食べても太らない人ってどういう体質?
世の中の女性の多くは、本当はスイーツやご飯をめいっぱい好きなだけ食べたいのに、太るからと糖質制限をしたり食事の量を減らしているのが現状だと思います。
ダイエットと名が付く本や雑誌は飛ぶように売れ、太っていた人が劇的に痩せる番組は軒並み視聴率が取れると言われるのも、痩せることへの関心が高いことの表れでしょう。
しかし一方で、「私、食べても全然太らないんです」という信じられないことを言う方が存在するのをご存知でしょうか。
そんなこと言って、裏では激しい運動やダイエットをしてるからじゃないの?と疑いたくもなってしまいますが、特にそのようなことをしていないにも関わらず、実際に食べても太らない方というのはいらっしゃいます。
では、どうしてその方は食べても太らないのでしょうか。
体質や生活習慣が関係しているのでしょうか。
そこで今回は、食べても太らない人の謎について調べてみました!
目次
食べても太らない人の体質は?
A子さんという人とB子さんという人が、同じ食べ物を同じだけ食べたとしたら、2人は同じだけ太ると普通は思いますよね。
しかし、全く同じだけ食べても、A子さんの方はどんどん太るのに対しB子さんは全く太らない、ということがあり得るとしたらどうでしょうか。
どうしてB子さんは太らないのか気になりますよね。
この違いが生じる理由は、一般的に「体質の違い」と言われています。
この体質の違いには、脂肪細が関わっています。痩せの大食いと言われる方の多くは、脂肪細胞の中の褐色脂肪細胞の働きが高いと言われています。
褐色脂肪細胞とは、体温を一定に保ちながら、エネルギーを熱として体外に放出させ、肥満を予防する働きに優れています。
これとは逆に、太りやすい方というのは脂肪細胞の中の白色脂肪細胞が多いと言われています。
白色脂肪細胞は脂質の貯蔵庫と呼ばれ、肥満を生みやすくなります。
白色脂肪細胞は胎児から成長期に掛けて増加すると言われており、幼い頃に太っていた時期がある方は、成人になっても白色脂肪細胞が普通よりも多いため太りやすくなると言われています。
食べても太らない人の特徴や生活習慣は?
食べても太らない人は、食べた分だけしっかり運動しているのではないか、と思ってしまいますよね。
しかし、食べても太らない人の中には「ジムにも行ってないし、ジョギングのような運動も一切していない」という方が実際にいらっしゃいます。
では、食べても太らない人は一体どこで食べた分のカロリーを消費しているのでしょうか。
その謎を解く鍵は、生活習慣にあると言われています。
食べても太らない人の一日を覗いてみると、朝起きてすぐまずはベッドの上で軽いストレッチを行い、朝食もバランスのよい食事をしっかりと食べています。
早寝早起きをし、洗濯や掃除などの家事を朝に行う方も多いようです。
出社の際にはなるべく徒歩を心掛ける、駅や会社ではエレベーターを使わない、などのちょっとした運動も取り入れていますが、決して無理な運動をしているわけではありません。
午前中に積極的に体を動かすと代謝のよい状態が一日中続き、脂肪燃焼効果が高まります。
また、朝食を摂ることで内蔵の機能も上がるため代謝がよくなります。
さらに昼ご飯は、量よりも品数が多く食べることを心掛けているので、自然と噛む回数が増え少量でも満足感が得られやすい体になります。
そして夕食は、豆腐や野菜を使ったヘルシーな物を中心に、早い時間に食べるよう心掛けています。
最低でも寝る3時間前に夕食を終えることで、体が脂肪を蓄えるのを阻止することができるそうです。
また、入浴はシャワーで済ませず、ゆっくりと湯船に浸かります。
入浴中や就寝前にはマッサージやストレッチを行うことで自律神経の中の副交感神経の作用が高まり、リラックスを促して疲れやストレスを翌日に持ち込まずにリセットした状態で新しい朝を迎えることができます。
このように、食べても太らない人というのは、規則正しい生活習慣が身に付いている場合が多いようです。
食べてるのに痩せているヒミツは腸!
痩せるホルモン、というのがあるのをご存知でしょうか。
これは夢の話ではなく、実際に糖尿病の治療薬として使われているGLP-1と呼ばれる物質で、血糖値の上昇を穏やかにし、膵臓の働きをアップさせてインスリンを分泌する効果があります。
GLP-1は、食後に分泌されるホルモンなのですが、食べても太らない人や痩せ体型の方というのはGLP-1の分泌量が食前と比べて5倍に増えるというデータもあるそうです。
一方で太りやすい方の場合は、食前と比べて3/5に低下していたというデータがあり、このGLP-1の数値の違いが食べても太らない・太りやすいに関係していると言われています。
また、このGLP-1を分泌する細胞が多く集まっているのが小腸です。
小腸の中でも最後の部分に特に細胞が多くあるため、小腸の下まで届く食材を積極的に食べることで、痩せるホルモンを増やすことができると言われています。
ちなみにGLP-1の分泌を促す成分として注目されているのが、EPA。EPAは魚に含まれるオメガ3脂肪酸で、サバに最も多く含まれていると言われています。
すなわち、サバを食べると痩せるホルモンであるGLP-1の分泌が活発になり、痩せやすい体質へと変わることができるかも知れないのです。
食べても太らない憧れのヤセ体質になるコツは?
痩せるために、食事の回数を減らす方がいますがこれはNGです。
なぜなら体は、入ってくる栄養が少ないと感じると、今あるエネルギーを使わずに溜めこもうとするからです。
また、食事の回数が減ると体は常に飢餓状態となってしまうため、食事をした時にそれを一気に溜めこもうとしてしまいます。
食べても太らない体質になりたいなら、一日三食食べることが基本です。
また、早食いを止めてゆっくりと噛むように心掛けるだけでも、体は痩せ体質へと変化していきます。
これは、私達の脳にある満腹中枢が刺激され「そろそろお腹いっぱいになってきた」と感じ始めるまでに、少なくとも15分~30分ほど時間が掛かるためと言われています。
早食いをしてしまうと、満腹中枢から「食べるのを止めなさい」という指令が伝わるまでに量をいっぱい食べすぎてしまいます。
しかし、ゆっくりと噛んで食事をすることで少しの量でも満足感が得ることができます。
どんなに食べても太らない食事の方法
食事の時、特にお腹が空いている時というのは、メインのおかず(肉や魚)からガッツリと食べたい!と思いますよね。
しかし、食べても太らない人になるためには、食事の方法にも気を遣うことが大切です。
理想的な食事の順番は、食物繊維→たんぱく質→炭水化物と言われています。
これは、食物繊維(野菜)は肉やご飯に比べて血糖値の上昇が緩やかなため、脂肪を体内に溜めこみにくくなるからだそうです。
逆に最初に肉やご飯を食べてしまうと血糖値が一気に上昇し、脂肪を蓄積しやすくなってしまいます。
野菜を食べて緩やかに血糖値を上げたら、次に食べるとよいのがたんぱく質です。
鶏肉や豆腐などたんぱく質が多く含まれる食材は、糖質や脂質に比べて食事誘発性熱産生が5~7倍も多いと言われています。
食事誘発性熱産生とは、食べ物を摂ることで体内で栄養素が分解される際に一部が熱となって代謝量が上がることを指し、たんぱく質を摂るとこの食事誘発性熱産生が飛躍的に上がるとされています。
食事をした後に何となく体がぽかぽかする感覚になったことはないでしょうか。
あれは食事誘発性熱産生によって、エネルギーが活発に消費されているからなのです。
そして最後に、パンやご飯などの炭水化物を食べます。
炭水化物を抜くダイエット法があるため、食べない方が効率よく痩せられるという方もいらっしゃいますが、食べても太らない体質を作るという意味では炭水化物は抜かずに摂る方がよいと言われています。
食べても太らない食べ物を教えて!
食べても太らない食べ物と言えば、やはり低カロリーの食材だと思います。
トマトやきゅうりなどの野菜は、食物繊維も豊富でビタミンも摂れますが、毎日大量に食べるとなると少し考えものですよね。
そこでお勧めしたいのが、きのこ類です。
きのこ類は低カロリーなだけではなく、食物繊維が含まれているため便通を促す働きに優れ、種類も豊富なので味や食感に飽きずらいなど様々なメリットがあります。
また、エリンギやマイタケ、エノキダケ、シイタケなどに含まれるキノコキトサンには脂肪の吸収を防ぐ働きもあるため、たくさん食べても太りません。
食べても太らない人の体質のまとめ
激しい運動と厳しい食事制限で短期間のうちに激痩せしたとしても、ちょっと運動を怠ったり食事の量を増やしただけですぐにリバウンドしてしまいます。
それよりも、体の中から自分を見直し、太りやすい生活習慣から痩せやすい生活習慣に変え、食べても太らない体質を手に入れることの方が賢明な方法と言えるでしょう。
勿論これらの方法は、1ヶ月程度で目に見える成果が期待できるわけではありませんが、長期的に見れば確実に痩せられる上にリバウンドも怖くないですから、実は痩せるための最も近い道だと思います。