脇汗を止める方法と対処の仕方!
夏本番を迎える季節になると、心配になるのが汗。
べたべたと不快になるし、化粧は崩れるし、服に汗染みはできるし、と、憂鬱なものですよね。
いっそ汗なんてかかなくていいのに!と思ったことはないでしょうか。
しかし、汗には体温調節の働きがあり、万が一汗をかかなくなってしまうと内蔵の温度が上がって機能が低下してしまいます。
汗によって全体の7~8割もの熱を放散させているというのですから、もし汗をかかなくなってしまったらと考えると恐ろしいことなのです。
とは言え、運動をした後ならともかく、通勤や通学時にぐっしょりと汗をかくのは嫌ですよね。
中でも、脇汗は今すぐ穴を掘って入りたくなるほど、恥ずかしさを感じてしまう方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、脇汗をかく原因や止める方法などについて調べてみました。
目次
脇汗の原因は?
人の脇には元々、汗腺がたくさんあります。
汗腺の腺とは、動物の体の器官の中で分泌活動を行う部分という意味があるため、汗の腺とはすなわち、汗を排出するための場所、という意味があります。
気温が高い日や、運動をした直後などには、この汗腺から大量の汗が出ます。
勿論、脇からも出ていますが、他からも出るために脇だけを気にして「汗が出る」と思う方は少ないでしょう。
しかし脇汗は、暑い日や運動後などの一般的に汗をかきやすいと思われる状況以外にもかくことがあるため、少し厄介な存在と言えるのです。
その状況とは、緊張や不安を強いられる場面。
大勢の人前で話す時や、片想い中の相手に話し掛ける時などは心臓がドキドキと落ち着かないですよね。
実はこの時、自律神経の中の交感神経が過剰に働いてしまい、発汗指令が出てしまうのです。
脇汗の臭いの原因は?
汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺があり、気温の高い日や運動の際に体温調節を行う意味でかく汗は、エクリン腺から出ます。
エクリン腺は全身にあり、汗孔(かんこう)と呼ばれる穴から排出され、通常この汗は無色透明で臭いも殆どありません。
一方、アポクリン腺は強い緊張やストレスが掛かると排出されもので、心と密接な繋がりがあります。アポクリン腺は、脇の下を始め、Vゾーンや耳の穴などに存在します。
アポクリン腺から出る汗は毛穴から排出されるため、たんぱく質や脂質、アンモニアなどが含まれます。
アポクリン腺から出た汗が衣服に付くと、その部分が黄ばみ臭いもするのでエクリン腺から出る汗との違いは明白です。
脇の下には、このエクリン腺とアポクリン腺の2つがあるため、全身の中でも汗をかきやすい場所だということがわかります。
さらに、アポクリン腺から出た脇汗をそのままにしておくと、それを好むコリネバクテリウムというバクテリアが繁殖して臭いが発します。
脇汗の臭いを抑える方法
脇汗の臭いの原因は、アポクリン腺からの汗だけとは限りません。
エクリン腺の汗は通常は無臭ですが、汗をかいたまま放置しておくと汗や皮脂が酸化して臭いを発生させます。
このようなことから、汗をかいたらこまめに拭く、毎日お風呂に入って体を清潔にしておくことが大切です。
また、制汗剤を上手く使うのもよいでしょう。
一般的に制汗剤は出掛ける前に使用する方が多いと思いますが、実は最もよいのがお風呂上がりで体が一番清潔な時に使用することです。
制汗剤は汗をかいてから、ではなく汗をかく前に正しく使用することで臭いを抑える効果が高まります。
さらに、食生活に気を配ることも脇汗の臭いの予防に役立ちます。
肉などの脂質の多いものや香辛料といった香りのきつい食品を大量に摂ると、汗の臭いを強めてしまうと言われています。
同様にアルコールやたばこの吸い過ぎ、インスタント食品も過剰摂取すると汗が臭くなると言われていますので、適量を心掛け規則正しい食生活をしましょう。
脇汗や汗ジミを防ぐ方法
脇汗による汗ジミを手っ取り早く抑えるには、汗脇パットの使用がおすすめです。
ただし、衣服の脇の部分に貼るだけで、脇汗が衣服に沁み込むのを防いでくれるのですが、脇に密着しているわけではないので、脇汗が腕を伝ってしまう場合もありますので万全の方法とは言えないかも知れません。
汗脇パットよりも脇にパットが密着しているのが、脇パットが付いたインナーウェアーで、こちらはキャミソールやタンクトップの形になっており、脇の部分にパッドがあらかじめ縫い付けてあるので衣服に付けるパットタイプよりも脇に密着し、伝いモレを防いでくれます。
しかしこちらも、大量の汗をかいても取り替えることができないため、汗が冷えて体が寒くなるといったデメリットもあります。
脇汗を止める対処法【ツボ編】
今すぐ脇汗を止めたい!という緊急事態に対応できるのが、ツボ押しです。
脇汗を止めるには、「大包(だいほう)」というツボを押すのが効果的で、このツボは第6肋間と第7肋間の間にあり、脇の下に位置しています。
方法は簡単で、手をグーにした状態で脇の下の肋骨を押すだけ。
ぐいぐいと押さえつけるように押すのがポイントです。
それでも脇汗が止まらない時は病院は何科に行けばいいの?
制汗剤や脇パットなどの対策を講じても、脇汗が気になって仕方ないという方は、皮膚科を受診してみるのがよいでしょう。
大量にかく脇汗は「多汗症」という症状で、皮膚科が専門です。
また、最近は注射や手術で脇の下にある汗腺を塞いだりアポクリン腺を除去する治療法を選択する方もいらっしゃいますが、その場合は美容整形外科への受診が必要となります。
脇汗の原因と対策のまとめ
脇汗は、かいてしまったら恥ずかしさを感じるものですが、「脇汗が出てる・・どうしよう・・」と思うことは、さらに脇汗を大量にかく原因となってしまいます。
また、脇汗を大量にかくからといって、それが必ずしも臭いに直結するわけではありません。
臭いは普段の生活やちょっとした工夫で軽減できるものですから、まずは臭いの対策から始めてみてはいかがでしょうか。