はちみつ大根の作り方と効果・効能や保存方法!
辛い咳や喉の痛みがある場合、どのような対処法が考えられるでしょうか。
加湿器を使う、洗濯物を干すなどして湿度を上げる、マスクをする、うがいをするなど様々な方法がありますが、どれもすぐに症状を和らげてくれるわけではありませんよね。
また、のど飴を舐めすぎて舌がザラザラしたという経験はないでしょうか。
これは浸透圧という現象が原因で起こるのですが、常時口の中にのど飴があることで水分が減ってしまい、乾いてしまうために起こります。
さらに、そもそも咳が出るのは体内に入り込んだ異物を除去する働きのためとも言われており、咳止めを使用して咳を止めてしまうのも問題がある場合があります。
そのような時、はちみつ大根を飲んでみてはいかがでしょうか。
はちみつ大根は、昔から伝わる民間療法で、食べ物を使用するため安心して口にすることができるのですが、はちみつ大根とはそもそも一体どのような物なのでしょうか。
また、効果や効能などは何があるのでしょうか。
そこで今回は、はちみつ大根について調べてみました。
目次
はちみつ大根とは?
はちみつ大根とは、大根を切った物をはちみつに漬けたもので、「大根のはちみつ漬け」や「大根飴」とも言われています。
江戸時代からあったと言われる民間療法で、現代でも薬の飲めない妊婦さんや小さい子供でも使える治療法として浸透していましたが、最近になってタレントの方がはちみつ大根を食べる健康法を紹介し一躍話題になりました。
また、はちみつ大根の名の通り、はちみつと大根だけで作れるという手軽さも人気の理由となっているようです。
では、そんなはちみつ大根には、どのような効果や効能があるのでしょうか。
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はちみつ大根の効果や効能は?喉や咳に効果的なの?
はちみつ大根は、咳や喉の痛みに効果があると言われています。
スプーン一杯程度をゆっくりと舐めるか、温かい飲み物に入れて飲むだけで、早い人だと1~2時間で喉の炎症が治まったと感じるようです。
これは、大根に含まれるイソチオシアネートと呼ばれる成分に消炎作用があるからと言われています。
このため、昔は大根を下ろした物を打ち身の部分に塗って炎症を抑えていたそうです。
また、大根と同様にはちみつも昔から抗菌作用があるとして、咳や喉の痛みを取るのに用いられてきました。
2007年にはアメリカ・ペンシルバニア州立大学の研究チームが、はちみつは子供の咳を鎮めるのに有効とした論文を上げ、さらに2008年にはカナダの研究者が、はちみつの抗菌作用は抗生物質よりも優れているとする研究結果を発表しました。
私達の祖先は、このように実験や研究の結果が目に見える前から、大根とはちみつの持つパワーを知っていて、それを生活の知恵として取り入れていたのです。
はちみつ大根のレシピや作り方を教えて!
はちみつ大根を作るのに用意するのは、はちみつ、大根、保存用タッパー(瓶)の3つだけ。
1.大根の皮を剥いたら5mm~1㎝程度の角切り、もしくは銀杏切りにします。
2.保存用タッパーに切った大根を入れ、そこにはちみつを入れます。
この時、大根から水分が出てくるのではちみつをたっぷり入れてヒタヒタにする必要はなく、大根にはちみつが絡まる程度で構いません。
3.保存用タッパーの蓋を閉めて冷蔵庫に入れ、2~3時間待てば出来上がりです!
丸一日置くというレシピもあるようですが、喉の痛みは一刻も早く治したいものですよね。
なお、はちみつ大根は長期保存はできません。
2~3日で使い切れる量を作りましょう。
使い切れる量の目安として、5cm程度の厚さの大根を用意し、カットした物にはちみつ大さじ2杯を回し掛けて下さい。
一人分であればこれくらいの量で2~3日は持ちます。
はちみつ大根の飲み方は?
はちみつ大根を飲む場合は、シロップをスプーンですくって朝晩一杯ずつ飲むのがよいそうです。
シロップには大根の苦味が少し出ていますが、はちみつの甘さがあるので大抵の方は気にならずに飲めるようです。
この時、飲むというより舐めるようにするとより効果が上がるそうです。
また、そのまま飲む(舐める)のはちょっと・・という方は、お湯で割って飲む、紅茶など温かい飲み物に入れて飲むのもよいでしょう。
すり下ろしたしょうがを入れると、しょうがに含まれるジンゲロールの働きがプラスされ殺菌効果や咳止め効果も期待できます。
なお、お子さんの場合、レモン汁を入れたり牛乳に混ぜると大根の匂いが薄まり飲みやすくなるそうです。
さらに、ヨーグルトにはちみつ大根のシロップと大根を入れて食べるのもお勧めです。
こちらは便秘解消に効果があると言われていますので、喉の痛みと便秘が気になる方には一石二鳥の方法だと思います。
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はちみつ大根の保存方法はどうすればいいのか?日持ちはするの?
はちみつ大根は、長期保存ができません。そのため、2~3日で使い切れる量を作り、保存する場合には必ず冷蔵庫に入れるようにして下さい。
また、はちみつ大根はシロップだけではなく大根も食べることができ、同じような効果が期待できます(※より喉の炎症や咳止めの効果を期待する場合は、やはりシロップの方がよいそうです)。
そのまま取り出して食べると甘い漬物のような味と食感ですが、甘い味が苦手という方は大根を水洗いした後、塩と顆粒だしで揉み込むとあっさりとした即席漬けとなります。
なお、2~3日保存の後に即席漬けにした場合は、その日のうちに食べ切るのがよいでしょう。
はちみつ大根の注意点は?
妊婦さんや子供にも飲めるはちみつ大根ですが、注意しておきたい事項もあります。
それは、はちみつ大根は1才未満の乳児には与えてはいけないということです。
はちみつには、優れた抗菌作用がある一方、市販品の5%の割合でボツリヌス菌が混入していると言われており、乳児がこのボツリヌス菌を摂取すると「乳児ボツリヌス症」を発症して、最悪の場合死に至る可能性があります。
これは、1才未満の乳児は腸管が未発達なためボツリヌス菌を摂取してしまうと、体内に吸収されて増殖する恐れがあるからです。
ちなみにボツリヌス菌に1才未満の乳児が感染すると、3~30日の潜伏期間の後、便秘が続く、寝てばかりいる、元気がなくなるなどの症状が現れますので注意しましょう。
なお、1才を越えると問題はないと言われています。
はちみつ大根のまとめ
はちみつ大根は、手軽にできる上に即効性があり、薬の飲めない妊婦さんや小さな子供(ただし1才以上)にも飲めるのがよいですよね。
勿論、医薬品ではなくあくまでも民間療法なので必ずしも誰にでも効き目があるとは言えませんが、風邪の引き始めや喉の痛みが軽い段階で飲むと、効果を感じやすいという意見が多いようです。
あまり市販薬に頼りたくない、病院へ行く時間がなかなか取れないという方は、咳や喉の痛みを感じたら早めにはちみつ大根を飲んでみてはいかがでしょうか。