アレルギー性結膜炎の治し方と対処の仕方!
目がかゆいとつい指でこすってしまいがちですが、こすることで症状がさらに悪化してしまうため、絶対にこすらないようにすることが大切です。
しかし、目のかゆみを我慢することはなかなか難しいものですよね。
では、どうしてそもそも目がかゆくなってしまうのでしょうか。
目のかゆみを引き起こす原因は様々にありますが、近年増えているのが「アレルギー性結膜炎」という疾患です。
アレルギーも結膜炎もその言葉だけでかゆみを連想させますので、アレルギー性結膜炎がどれだけ目のかゆみがひどい症状なのかが想像できますよね・・。
そこで今回は、アレルギー性結膜炎について調べてみました。
アレルギー性結膜炎が起こる原因や症状は勿論ですが、対処法や予防法、治療法についても詳しく調べていますので、最近目のかゆみに悩まされている方には特に注意してご覧頂けたらと思います。
目次
アレルギー性結膜炎の原因は?
アレルギー性結膜炎とは、目にアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が付着することで起こる結膜炎のことを言います。
また、アレルギー性結膜炎には、花粉などが原因で特定の時期にのみ症状が現れる「季節性アレルギー性結膜炎」と、ハウスダストやペットなどの毛が原因で一年中起こる「通年性アレルギー性結膜炎」があります。
季節性アレルギー性結膜炎で最も有名なのは、1~5月に出現するスギ花粉です。
通常であれば異物と見なされないスギ花粉を、異物と誤認することにより過剰な免疫反応が起こり、くしゃみや鼻水、目のかゆみ、充血などが現れるものです。
一方の通年性アレルギー性結膜炎は、ハウスダストやペットの毛などアレルゲンと言われる物質の他、コンタクトレンズの汚れによっても引き起こされます。
特にソフトコンタクトレンズを使用している方がなりやすいと言われており、ソフトコンタクトレンズはハードコンタクトレンズに比べて汚れがつきやすいことや、消毒の際に汚れがたんぱく質に変異し、それがアレルギー症状を引き起こすと考えられています。
アレルギー性結膜炎の症状は?
アレルギー性結膜炎の症状には、主に以下の5つが挙げられます。
- 目のかゆみ
- まぶたの腫れや赤み、かゆみ
- 目の充血
- 目ヤニが多くなる
- 目がゴロゴロとする(異物感)
結膜炎と言うと、目にのみ症状が出るものと思いがちですが、実はまぶたの裏側にも結膜があるため、炎症がまぶたにも広がりやすいのです。
また、目がかゆい時にはまぶたも一緒にこすってしまうため、皮膚が傷付いて似たような症状が出る場合もあります。
アレルギー性結膜炎はひどくなると、白目の部分が水分を含んだようにぶよぶよになってしまうことがあります。
これは結膜浮腫と呼ばれる症状なのですが、浮腫という言葉からもわかる通り白目がむくんでいる状態を指します。
さらに、目の異物感を放っておくとまぶたの裏にブツブツができる「巨大乳頭結膜炎」を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
なお、アレルギー性結膜炎には重度の「春季カタル」と呼ばれる小学生の男児に多い症状もあります。
春季とありますが発症は一年中で、強い目の痒みと糸状の目ヤニが多く出るのが特徴です。
まぶたの裏にブツブツができ、それが潰瘍になって視力低下や角膜を傷付けるなどの重篤な症状を引き起こすことがあります。
アレルギー性結膜炎の時の対処の仕方!
アレルギー性結膜炎になった時は、症状を悪化させないことが大切です。
目をこすらないようにし、かゆみや腫れがひどい時は冷やしてあげるのもよいでしょう。
ただし急激に冷やしたりせず、使用するガーゼやタオルは清潔な物を使いましょう。
また、アレルギー性結膜炎にならないための予防法というのもあります。
アレルギー性結膜炎はアレルゲンに触れることで発症するので、花粉の時期には眼鏡や帽子をして花粉が目に入らないようにするのが大切です。
さらに帰宅後には、衣服に付着した花粉を払落し、室内に持ち込まないようにするのもよいでしょう。うがいや手洗いも効果があります。
ハウスダストなどが原因の通年性アレルギー性結膜炎の場合は、ほこりを溜めないようにこまめに掃除を行い、ほこりが溜まりやすいところは濡れ雑巾などで水拭きをしましょう。
また、たたみやじゅうたんはハウスダストが繁殖しやすくなるので、フローリングに替えるのも一つの方法です。
アレルギー性結膜炎の治し方や治療の仕方!
アレルギー性結膜炎の治療では、まず最初に抗アレルギー点眼薬を使用します。
アレルゲンの侵入により免疫反応が起こった場合、ヒスタミンという物質が放出されます。
このヒスタミンは通常は脂肪細胞内でヘパリンという物質と結合して不活性状態となっているのですが、アレルゲンによって刺激を受けると活性化し、強いかゆみなどを引き起こします。
抗アレルギー点眼薬は、このヒスタミンの動きを抑える非ヒスタミン作用があるのですが、これでよくならない場合はステロイド点眼薬を使用するのが、アレルギー性結膜炎の治療の一般的な順序です。
なお、季節性アレルギー性結膜炎の場合は、アレルギーの出現時期がわかっていることから、花粉の飛散する2週間ほど前から抗アレルギー点眼薬を使用することで症状が強く出たり、悪化するのを抑える働きがあると言われています。
アレルギー性結膜炎の時はコンタクトを装着しても大丈夫?
コンタクトレンズ自体が、アレルギー性結膜炎を引き起こす原因となるため、アレルギー性結膜炎になってしまった時はコンタクトレンズの使用は避けた方がよいでしょう。
特にソフトコンタクトレンズは汚れが付着しやすいため症状を悪化させてしまう恐れがあります。
コンタクトレンズを使用している方がアレルギー性結膜炎になった場合、軽度の時はコンタクトレンズを外した時に目のかゆみや充血を感じますが、これが進んでいくとコンタクトレンズ装着時にもかゆみや異物感が出るようになり、視力の低下など別の症状も現れます。
もっと進むと、まばたきをしただけでコンタクトレンズが上にずれてしまうようになるのですが、これはアレルギー性結膜炎が巨大乳頭結膜炎に悪化したサインとなります。
このようなことから、症状がひどくなるのを防ぐためにもアレルギー性結膜炎になった時はコンタクトレンズの使用は控えた方がよいでしょう。
アレルギー性結膜炎はうつるの?
結膜炎と言うと人に感染するイメージがありますが、アレルギー性結膜炎の場合はアレルゲンが原因で発症するため、人から人へうつることはありません。
アレルギー性結膜炎のまとめ
目がかゆくなると安易にこすってしまいがちですが、目をこすっても症状が緩和するどころかますます悪化するだけですので、絶対にこすらないようにしましょう。
また、目のかゆみがひどい、目ヤニが出て目が開けづらいなどの症状がある場合は、早めに眼科に行って適切な治療を受けることで症状がひどくならずに治すことができます。