胃もたれの時の対処法とおすすめの食事!
美味しいからと、夕食をつい多く食べ過ぎてしまった・・。
そのため、寝る時間になっても胃に食べ物がいっぱいで寝苦しさを感じて後悔しつつも、明日の朝になっていれば消化されて平気だろうと思っていたら、翌朝に待っていたのは何とも言えない胃のもたれ・・。
このようなことは、誰にでも一度くらいは経験があるのではないかと思います。
胃もたれを起こした時は、ひどいケースだと一日中何も食べられなかったということがありますが、そもそも胃もたれはどうして起こるのでしょうか。
また、胃もたれの時は一刻も早くこのつらい状態から回復したいと思うものですが、そのような時には解消法を知っておくと便利だと思いませんか?
そこで今回は、胃もたれの原因や解消法をご紹介したいと思います。
目次
胃もたれの主な原因は?
胃もたれは、胃の消化機能が低下することが原因で起こると言われています。
では、胃の消化機能が低下してしまうのには、どのようなことが考えられるのでしょうか。
食べ過ぎ
胃は、食べ物が入ることで元の大きさの何倍にも膨らむと言われていますが、それにも限界があります。
ギリギリまで膨らんでしまうと、胃酸の分泌を促すぜん動運動が上手く行われなくなり、消化不良になって胃のもたれを引き起こします。
加齢
年齢を重ねるごとに、筋力や視力が落ちるのと同じように胃の消化機能も低下してしまい、消化不良を起こりやすくなってしまいます。
ストレス
胃は、自律神経によってコントロールされている臓器です。
自律神経はストレスによって乱れが生じやすいことから、胃の動きに影響をして消化不良を起こしてしまいます。
胃もたれの症状
胃もたれの主な症状は、胃が重たく感じてムカムカしたり、お腹の膨満感です。
これは、胃の働きには食べた物を消化するだけではなく、ドロドロに溶かした食べ物をぜん動運動によって胃の次の器官である十二指腸へ送る、という仕事があるからです。
胃の消化機能が低下すると、食べ物の消化が進まないだけではなく、十二指腸へ送る働きも衰えることから、食べ物が胃に長く留まることになります。
こうしたことから、胃もたれでは胃が重く感じたり、張っているような症状を伴うのです。
食べ過ぎによる胃もたれの対処法や解消法
つい食べ過ぎてしまって、胃がもたれてしまった、胃が重い・・と感じた時は、お腹に手をあててさすってみましょう。
テレビなどでお腹いっぱい食べた人が、お腹をさすっている光景を見たことがないでしょうか。
実はあの行動はとても理にかなっていて、お腹をさすることで胃を刺激し、消化活動が促進されるのです。
また、手をあてているだけでも、お腹が温まることで消化が促されるので、人前でお腹をさするのは恥ずかしいという場合は、こちらの方を試してみて下さい。
なお、お腹がいっぱいになると体を横にして休みたくなってしまいますが、この場合は座ったり立っている方が胃の内容物が十二指腸へと落ちていきやすいので、横にならないようにして安静でいるのがよいと言われています。
胃もたれの時に効果のあるおすすめの食事は?
胃もたれの時に、効果のあるお勧めの食べ物がキャベツです。
キャベツには、ビタミンUという特有の成分が含まれているのですが、ビタミンUは傷付いた胃の粘膜を保護し、消化を助ける働きがあります。
ところで、どこのご家庭にも常備薬として置いてある胃腸薬と言えば、〝キャベジン〟を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
実はこのキャベジン、キャベツに含まれるビタミンUの別名です。
つまり、あのキャベジンは、キャベツに含まれるビタミンUが由来となって商品名となったものなのです。
このような経緯を聞くと、キャベツが胃もたれにも効果があるということがわかって頂けるのではないでしょうか。
なお、ビタミンUは加熱に弱い性質があるため、摂取する場合には生のまま食べるのがよいでしょう。
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ゲップを伴う胃もたれの時に考えられる病気は?
食べ過ぎによる胃もたれが起こると、胃に消化しきれない食べ物が停滞し、ゲップがでやすくなります。
また、早食いをすると空気をたくさん飲み込んでしまうため、胃に空気が入り込んでしまい、ゲップがでやすくなることもあります。
このような場合は、食事の仕方を改めたり、胃の消化機能が回復することで症状が見られなくなりますが、食事に関係なくゲップや胃もたれが起こる時は、病気の可能性があります。
ゲップを伴う胃もたれがある時に考えられるのは、「機能性ディスペプシア」という病気です。
耳慣れない方も多いと思いますが、日本人の4人に1人はこの病気を罹患しているとも言われています。
機能性ディスペプシアとは、胃もたれやゲップ、胃の不快感、胃痛などの症状があるにも関わらず、胃カメラ検査をしてもどこにも異常が見当たらないものを指します。
原因はよくわかっていませんが、ストレスや過労などによる自律神経の乱れによって引き起こされる可能性があると言われています。
吐き気を伴う胃もたれの時に考えられる病気は?
食べ過ぎによる胃もたれでも、胃が圧迫されるために吐き気が起こる場合がありますが、食後以外にこのような症状が出る時は胃潰瘍や十二指腸潰瘍の可能性があります。
どちらも、胃酸の過剰分泌によって本来守られているはずの粘膜が傷付き、潰瘍ができてしまう病気ですが、胃酸が多くなることからゲップや胸やけに伴う吐き気が起こることがあります。
下痢を伴う胃もたれの時に考えられる病気は?
食後に胃もたれや下痢が起こり、それが一時的なものであれば、多くの場合は食あたりか食中毒のため、細菌やウイルスに汚染された食べ物が体外に排出されることで、症状は落ち着きます。
しかし、食事に関係なくこのような症状が起こり、しかもそれが慢性化している場合は、過敏性腸症候群の可能性があります。
過敏性腸症候群は、ストレスや緊張などの刺激が腸管神経叢(ちょうかんしんけいそう)に伝わることで、便通異常(下痢や便秘、おならなど)を引き起こすものです。
過敏性腸症候群の厄介なところは、通勤電車や会議中などすぐに抜けられない場合にも下痢などが起こるため、今度はそれが大きなストレスとなって症状を悪化させてしまう部分です。
そのため、早めに病院を受診し、然るべき治療を受けるのがよいと言われています。
胃もたれにならないための予防法
胃もたれを起こさないためには、次のことに気を付けるのがよいでしょう。
・早食いや食べ過ぎに注意する
よく噛んで食べることで、消化を促す唾液が分泌され、胃の負担を減らすことができます。
・寝る2~3時間前には食事をしない
食べてすぐ寝てしまうと、胃の消化活動が低下するため胃もたれを起こしやすいと言われています。
・脂っこい食べ物は控える
お肉やお菓子などは、消化しにくいため胃酸が多く分泌されて胃を荒しやすいと言われています。
・食後の入浴は控える
食後にお風呂に入ると、血流が促進されてしまい胃腸の働きが低下して消化不良や胃もたれが起きやすくなります。
胃もたれの原因と解消法【吐き気・ゲップ・下痢】のまとめ
食べ過ぎによる胃もたれは、本人が自覚を持って気を付けることで防げるものです。
とは言え、美味しい物が目の前にあるとつい箸が止まらないのもよくわかります。
そのような時は、できるだけ噛む回数を増やし、食後すぐの入浴や就寝を控えることで対応してみましょう。