あせもの治し方や予防の仕方!
肌にかゆみを感じて何となく掻いていたら、赤いプツプツができていた・・。
これって「あせも?」
だけどあせもって、赤ちゃんや子供がなるもので、大人はならないものじゃ?
そんな経験はありませんか?
あせもは、赤ちゃんや子供だけではなく大人もなりやすい肌トラブルです。
特にこれから、気温の高くなる季節は大人だからと油断をしてはいけません。
ところで、あせもってそもそも一体なんなのでしょうか?
あせもになったらどのように治せばよいのでしょうか?
また、あせもにならない予防法はないのでしょうか?
そこで今回は、身近な肌トラブル・あせもについて調べてみました。
目次
「あせも」に何故なるの?その原因は?
あせもは、「汗疹」と書くことからもわかるように、汗が原因で起こる肌の湿疹やかゆみなどの症状を言います。
とは言え、汗をかいたら必ずあせもができるわけではありません。
通常、皮膚の奥深くにある汗腺で作られた汗は、汗管(汗の通る管)を通って汗孔と呼ばれる汗の出口から体外へと排出される仕組みとなっています。
しかし、大量の汗をかくと汗管から周囲の組織へと汗が漏れてしまい、炎症を起こしてかゆみや湿疹を引き起こしてしまうのです。
また、大量の汗をかいたわけではなくても、風邪などで高熱が出た時や高温多湿の中にいる時などにも、あせもができるケースもあります。
さらに、ギプスや包帯、絆創膏、通気性の悪い下着を着ている時などは表面上は汗をかいていなくても、汗管が詰まってしまい、あせもになりやすくなります。
「あせも」の症状や種類は?
あせもというと、赤くて小さいブツブツが出てかゆくなるのが一般的ですが、実はあせもは3種類に分けることができます。
上記の、赤い小さなブツブツとかゆみを伴うものは「紅色汗疹」といい、あせもの中で羅患率が多い種類です。
かゆみの他にチクチクとした痛みを感じる場合もあり、また、汗をかくとあせもが出ている部分がピリピリとするのも、赤色汗疹の特徴と言えるでしょう。
次に「水晶様汗疹」ですが、こちらは皮膚のごく浅い部分に汗がたまって起こるため、かゆみや赤みなどの症状が見られず1~3㎜程度の水泡ができるだけです。
そのため、あせもになっているという自覚がない場合もあります。
そして最後に「深在性汗疹」です。皮膚上に肌と同色、もしくはやや白っぽい発疹が敷石状に多発し、汗疹が出た部分は汗が出なくなってしまいます。
熱帯や亜熱帯地方で長時間外で作業をしている方に多い症状で、日本ではあまり見られない汗疹となっています。
「あせも」ができてしまったらどう対処すればいいの?
あせもができてしまったら、一番の対処法は「とにかくかかないこと」です。
特に、かゆみのある紅色汗疹は寝ている時につい無意識に掻きむしってしまうため注意が必要です。
また、あせもは汗をかくことで発症し、症状を悪化させてしまいますので、汗をかいたらすぐに清潔なタオルでこまめに拭き取る、シャワーで汗を洗い流すなどの対処を行うことで、例えあせもができてしまってもひどくならずに治すことができます。
「あせも」の治し方はどうすればいいの?ベビーパウダーは有効?
水晶様汗疹の場合は、あせもになっていることに気付かない場合も多く、知らないうちに治っていたというケースが殆どのようです。
また、仮に気付いたとしても、特に治療の必要はなく数日経てば水泡が破れてしまうので、そのまま放置しておいて構いません。
次に紅色汗疹の場合ですが、こちらは皮膚が炎症を起こしている状態なので、あせもに気付いたら早めに治療をするのがよいでしょう。
紅色汗疹の治療には、ステロイド外用薬が含まれる市販の塗り薬を使います。
ステロイドに抵抗感のある方もいらっしゃると思いますが、かゆみが続くとストレスが増えますし、何より掻き壊しによる二次感染を防ぐためには、ステロイドを上手に使ってすみやかに炎症を抑えることも大切です。
また、あせもにベビーパウダーが有効という話もありますが、これはあせもが発生する前の予防という意味での話であり、あせもができてしまってからベビーパウダーをつけると、汗孔をふせいでしまうので返って症状が悪化する場合がありますので注意して下さい。
なお、深在性汗疹は先述した通り、日本では殆ど見掛けない汗疹なのでここでは割愛したいと思います。
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「あせも」の予防法を教えて!
あせもができないためには、あせもができてしまった時の対処法と同じく、汗をかいたらこまめに拭き取る、シャワーで綺麗に洗い流す、などの他に、運動などであらかじめ大量の汗をかくことがわかっている時は、吸湿性や速乾機能に優れた下着やウエアーを着用する、就寝時や体温の調節機能が未熟な乳幼児がいる部屋では除湿機やエアコンを使って湿度や温度の調整を行うなどの予防法が有効です。
また、ベビーパウダーをつけることであせもの予防効果があります。
お風呂から上がって、しっかりと汗を拭き取って肌を乾かした後、ベビーパウダーをつけると肌表面がサラサラになり、あせもを防いでくれます。
しかし、ベビーパウダーは汗をかきすぎると成分が固まり、返って汗孔を塞いでしまいますので、運動前などに使用するのは控えましょう。
「あせも」がひどくなったときは病院は何科に行けばいいの?
あせもは、誰もがよくかかる症状なので軽視しがちですが、症状がひどくなると、赤ちゃんや幼児の場合、とびひなどの原因にもなりかねません。
市販のステロイド外用薬などを使っても症状が改善しない、もしくは悪化している場合は使用を中止し、皮膚科を受診しましょう。
また、赤ちゃんや幼児の場合は小児科を受診される方もいらっしゃいますが、あせもが主訴であればやはり皮膚科へ行くことをお勧めします。
皮膚科は皮膚の専門医であることが一つと、小児科には感染症にかかっているお子さんもいらっしゃるため、それらの病気をもらってしまう可能性があるからです。
「あせも」のまとめ
あせもは、万が一できてしまっても毎日のスキンケアと、素早い治療で殆どの場合重症にならずに治ります。
ただし、症状がなかなか治まらない場合には、あせもとは別の皮膚の炎症や湿疹の可能性もありますので、長引く時には皮膚科を受診してみましょう。