コレステロールを下げる食品・食材や食べ物の特徴と栄養素!
「コレステロールが高いと健康によくない」
このような話は、一度くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、コレステロール自体は細胞膜を作ったり、ホルモンの原料になるなど、必ずしも悪いものでありません。
コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがありますが、この両者のバランスを保つことがとても大切だと言われています。
とは言え、コレステロールが増えすぎてしまうことは、決してよいことではありませんので、食生活の見直しによって量をきちんと調整する必要があります。
そこで今回は、コレステロールを下げる効果のある食品をご紹介したいと思います。
目次
なぜコレステロールを下げたほうがいいのか?
コレステロールは、総コレステロール(悪玉・善玉を含むもの)が240mg/dl以上、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が140mg/dl以上、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が40mg/dl未満の方が治療の必要があると言われています。
コレステロールは低いに越したことがない、と考えている方がいらっしゃいますが、先述した通りコレステロールはホルモンの材料になるなど、体にとって必要な部分もあることから、コレステロールが低ければ低いほどよいというわけではありません。
そのため、基準値内の方はコレステロールを気にする必要はありません。
ただし、コレステロール値が基準より高く、なおかつコレステロールの多い食事を好む方は、コレステロールを下げた方がよいと言えます。
これは、コレステロールの約8割が、肝臓で作られており、肝臓の働きによって体内のコレステロールの量が調整されているからです。
通常は、コレステロールの多い食事をしたら、その分肝臓で生成されるコレステロールの量が減るはずなのですが、肝臓の働きが弱くなっているとこの調整が上手くいかなくなり、結果として体内にコレステロールが蓄積してしまうからです。
コレステロールが上がった時のデメリットは?
体内のコレステロールの量が増えると、余分になったコレステロールは血管の内壁にどんどんと蓄積されていきます。
すると、その部分がやがて血栓となり、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を発症してしまいます。
また、血栓が流れて脳で詰ると脳梗塞、心臓の血管で詰ると心筋梗塞のように、重大な病気の原因にもないかねないことから、コレステロール値が高すぎる場合は基準内に収めるように、食生活や生活習慣を見直す必要があります。
コレステロールを下げる栄養素や食べ物の特徴
(悪玉)コレステロールを減らすためには、コレステロールを除去する働きのある食品を摂取することも大切です。
また、肝臓の働きを助ける食品を摂取した方がよいと言えます。
なぜなら、体内のコレステロールは、肝臓による生成が約8割、残りの2割が食品からの摂取と言われており、肝臓の機能が正常であればコレステロールの量がきちんと調整されるからです。
そのため、肝臓の機能を活発にする栄養素を含む食品を摂ることは、コレステロールを下げるための近道と言えます。
コレステロールを下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!
ここでは、コレステロールを下げる食べ物や食品を具体的にご紹介したいと思います。
オリーブオイル
オリーブオイルに含まれる不飽和脂肪酸(オレイン酸)には、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
イワシ
オリーブオイルと同じ不飽和脂肪酸が含まれるイワシやサバなどの青魚には、中性脂肪を減らし善玉コレステロールを増やす働きがあります。
※オリーブオイルは一価不飽和脂肪酸、イワシなどの青魚に含まれるのは多価不飽和脂肪酸です。
こんにゃく
こんにゃくにはグルコマンナンと呼ばれる水溶性食物繊維が多く含まれています。
グルコマンナンは、腸内でコレステロールを吸着して体の外へと排出する効果があります。
大豆
大豆に含まれる大豆レシチンという成分は、リン脂質の一種で、悪玉コレステロールを排出し、善玉コレステロールを増やす働きがあると言われています。
また、大豆には大豆サポニンという成分も含まれていますが、この大豆サポニンにもコレステロールを分解・排出する働きがあると言われています。
もずく
もずくに含まれるフコイダンには、コレステロールを排出する働きがあります。
わかめ
わかめや昆布、ひじきなどの海藻類に含まれるアルギン酸は、腸内でのコレステロールの吸収を抑える働きがあります。
しいたけ
しいたけに含まれる特有の成分であるエリタデニンには、コレステロールの低下作用があると言われています。
また、コレステロールを排出する働きのある食物繊維や、中性脂肪の蓄積を抑える働きのあるナイアシンなども含まれています。
オクラ
オクラには、水溶性食物繊維のムチンが多く含まれています。
水溶性食物繊維は、腸でコレステロールを吸着して排出する働きに優れていますが、その中でもムチンやこんにゃくに含まれるグルコマンナンはコレステロールの排出効果が高いと言われています。
イカ
イカにはタウリンという成分が豊富に含まれています。
タウリンは、栄養ドリンクにもよく配合されているため、「元気になる」というイメージを持たれている方が多いですが、それは肝臓の働きを活発にすることでエネルギー代謝を高め、疲労回復を促進しているからです。
緑茶
緑茶に含まれるポリフェノールの一種のカテキンは、抗酸化作用に優れた成分です。
これにより、コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の予防や改善に効果があると言われています。
しじみ
しじみに含まれるオルニチンは、肝臓の機能を高める作用があると言われています。
オルニチンは元々人の体内にある成分ですが、加齢と共にその量が減ると肝臓の機能が低下し、コレステロールの値が高くなってしまうと言われています。
ウコン
お酒を飲む前に飲んでおくとよいと言われているドリンクに、このウコンが多く使われていますが、その理由にはウコンの主成分であるクルクミンに、肝臓の機能をアップさせる効果があると言われています。
牛乳
牛乳にはコレステロールを上げるイメージを持っている方も多いと思いますが、実は適量を飲む分には、牛乳に含まれるラクトフェリンやγ-グロブリンという成分が悪玉コレステロールを減らす効果があることがわかっています。
アーモンド
アーモンドには、オリーブオイルと同じオレイン酸が含まれています。
また、その他に食物繊維やポリフェノール、ビタミンなど、コレステロールの排出を助ける成分や、酸化を防ぐ成分が多く含まれており、コレステロールを下げる効果が期待できます。
トマト
トマトに含まれるリコピンには、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
善玉コレステロールが増えると、必然的に悪玉コレステロールの量が減るため効果的と言えます。
コレステロールを下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!のまとめ
コレステロールは決して必要のない悪いものではなく、体内で様々な働きを行っており、私達にとって必要なものなのです。
ただし、コレステロールの量が増えすぎてしまうことはやはり問題のため、基準内に収まるように食事や生活習慣を改善することが大切です。
健康診断などでコレステロールが高いと言われたら、コレステロールを多く含む食事を控えるのはもちろんですが、コレステロールを下げる効果のある食品や、肝臓の機能を高める食品を摂取するようにしましょう。