血糖値を下げる食品・食材や食べ物の特徴と栄養素!
健康診断などで「血糖値が高い」と指摘されて、甘いものを控えているという方もいらっしゃると思います。
しかし、血糖値=甘いものという認識が、そもそも間違っているとしたらどうしますか?
糖は、ケーキやジュースのような甘いものだけではなく、主食として食べられているご飯やパンなどの炭水化物にも含まれています。
また、糖分の多い食品の摂取を避けるだけではなく、血糖値を下げる食品を摂ることもとても大切です。
このように、血糖値が高いと言われた時は、血糖値を上げる食品ばかりに着目するのではなく、血糖値を下げる食品を知り、毎日の食事に生かすことも必要です。
そこで今回は、血糖値を下げる食品をご紹介したいと思います。
目次
なぜ血糖値を下げたほうがいいのか?適正な血糖値は?
血糖値とは、血液中に糖が過剰にある状態を指しています。
そして、そのような状態を引き起こす原因の多くは、毎日の食生活にあると言われています。
糖は、体や脳を動かすエネルギーになることから、全く摂取しないというわけにはいきませんが、多く摂り過ぎてしまうと血液中に糖が溢れ出し、高血糖の状態となってしまいます。
適正な血糖値は、空腹時60~110㎎/dl、食後100~140mg/dlとなっているため、血糖値がこの適正値を超えている方は勿論のこと、血糖値が高めと言われている方も、血糖値を下げる必要があると言えるでしょう。
血糖が高い状態が続くと、血液の濃度が濃くなり、糖尿病や心筋梗塞といた病気になるリスクが高くなると言われています。
そのため、血糖値が高めの方は糖尿病予備軍という言い方をされることもあります。
血糖値が上がった時のデメリットは?
お腹が空いたな・・と感じるのは、体内の糖不足が信号となって脳に送られるからと言われています。
そして、食後は血糖値が上がるため、お腹が空いたと感じることはありません。
しかし、血糖値が常に高い方は、食事をしてすぐにまたお腹が空いたり、たくさん食べても足りない気がしてより多く食べてしまうことから、肥満やメタボリックシンドロームになりやすくなります。
また、血中の糖は膵臓から分泌されるインスリンというホルモン物質によって、体の各臓器や細胞へと運ばれ、エネルギーとして使用されるのですが、インスリンには余った糖を脂肪として溜めこむという働きもあることから、血糖値が高くなるとそれだけインスリンの分泌量も増え、体脂肪が増加しやすくなります。
さらに、血液に多くの糖があることで血流が悪くなったり、血管に炎症が起こりやすくなるなど、動脈硬化や高血圧といった病気の発症原因になると言われています。
血糖値を下げる栄養素や食べ物の特徴
血糖値を下げる食品を選ぶ時の指標の一つとして、GI(グリセミックインデックス)値があります。
GI値とは、食後の血糖値の上昇の程度を数値化したもので、この値が大きければ大きいほど血糖値が上がりやすく、逆に低い値の方が血糖値を上げにくいと言われています。
GI値の低い食品、つまりは血糖値を下げる食品としては、まず食物繊維が挙げられます。
食物繊維には、糖質の吸収を遅らせる働きがあることから、食後の血糖値の上昇を抑えることができると言われています。
また、ミネラルの一種であるクロムという物質にはインスリンの分泌量を正常に保つ働きがあることから、血糖値を下げる効果があると言われています。
この他にも、タウリンやマグネシウムなどにも、血糖値を下げる働きがあると言われています。
血糖値を下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!
血糖値を調整するには、血糖値を上げやすい糖質を含む食べ物(甘いものやジュース、炭水化物など)を控え、血糖値を下げる食べ物を意識して摂ることが大切です。
では、血糖値を下げる食べ物には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、血糖値を下げる食べ物をご紹介したいと思います。
きくらげ
きくらげは、食物繊維の含有量が全食品の中でトップクラスを誇ります。
さらに、きくらげには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれていることから、血糖値を下げる食品として知られています。
干ししいたけ
きのこ類は食物繊維が多く含まれる食品となっていますが、その中でも特に多いのが干ししいたけとなっています。
ただし、生のしいたけには食物繊維はそれほど多く含まれていないため、食物繊維を摂る時は干してあるものを選ぶようにしましょう。
切り干し大根
煮物や酢の物など、様々な用途で活用可能な切り干し大根には、食物繊維が大変多く含まれています。
その含有量は、切り干し大根100gで一日の食物繊維の目安量を賄えてしまうほどです。
おから
おからも、食物繊維が多く含まれる食品の代表的な存在と言えます。
なお、同じ大豆から作られる納豆も食物繊維の多い食品ですが、豆腐の場合は製造過程で殆どの食物繊維がおからにいってしまうため、豆腐自体にはごく少量しか含まれていません。
アーモンド
最近、ナッツ類の持つ健康や美容効果が大変注目されていますが、実はアーモンドは食物繊維もとても豊富な食品となっています。
その含有量は、食物繊維が多く含まれているというイメージの強いごぼうの約2倍となっています。
また、アーモンドにはインスリンの働きを正常に保ってくれるクロムも多く含まれていることから、血糖値が高めの方は積極的に摂取したい食品となっています。
アボカド
ナッツ類と同様に、アボカドも最近は美容成分が多い食品として注目を集めていますが、食物繊維も豊富に含まれることから美容面だけではなく、健康面でもよい効果が期待できます。
わかめ
わかめには、クロムと食物繊維の両方が多く含まれていることから、血糖値を下げたいと思っている方は是非覚えておくとよい食品となっています。
あさり
血糖値を下げる働きのあるクロムは、貝類に多く含まれていますが、中でもあさりは含有量が多くなっています。
また、あさりにはインスリンの働きを助ける効果のあるタウリンやマグネシウムも含まれています。
しじみ
あさりと同様に、しじみにも多くのクロムが含まれていることから、血糖値を下げる効果が期待できます。
イカ
イカに多く含まれるタウリンには、私達の体の機能を一定に保とうとするホメオスタシスと同じ効果があると言われていることから、血糖値が上がり過ぎるとそれを下げようとする作用が働くと言われています。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれる硫化プロピルという成分には、血糖値を下げる働きがあると言われています。
ただし、この成分は加熱すると失われてしまうため、摂取する時は生のまま摂るのがよいと言われています。
オクラ
オクラには、食物繊維やマグネシウム、亜鉛など、血糖値を下げる効果のある成分が多く含まれています。
アロエ
アロエに含まれるアルポランという成分には、血糖値を下げる効果があると言われています。
なかなか食用として摂取することの少ないアロエですが、ヨーグルトにトッピングするなどして意識して食べてみるのがよいでしょう。
シークワーサー
沖縄原産のシークワーサーには、近年になって血糖値や血圧を下げる効果があることがわかっています。
酢
酢に含まれる酢酸は、体内でクエン酸に変わって糖質の吸収を穏やかにする働きがあることがわかっています。
食物繊維が豊富なわかめや、タウリンの多いイカやタコなどと酢の物にするとよいでしょう。
血糖値を下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!のまとめ
血糖値を下げることは、病気の予防に役立ちます。
特に、糖尿病は知らない間に発症して、症状が現れた時はかなり進行していることが多いことから、発症を防ぐことがとても大切になります。