血圧を下げる食品・食材や食べ物の特徴と栄養素!
現在、50才以上の2人に1人が高血圧と言われています。
しかし、医療用血圧計や家庭用血圧計で血圧を計ったことがないという方も多いことから、高血圧が疑われる方は潜在的にもう少しいると考えられています。
さらに、健康維持に関心の高い方であれば、高血圧は病気のサインだとして生活習慣などを改める場合もあるでしょうが、多くの方の場合、例え自分が高血圧だとわかっても、その後にこれといった対処を行わないそうです。
その理由は、「何も症状がないから」。
そうなのです、高血圧には特有の症状がありません。
そのため、高血圧だと言われても、これといった体調の不調がないためについ放置してしまう方が殆どなのです。
実際に、50才以上の方で高血圧の治療を受けているのは、2割程度と言われており、8割の方は何もしていないというのが現状です。
ですが、高血圧は放っておくと重大な合併症を引き起こす恐れがあります。
そして、高血圧になってしまう原因の9割は生活習慣にあると言われていることから、高血圧であることを自覚すれば改善の余地があるのです。
特に、毎日の食事で高血圧対策を意識することは、とても大切だと言われています。
そこで今回は、血圧を下げる作用のある食べ物をご紹介したいと思います。
目次
なぜ血圧を下げたほうがいいのか?適正な血圧値は?
適正な血圧値は、医療用(病院で診察の際に計るもの)血圧計では最高血圧が140 mmHg未満、最低血圧が90 mmHg未満となっており、家庭用血圧計では最高血圧が135mmHg未満、最低血圧が85mmHg未満となっています。
血圧を計ると、最高・最低の数値がそれぞれ出ますが、この最高・最低とはそもそもどういう意味があるのでしょうか。
血圧とは、「血液が血管壁に与える圧力」のことを言います。
心臓から全身へと血液を送り出す時は、心臓がぎゅっと収縮して一気に血管に血液が流れるため血管には最大圧力が掛かり、逆に全身から心臓に血液が戻ってくる時は心臓が拡張して血管を圧す血液の力も弱くなります。
つまり、最高血圧は心臓から血液が送り出される時(収縮期血圧)で、最低血圧は心臓に血液が戻ってくる時(拡張期血圧)を指しています。
高血圧と診断されるのは、収縮期血圧ないし拡張期血圧のどちらか(もしくは両方)が適正値を越えた時です。
高血圧はかなり進行するまで症状が出ないことが多いため、定期的に血圧計で血圧を計り、適正値を越えていないかを確認する必要があります。
なぜなら、そのまま気付かずに放置してしまうと、頭が重く感じたり、頭痛や肩こり、動悸、息切れ、発汗などのよくある症状から、やがて重大な合併症を引き起こしてしまうからです。
血圧が上がった時のデメリットは?
血圧が高い状態というのは、血管の壁(血管壁)に強い圧力が掛かっているということになります。
なお、血圧は緊張した時や運動時などにも上がりますが、一時的な場合は心配はありません。
しかし、血圧がずっと高い状態が続くと、圧力に耐えようとして血管壁や血管が硬くなっていきます。
そして、血管が硬くなるとさらに血液の流れが悪くなることから、より圧力をかけないといけなくなってしまうのです。
例えば、水道のホースの一部分を押さえたり出口を狭くすると、水は圧力が掛かって勢いよく流れますよね。
これと同じようなことが血管内で起こっている、というわけです。
そのため、血圧が高いのが続くと、血管が脆くなって出血が起こりやすくなったり、血液を送り出すポンプ役の心臓への負担が増してしまいます。
特に、脳出血は高血圧が原因とも言われていることから、血圧が上がったまま放置するのは決してしてはいけないことと言えます。
血圧を下げる栄養素や食べ物の特徴
日本人に高血圧が多い原因は、味噌や醤油、漬物などの塩分が多い食生活だとされています。
体内の塩分濃度が上がると、調整するために血液に水分が集められるため、血液の量が増して血圧が上がってしまいます。
そのため、血圧を下げるには、体内のナトリウム(塩分)を排出する働きのあるカリウムを多く含んだものを摂るとよいと言われています。
また、血液をサラサラにする作用のあるDHAやEPA、食物繊維、ポリフェノール、イオウ化合物、クエン酸や酢酸などを摂るのもよいでしょう。
この他、カルシウムが不足すると骨を溶かして濃度を高めようとするので、血液中のカルシウムが増え、結果、血流が悪くなって血圧が上がることがあります。
そのため、カルシウムやカルシウムの吸収を助けるマグネシウムが不足しないようにすることも大切です。
血圧を下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!
高血圧は、生活習慣を改めることで改善することができるものと言われています。
そこでここでは、血圧を下げる食べ物や食品・食材をご紹介したいと思います。
バナナ
バナナには、体内の塩分を排出する働きのあるカリウムが多く含まれていることから、血圧を下げる効果が期待できます。
ほうれん草
ほうれん草にはカリウムの他、不足すると血圧が上がってしまうカルシウムやマグネシウムも多く含まれていることから、血圧を下げる食品として知られています。
昆布
昆布にはカリウム、カルシウム、マグネシウムなど、血圧を下げる働きのある成分が多く含まれています。
また、昆布に含まれるラミニンというアミノ酸も、高血圧の予防に効果があると言われています。
わかめ
わかめにもカリウムが多く含まれています。
また、食物繊維も多いので血中のコレステロールを排出する働きがあると言われています。
納豆
納豆には、カリウムやカルシウムの他、独自のナットウキナーゼという成分に、血液の流れを妨げる血栓の予防に効果があると言われています。
青魚
アジやイワシ、サバなどの青魚に含まれるDHAやEPAには、血管壁をやわらかくして血液をサラサラにし、血圧を下げる効果があると言われています。
きのこ
食物繊維が豊富なきのこは、腸内環境を整える働きだけではなく血液中のコレステロールの排出を促し、血液の流れをスムーズにして血圧を下げる効果があると言われています。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれるアリシンという成分には、血液中のコレステロールの排出や、末梢血管の拡張といった作用があることから、血圧を下げるのに役立ちます。
酢
酢には、血液に含まれる成分が固まるのを防ぐ働きや、血管を拡張させる作用があることから、血圧を下げる効果が期待できます。
酢を使った料理なら、基本的にはどのようなものでも構いませんが、もずく酢は高血圧予防に最適です。
もずくに含まれるフコイダンという成分に血圧を下げる働きがあり、さらに食物繊維によってコレステロールが排出されやすくなることから血圧を下げる効果が高まります。
りんご
りんごには、体内の塩分を排出してくれるカリウムや、コレステロールを排出する働きのある食物繊維が多く含まれていることから、血圧を下げる効果があると言われています。
梅干し
梅干しに含まれるクエン酸にはコレステロールを排出する働きがあり、血管の老化を防ぐポリフェノールも含まれることから血圧を下げる効果があると言われています。
ただし、梅干しは塩分が高いため、食べ過ぎには注意が必要です。
じゃがいも
じゃがいもはカリウムと食物繊維が豊富なため、血圧を下げる働きがあると昔から言われていますが、最近のイギリスの実験によると、じゃがいもの皮の部分が加熱調理などで化学反応を起こすことで、血圧を下げる効果が現れることがわかっています。
アボカド
アボカドには、カリウムやマグネシウムの他、コレステロールを排出する働きのある不飽和脂肪酸が多く含まれていることから、血圧を下げる効果があると言われています。
ワイン
ワインに含まれるポリフェノールには、血管の老化の原因となる活性酸素を除去する働きがあることから、血管の硬化を防ぐため血圧を下げる効果が期待できます。
チョコレート
チョコレートにも、カカオポリフェノールが含まれていることから、血管を丈夫にして血圧を下げる働きがあると言われています。
血圧を下げる食べ物や食品・食材おすすめ15選!のまとめ
毎日の食事に少し気を配るだけで、高血圧は改善することができます。
外食の多い方、コンビニで済ませてしまうという方は特に栄養のバランスが損なわれている可能性がありますので、今回ご紹介した食べ物や食材を上手に活用して、脱高血圧を目指しましょう。