気になるフケや頭皮のかゆみの原因と対策や予防法!
きちんと洗髪しているのに、頭皮のかゆみやフケが気になるという方は多くいらっしゃいます。
しかし、毎日ちゃんとシャンプーをして不潔にしているわけではないのに、どうして頭がかゆくなったりフケがでてしまうのでしょうか。
特にフケの場合は、自分だけではなく周囲にも不快感を与えてしまうことから、早めに解決したいと思っている方も多いはず。
そこで今回は、気になるフケや頭皮のかゆみの原因や、その対策法についてご紹介したいと思います。
目次
フケの種類【乾燥フケと脂肪フケ】
フケは、漢字で書くと〝頭垢〟となります。
このことからフケとは文字通り、「頭皮に生じた垢がうろこ状になって剥がれ落ちたもの」を言います。
フケ自体は、新陳代謝によって剥がれた角質細胞であるため、あるからと言って病気というわけではないのですが、フケを大まかに分類すると2種類になり、その種類によって対処が異なるため、まずは自分のフケは次のどちらにあてはまるかをしっかり見極める必要があります。
乾燥フケ
乾燥フケとは、乾性フケとも言い、乾燥によって頭皮がダメージを受けることでフケが生じるもので、アレルギー体質の方に多いと言われているフケです。
脂肪フケ
脂肪フケは、脂性フケとも言い、皮脂の増加によって角質層が剥がれ落ち、それがフケとなって現れます。一般的にフケと呼ばれているものはこちらの脂肪フケ(脂性フケ)を指すことが多いと言われています。
毎日シャンプーしているのにフケが異常に多い!そのフケの原因は?
フケがある人とはどのような人ですか?と聞かれたら、「シャンプーで頭皮の汚れをきちんと落とさず、不潔にしている人」というイメージはないでしょうか。
勿論、そのように頭皮に汚れが溜まっているとフケが出やすいのも事実です。
しかし、実際には毎日ちゃんと洗っているにも関わらず、フケに悩まされている方は多数いらっしゃいます。
では、シャンプーしているのにフケが異常に多いのは、どのようなことが原因なのでしょうか。
乾燥フケの原因
乾燥フケは、パラパラとしており服の肩などに粉のように落ちているのが特徴です。
では、乾燥フケの主な原因は一体なんなのでしょうか。
1. 洗浄力の強いシャンプーを使っている、もしくはシャンプーのしすぎ
頭皮の汚れをしっかりと取るために、強い洗浄力のシャンプーを使っている方や、朝晩の2回シャンプーをするという人に多いのがこちらの原因です。
これは、洗いすぎによって頭皮に本来必要な皮脂までも取り除いてしまうため、頭皮が乾燥してフケの原因になっています。
2. 生活習慣によるもの
寝不足やストレス、偏った食生活などは、頭皮に必要な栄養や休息が十分に与えられないため、トラブルを起こしやすくなってしまいます。
体調が優れないなと感じる時、実は頭皮も疲労をしています。体や心を解すように頭皮にもリラックスが必要です。
3. パーマやカラーリングなどのダメージによるもの
パーマやカラーリングは、今や個性を打ち出すファッションアイテムの一つとして定着していますが、実は髪だけではなく頭皮にもとても大きな負担を強いてしまいます。
特に、しょっちゅう髪型や色を変える方は、思っている以上のダメージを頭皮に与えているため、バリア機能が低下し乾燥しやすくなってしまいます。
4. 朝シャン派は要注意
仕事から遅く帰ってきて時間がないため、毎日朝シャンで済ませているという方も、乾燥フケになりやすいと言われています。これは、一日活動してついた汚れをそのままにして寝てしまうため、頭皮に負担を掛けているのが原因と言われています。
5. アレルギー体質の方
アトピー性皮膚炎などの皮膚アレルギーだけではなく、花粉症や食物アレルギーのある方は皮膚が敏感な場合が多いため、頭皮が乾燥してフケが出やすいと言われています。
脂肪フケの原因
脂肪フケは、乾燥フケとは違い肩にパラパラと落ちるだけではなく、頭皮や髪にべったりと張り付いたり、強いかゆみをもたらすのが特徴です。
では、脂肪フケの主な原因は一体なんなのでしょうか。
1. マラセチア菌の異常繁殖によるもの
マラセチア菌はカビの一種で、普段から私達の皮膚に常在しているのですが、皮脂の分泌が増えるとそれに伴い異常繁殖を起こし、脂肪フケの原因となります。
皮脂の分泌量が増える一番の原因は、油分や脂質の多い食事を摂取することです。
特に動物性の食べ物を摂取すると脂肪フケが出やすくなると言われています。
2. 整髪料などが残っている
しっかりシャンプーをしたつもりでも、整髪料が残っているとそれをエサに菌が繁殖して、毛穴を詰まらせ、炎症や痒みを引き起こすことがあります。
3. 帽子や枕カバーなど頭皮に接触するものが不潔になっている
せっかく頭皮を綺麗にしていても、帽子や枕カバーなどが汚れていたら、そこから菌が付着し増殖してしまうことがあります。
癜風菌と脂漏性皮膚炎について
癜風菌(でんぷうきん)とは、皮脂に常在する菌が異常に繁殖して起こる癜風(でんぷう)と呼ばれる皮膚疾患を発生させる原因の菌のことで、特に20~40代の男性に多く発症すると言われています。
癜風(でんぷう)は、鱗屑と言われる角質の剥がれと共に褐色(ないし白色)の色斑が起こるもので、さらに癜風(でんぷう)の中でも、顔や頭部に掛けて起こる場合を脂漏性皮膚炎と呼んでいます。
脂漏性皮膚炎が、乳児に発症した場合は乳児脂漏性湿疹(皮膚炎)と呼び、主に額から頭部に強い湿疹が出るのが特徴となります。
一方、高齢者の場合は眉や鼻、口の周囲などに現れることが多く、冬に悪化しやすいのが特徴です。
頭皮の乾燥がもたらすかゆみの原因
空気が乾燥する冬の季節、肌の保湿に一段と念入りになるという方は多いと思いますが、では頭皮はどうでしょうか。
頭皮も顔の肌と同じ皮膚です。
乾燥によって顔の表面がカサカサしているということは、頭皮も同じように乾燥しています。
しかし、頭皮の乾燥は顔とは違い、そのまま放置されがちです。
乾燥が進んだ頭皮は、やがて皮膚が本来持っているバリア機能を失い、ちょっとした刺激にも敏感に反応して炎症やトラブルを起こしやすくなってしまいます。
そして、それこそが乾燥による頭皮のかゆみの原因となるのです。
また、頭皮が乾燥するのは空気の乾燥が原因だけではありません。
年齢を重ねるごとに、肌のハリやキメが失われていくのは頭皮も同じこと。肌の保湿は加齢によって替えているのに、シャンプーはずっと同じ物を使っていることはありませんか。
特に、皮脂の分泌量が多い年代に使っていたシャンプーは、皮脂を取り過ぎることになってしまい、頭皮の乾燥を招いてしまいます。
肌に合わせて保湿液や美容液を変えるように、シャンプーも年齢に合ったものを使うことが大切です。
乾燥フケの改善法や対策は?
乾燥フケは頭皮の乾燥が原因ですから、頭皮から必要以上に皮脂を取り除かないことが一番の改善策となります。
その方法として、シャンプーの見直しをしてみることをお勧めします。
実は、市販されているシャンプーの多くには、石油系界面活性剤が使用されており、これは洗浄力が強く汚れをしっかりと落とす分、頭皮に必要な皮脂を奪ってしまう原因ともなってしまいます。
このため、シャンプーに含まれている成分を確認し、界面活性剤を使っていない物に変えるのがよいでしょう。
最近はアミノ酸シャンプーなど洗浄力がそこまで強くないシャンプーも出回っているので、そのような商品をチェックしてみて下さい。
また、シャンプー後に自然由来のオイルなどで、ヘッドマッサージを行うのも効果的です。
マッサージによって血行が促進され、頭皮の隅々にまで必要な栄養や酸素が行き渡り、乾燥を防いでくれます。
そして、思い切って「毎日シャンプーをするのを止める」というのも一つの方法です。
シャンプーをした翌日は、お湯で髪や頭皮の汚れをさっと洗い流す程度にしてみましょう。
それでは匂うのでは?と心配になるかも知れませんが、頭皮へのダメージが少なくなる分バリア機能が復活し、返って健康な頭皮や髪になると言われています。
脂肪フケの改善法や対策は?
脂肪フケの場合、かゆみや炎症の度合いが強い場合はセルフケアではなかなか改善しません。
この場合は、皮膚科へ行き脂漏性皮膚炎の診断を受けた上で、抗真菌薬などの塗り薬を処方してもらうのがよいでしょう。
また、炎症やかゆみがそこまでひどくない時は、脂っこい食事や香辛料などを摂るのを控えるようにしたり、整髪料を使う時は髪にのみ付けるようにし、頭皮につけないようにすることで改善するケースもあります。
子ども向けのフケ対策は?
子どもは、大人に比べて皮脂の分泌量が多く、また汗をよくかくため、できれば毎日しっかり頭皮の汚れを取り除いてあげることが大切です。
小学校中学年くらいになると、お子さんが一人でお風呂に入ることも多くなりますが、子どもの場合見た目はちゃんと洗えているように見えても、実は汚れが取れていなかったり、シャンプーやリンスのすすぎ残しなどが多々あり、それがフケの原因となってしまいます。
可能な限り、髪を洗った時の仕上げは親がしてあげると、汚れの落ち具合やシャンプーのすすぎ残しなどがチェックできるので、子どものフケを防ぐことができます。
また、大人用と同じシャンプーでは子どもの頭皮には刺激が強く、頭皮の乾燥を招いてしまう場合もあります。
こちらも、子どもの頭皮に合った刺激の少ないシャンプーに変えるなどの対策で、フケを防ぐことができます。
フケを改善するシャンプー選びのポイント
フケの原因にシャンプーの選び方が大きく関わっていることがわかったところで、ここではフケの種類別にシャンプーの選び方のポイントをご紹介したいと思います。
乾燥フケの場合
乾燥フケの場合、頭皮の皮脂を余計に取り除いてしまわないために、洗浄力が強くないものを選ぶのがよいでしょう。
一般的に洗浄力が強いシャンプーには、界面活性剤が使用されています。
まずは、界面活性剤が使用されていないシャンプーを選ぶことが大切です。
次に、ノンシリコンのシャンプーを選ぶのがよいでしょう。
シリコンの入っているシャンプーは髪にコシやツヤを出すため重宝されますが、フケを改善することを一番に考えるなら、ノンシリコンのシャンプーが無難です。
脂肪フケの場合
脂肪フケが出る場合は、頭皮の皮脂の過剰分泌な状態を改善するために、オイリーヘアー用のシャンプーを選ぶのがよいでしょう。
頭皮に必要な皮脂は守りながらも、余分な皮脂をしっかりと取り除くことでフケの出やすい状況から頭皮を守ってくれます。
また、かゆみや炎症がある場合は、薬用シャンプーを使うことで症状が治まるケースもあります。
ただし、シャンプーを使用して症状が悪化することもあるため、そのような時はすぐに使用を止め皮膚科に相談するようにしましょう。
フケを予防する洗髪のコツと洗い方
1. シャンプーをする前に、ブラッシングや予洗い(お湯で髪や頭皮をすすいでおく)を行いましょう。
2. 髪を本格的に洗う前に、少し熱めのお湯(38~40度)で髪と頭皮を湿らせます。
3. シャンプーは手の平で泡立て、爪を立てないようにして指の腹で頭皮をマッサージするようにして洗います。シャンプーは髪を洗うというよりも、頭皮を洗うように意識するとよいです。
4. 頭皮をしっかりと洗ったら、同じ時間かそれ以上をかけてすすぎを行います。シャンプーが頭皮に残ると菌の繁殖の原因となるため、丁寧に行って下さい。
シャンプー後はドライヤーで髪と頭皮を乾かして、そして頭皮に潤いを与える!
お風呂から上がると、髪を自然乾燥させる方がいますが、頭皮に水分が長く留まることで雑菌が繁殖しやすくなるため、できるだけ早くドライヤーで乾燥させた方がフケの発生を防ぐことができます。
また、ドライヤーの熱によって髪のキューティクルが失われてしまうのでは?と心配される方もいらっしゃいますが、実はその逆で濡れっぱなしにしている方が髪同士が擦れ合い、ツヤを失う原因となるため、シャンプー後はドライヤーで頭皮と髪を乾かすことが大切です。
フケ症かと思ったら皮膚の病気である可能性があるかも?何科に行けばいいの?
フケの他にもかゆみや炎症がある場合は、脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患である可能性があります。
その場合は、自分で完治させることが難しいため、皮膚科を受診するようにしましょう。
「たかがフケくらいで・・」と思わずに、シャンプーを変えたり生活習慣を改善しても、フケが治まらない時は皮膚科で診てもらうとよいですね。
フケの原因と対策や予防法!症状別シャンプーの選び方と洗い方のまとめ
いかがでしたか?
フケと一口に言っても、その種類によって原因や対処法が異なります。
自分のフケがどちらかわからない時は自己判断せずに、病院へ行って診てもらうのがよいでしょう。