耳鳴りの対策と改善方法!
耳鳴りは、10人に1人が悩んでいると言われるほど身近な症状です。
また、一時的であれば耳鳴りを経験したことがあるという方も多いようですが、慢性的に聞こえるとなると、とてもじゃありませんが耐えられる話じゃありません。
耳鳴りは、頭の中の騒音を言われるように、一度気になり始めたら常時耳鳴りに悩まされるようになります。
実際に、食事をしている時も、テレビを見ている時も、お風呂に入ってリラックスしている時も、そして寝ている時も騒音が聞こえると思ったら、その苦痛は想像を絶するものがあると思います。
さらに、耳鳴りはその発症原因に謎も多いため、いつ自分の身に降り掛かってくるかわかりません。
そこで今回は、耳鳴りについて調べてみましたので、耳鳴りの原因や対処法などを知る手助けになればと思います。
目次
耳鳴りとは?
耳鳴りとは、実際にはその音はしていない(他の人には聞こえていない)にも関わらず、聞こえる状態を言います。
キーンやボーなど聞こえる音は様々ですが、常に音が聞こえている状態というのは実はとてもストレスが掛かり、耳鳴りを切っ掛けに体調不良に陥る方も多いため安易に考えてはいけない症状です。
また、耳鳴りに悩まされている80~90%の方に難聴が認められることから、その関連性が指摘されているものの難聴だからと必ず耳鳴りがするわけではないですし、難聴ではない方の中にも耳鳴りを訴える方もいらっしゃいます。
どうして耳鳴りになるの?その原因は?
耳鳴りが起こる原因というのは、実は突き止められていないのが現状です。
とは言え、関連性があるとして注目されているものの一つに、難聴があります。
難聴とは聴覚が低下した状態のことを指し、オージオメータという聴力を計る機械を用いて、平均聴力を調べることでわかります。
オージオメータでの聴力検査の結果、正常聴力は25dB以内とされ、26dB~39dBは軽度難聴、40dB~69dBは中等度難聴で、70dB以上は高度難聴と診断されます。
また難聴は、音を大きく伝える機能の障害による伝音難聴と、耳から入った音の情報が大脳まで上手く伝わらないことが原因の感音難聴に分けられます。
このような難聴がある場合は、耳鳴りの症状が現れる方が多いようです。
さらに、中耳炎や内耳炎、鼓膜炎などの炎症が起こると、耳鳴りが聞こえる方もいらっしゃいます。
さらに、メニエール病や自律神経失調症などでも耳鳴りが起こりますが、この場合は耳鼻科へ行っても「耳は何ともないですよ」と言われてしまい、原因不明の耳鳴りと診断されてしまうことがあります。
めまいや頭痛など耳鳴りの症状は?
耳鳴りと聞くと、「ピー」や「キーン」「ボー」などの音を想像することができますよね?
耳鳴りの原因は不明なことも多く、突発的に耳鳴りが始まり1分程度で消えて行くことがあるため、以外と耳鳴りを経験している方は多いと思います。
この耳鳴りが一時的なものであれば、さほど心配する必要はないと思います。
しかし、耳鳴りが長期的に続く、症状が前に比べてひどくなっているように感じる場合は問題視すべきでしょう。
耳鳴りの具体的な症状としては、聞こえないはずの音が聞こえる、耳が詰まっている感じがする、ズキズキと痛む感じがする、などです。
また、耳鳴りの症状と共にめまいやふらつき、吐き気、頭痛などの症状が現れる方もいらっしゃいますが、耳には音や声を聞くという働きの他に、体の平衡感覚を保つ働きもあります。
三半規管や耳石器という部位が関わっているのですが、内耳に何らかの異常が起きて耳鳴りがしている場合は、めまいやふらつきが起こる場合もあります。
耳鳴りの音の種類で分かる対策法
耳鳴りと一口に言っても、聞こえる音は様々にあります。そこでここでは、耳鳴りの音の種類によって推察できる耳鳴りの原因と、その対策法についてご紹介したいと思います。
●「ボー」や「ボーン」などの低い音・・
飛行機に乗ると耳が塞がったようになり、低い音が聞こえることがありますよね。これも耳鳴りの一種です。この場合の対策は、気圧を調整するかその気圧に慣れることで症状は落ち着きます。また、耳垢が溜まり過ぎている、鼓膜に穴が開いている場合もこの耳鳴りがすることがあります。
●「キーン」「キー」などの高い音・・
耳鳴りの中で最も多いと言われる音の種類です。この耳鳴りがする原因は難聴が関わっていることが多く、老人性難聴を始め、工事現場などに長時間いたことで発症する騒音性難聴や、ライブやコンサートなどで大きな音を聞いたことで発症する音響性難聴などがあります。騒音性難聴や音響性難聴は音から遠ざかることで自然に治る場合もありますが、なかなか改善しない時は病院へ行きましょう。また、ストレスや強い緊張状態が続くと高音の耳鳴りがすることもあります。
●「ブーン」などの音・・
耳に水が入ったような閉塞感と共にこのような音が聞こえたら、メニエール病の疑いがあります。同時にめまいやふらつきなどが起こることもあり、内耳にリンパ液が溜まり過ぎることで起こると考えられています。この場合はすぐに病院へ行って診てもらいましょう。
●「ポコポコ」「ザーザー」などの一定した音・・
この音が聞こえる時は、耳の周囲の血管や血圧に何らかの負荷が掛かった場合や、中耳や耳の筋肉がけいれんを起こしているのが考えられます。多くの場合一過性で、時間の経過とともに消滅しますが、長時間聞こえる場合には病院へ行って治療とする必要があります。
●「シーン」の音・・
夜、寝静まっている時などに聞こえるシーンという音は、「生理的耳鳴り」と言って健康な方にも聞こえるもので、特に治療の必要はありません。
耳鳴りの対処法や効果的な「ツボ」は?
耳鳴りに効果のあるツボをご紹介します。
耳鳴りは原因がはっきりとしているものであれば、病院へ行って適切な治療を受けることで治すことができますが、原因不明である時はその症状と長く付き合うことになる場合もありますよね。
そこで、少しでも不快な耳鳴りの症状を抑える・和らげるためにツボを覚えておくと便利です。
●耳門・・耳の穴のすぐ前あたりを、やや強めに押します。
●聴宮・・口を開けると少しくぼむところを、円を描くようにマッサージするのがよいでしょう。
●聴会・・聴宮の少し下辺り、小耳と耳たぶの間辺りを優しく押します。
上記の3つは耳鳴帯といい、耳に関連するツボが集中している箇所です。
ツボ押しする前に、人差し指でこの耳鳴帯を上下に擦って温めると、ツボの効果がアップします。
なかなか耳鳴りが止まない時、病院は何科に行けばいいの?
耳鳴りがなかなか治まらない時は、耳鼻科へ行って診てもらいましょう。
ただし、耳鼻科では耳の疾患を診てもらうことしかできないため、検査の結果「特に異常はありません」と言われてしまうこともあります。
このような場合は、耳鳴りの他の症状に気を付けてみて下さい。
例えば、めまいや体のしびれなどがある時は脳神経外科を、ストレスなどが疑われる時は精神科を、持病があり薬の副作用が考えられる場合は内科を受診してみましょう。
耳鳴りについてのまとめ
耳鳴りが毎日続くと、それが大きなストレスとなって心身のバランスを崩してしまいます。
症状が長引く場合は「たかが耳鳴り」と思わずに早めに病院へ掛かりましょう。