突然太ももがつるのは病気のサイン?予防や治し方は?
ピキン!という音が聞こえるかのように、いきなり足に襲ってくる痛み。
いわゆる「足が攣った」状態なのですが、誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。
スポーツをしていると、突然足に激痛が走り筋肉が硬直したようになって、ひどいと数日痛みや違和感が抜けないことがあります。
また、自分にその経験はなくても、サッカーやバスケットボールなどのスポーツを観戦中に足を攣ってしまった選手を見掛けることがあると思います。
このような足の痛みは、ふくらはぎに発生することが多いと言われますが、実は太ももでも起こる症状です。
では、太ももが攣ってしまう原因とは一体なんなのでしょうか。
また、太ももが攣るのは何か病気のサインなのでしょうか。
目次
太ももがつる原因は?
太ももが攣る原因として考えられるのが、第一に運動不足です。
運動をしないと筋肉量が減ってしまいますが、筋肉の少ない体になると少しの動きだけで筋肉がオーバーワーク気味になってしまいます。
極端な話、寝て起きる、椅子に座る・立ち上がるといった動作だけでも筋肉疲労が起きて太ももが攣ってしまうのです。
また、運動不足の方が急に運動をするのも太ももを攣ってしまう原因になってしまいます。
絶対的な筋肉量が足りないために、筋肉に疲れが溜まりやすくなってしまうからです。
さらに、もう一つ大きな原因として考えられるのが、骨盤の歪みです。
骨盤が歪んで広がってしまうと、それだけ大腿骨(太ももの骨)も外側にずれてしまいます。すると、大腿骨が外れないように太ももの筋肉が常に強張った状態になってしまうので、太ももが攣りやすくなってしまうのです。
慢性的に「太ももがつる」原因は?病気の可能性はあるの?
足が攣る、太ももが攣るという症状自体は、誰にでも起こりうることであり決して珍しいわけではありません。
とは言え、それが一過性ではなく慢性的に起こる場合は注意が必要です。
足の攣りの原因には、上記の運動不足や骨盤の歪みの他に、激しい運動による筋肉疲労、水分やミネラル不足、冷えによる血行不良などがありますが、多くの場合が一過性すなわち一度や二度程度で治まるのが通常です。
しかし、慢性的に足が攣る場合には病気が原因となっている可能性があります。
頻繁に太ももが攣る場合に考えられる病気としては、下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などがあります。
この時、太ももの攣りと共に下半身(下肢)のむくみがある場合は特に注意が必要です。すぐにお医者さんに診てもらいましょう。
太ももがつった時の対処法を詳しく教えて!
太ももが攣った場合、その多くは太ももの裏側の筋肉が強い収縮を起こしています。
これは、人間が二足歩行をする上で、体の表側より裏側に対して負担を掛けるものだからだそうです。
ですので、太ももが攣って痛い時は、太ももの裏を伸ばしてあげることでその痛みをやわらげることができます。
方法は、膝を伸ばした状態で体を前に倒します。いわゆる前屈の状態ですね。
準備運動などですでに経験があると思いますが、前屈をすると太ももの裏の筋肉は伸びますので、太ももが攣った場合はまずこの対処をするのがよいと思います。
また、その場合、勢いをつけて前屈をしたり何度も強く筋肉を伸ばすようなことはせず、ゆっくりと優しく伸ばすのを心掛けましょう。
無理に負担を掛けると、肉離れを起こす原因となってしまいます。
効果的な予防法や治し方!
太ももを攣りづらくする予防法としてお勧めなのが、ストレッチです。
習慣的にストレッチを行うことで、太ももの筋肉の柔軟性が上がり、筋肉の収縮を防ぐことができます。
また、血の巡りがよくなることで体温が上がり冷えを解消することができる、骨盤の歪みを正すことで太ももの筋肉の負担を減らすことができる、などの効果も期待できます。
また、運動をする方ならクエン酸の摂取がよいでしょう。
クエン酸には筋肉疲労を軽減させ、働きを促進させる効果があるので、練習や試合で太ももが攣りやすいという方は飲んでみてはいかがでしょうか。
実際に、プロスポーツや実業団の世界ではクエン酸摂取を行っている選手がたくさんいらっしゃいます。
どのような時に「太ももがつりやすく」なるの?
健康のためや慢性的な運動不足を解消するために、ウォーキングやジョギングを始めようと思っている方も多いと思いますが、いきなり運動を始めてしまうと筋肉に大きな負担が掛かり、太ももが攣ってしまいやすくなります。
まずは、しっかりと準備運動やストレッチを行い、筋肉を十分にほぐしてあげることが大切です。
また、すぐに長距離を走るのではなく徐々にペースを上げていくなどの工夫も必要です。
さらに、運動が終わった後もストレッチでクールダウンを行い、お風呂でゆっくりと疲れを癒した後寝る前にもう一度軽くストレッチをしましょう。
頻繁に太ももがつる時は、病院は何科にいけばいいの?
一過性ではなく、頻繁太ももが攣る場合には病院へ掛かりましょう。
その場合、まず整形外科に行くのがよいと思います。
太ももが攣る原因として、椎間板ヘルニアや腰痛が関わっている場合があるのですが、整形外科であればそのような原因を突き止めてもらうことができます。
また、整形外科では特に異常はないと言われた場合は、内科的な原因が隠れている可能性もあります。
整形外科を受診後も同じように慢性的に太ももが攣る場合は、内科や神経内科で他の病気がないか診てもらうのがよいでしょう。
太ももがつる原因と対処法のまとめ
ふくらはぎや足首などは比較的疲れが溜まったことを感じやすく、マッサージなどでこまめにケアをする方も多いですが、太ももは放置してしまいがちな部位です。
特に、同じ姿勢で長時間デスクワークをしている方や出産経験のある女性は、姿勢が悪くなったり骨盤が開き気味になっているので、ストレッチを習慣化して太ももが攣るのを予防することが大切です。