ふくらはぎのむくみの原因と解消法!病気の心配はないの?
朝は上がったはずのブーツのファスナーが、夕方になると上まで上がらない・・・。
このような悩みを経験したことのある女性は非常に多いと思います。
これは、ふくらはぎのむくみが原因なのですが、ではどうしてふくらはぎがむくんでしまうのでしょうか。
また、ふくらはぎが頻繁にむくんでしまう方というのは、周囲の視線が気になってミニスカートなどのおシャレができず、常にパンツスタイルとなるためそれがストレスになることもあります。
女性にとってオシャレをすることは気分転換になりますから、それがむくみによって妨げられることはなるべく避けたいですよね。
そこで今回は、ふくらはぎのむくみについて調べてみました。
ふくらはぎのむくみはどうして起こるのか。ふくらはぎがむくんでしまった時の解消法やむくみの予防法など、原因や解消法を知ることで、いざふくらはぎがむくんでしまっても冷静に対処できると思います。
目次
なぜふくらはぎがむくむの?その原因は?
そもそも「むくみ」とは、どのようにして起こるかご存知でしょうか。
むくみは正式名称を「浮腫」と言い、血液やリンパ液に含まれる細胞間液が血管やリンパ管から沁み出し、皮膚の下に溜まってしまう状態を言います。
では、どうして血液やリンパ液の細胞間液が沁み出してしまうのでしょうか。
私達の体の中では、動脈が酸素や栄養を体の隅々まで運んでいます。
体のあらゆるところでエネルギーとして利用された酸素や栄養は、二酸化炭素や老廃物となって今度は静脈とリンパ管を通って心臓に戻されるのですが、この静脈やリンパ管の流れが悪くなっていると詰りを起こしてしまい、その詰まった部分から細胞間液が沁み出してむくみとなってしまうのです。
中でもふくらはぎは第2の心臓とも言われ、心臓から遠い部分になる足の老廃物を心臓に押し戻すポンプ役を行っています。
このため、血液やリンパ液の巡りが悪くなるとすぐにその影響を受けてしまいやすくなってしまうのです。
ふくらはぎがむくんでしまう原因で特に多いのが筋力の低下なのですが、男性に比べて女性にふくらはぎのむくみが多いのは、元々の筋肉の量の違いがあるからと言われています。
この他、運動不足もふくらはぎの筋肉が衰え、むくみを起こす原因となってしまいます。
また、長時間同じ体勢でいると血行不良が起こり、それが原因となってふくらはぎがむくんでしまいます。
美容師などの立ちっぱなしの仕事をしている方やデスクワークが中心の方に、ふくらはぎのむくみが多いのはこのためです。
さらに、インスタントフードやファストフードなど、塩分を多く摂取していると体内の塩分濃度が濃くなり、正常値に戻そうと水分を溜めこみやすくなってしまいます。
ふくらはぎのむくみや痛みを即効で解消する方法!
ふくらはぎのむくみを素早く解消するために、最も手っ取り早い方法は「歩くこと」です。
ふくらはぎの筋肉が使われると、心臓へ血液を送るポンプ機能が回復し、老廃物が流れていくのでむくみが軽減されていきます。
歩くだけではなく、足首を回す、屈伸をするなども効果があります。
さらに可能であれば、ストレッチを行いましょう。
ふくらはぎにある「腓腹筋」と「ヒラメ筋」を刺激することによってコリがほぐれ、ふくらはぎのむくみが解消されます。
ストレッチの方法は以下の通りです。
①足を上下に開き、前足の膝を曲げます。この時、両足のかかとが床に付いているようにしましょう。
②この状態のまま、後ろ足の膝も曲げます。
③床に座り、両足を伸ばしたら、両手で爪先をつかんで引き寄せます。爪先が掴めない場合は無理をせず、タオルを引っ掛けて引き寄せて下さい。
ふくらはぎの筋肉は、触るとやわらかいのが正常です。
固い場合は老廃物が溜まっている証拠ですので、いきなり無理はせず徐々にほぐすことを心掛けましょう。
このストレッチはふくらはぎのむくみを解消するだけではなく予防にも役立ちますので、就寝前や起床時に行う習慣をつけるとよいでしょう。
ふくらはぎのむくみ取りマッサージを教えて!
ふくらはぎのむくみを解消する方法には、マッサージがあります。
毎日行うことでその日の足の疲れをリセットすることができ、老廃物の塊(セルライト)を作ることを防止できるので、是非習慣にして行いましょう。
マッサージの方法は以下の通りです。
①両手で足首を掴み、足首から膝の下までを優しく撫でるように擦ります。この時、リンパ液を流すイメージをして行うとよいでしょう。膝の下まできたら、膝裏へとリンパ液を流します。
②すねの骨に沿って、足首から膝の下まで親指で軽く押していきましょう。
③もう一度、足首から膝の下までを擦ったら、膝裏を少し強めに親指で押します。膝裏にはリンパ節があるため、ここを刺激することでリンパ液の流れが促進されます。
ふくらはぎのむくみをとるツボは?
ふくらはぎのむくみをとるツボをご紹介します。
●委中・・膝裏の真ん中のくぼみの部分。
●承筋・・ふくらはぎの一番膨らんでいる部分の真ん中。
●承間・・承筋と承山の間。
●承山・・委中と足首の間。
委中から承山までを上から順番に左右それぞれ2分ほど行って下さい。
●豊隆・・外くるぶしと膝の外側の骨を結んだ真ん中あたりの部分。親指をあてて、ゆっくりと押すのがポイントです。
一日の疲れを取るために、是非毎日の習慣にしてみましょう。
ふくらはぎのむくみを予防するには?
ふくらはぎのむくみを予防するためには、長時間同じ姿勢を取らないように、歩く・ストレッチを行うなどの方法が効果的です。
歩くのが困難な場合は、爪先を上下させるだけでもよいでしょう。
また、むくみを解消・予防してくれるストッキングを着用するのもよいでしょう。
このようなストッキングは部分ごとに圧力を変化させており、それによって血流を促進してむくみを防止してくれます。
さらに、むくみ解消法としてご紹介したマッサージやツボ押しは、予防法としても効果があります。
なお、マッサージやツボ押しを行う前にお風呂に入って血行をよくしておき、施術前にお水かお湯を飲むと老廃物の排出がよりスムーズになります。
ふくらはぎのむくみが痛い時は、病気の可能性はあるの?どんな病気?病院は何科に行けばいいの?
ふくらはぎのむくみが一過性の場合は、長時間同じ姿勢をしていたことによる血行不良や、加齢による筋力の低下、塩分の摂り過ぎなどが原因と考えられますが、もし長期に渡って続いている場合は病気の可能性も考えられます。
ふくらはぎのむくみが症状として現れる病気には、肝臓や腎臓疾患、心不全や心筋梗塞などの心臓疾患、足の血管が瘤のように膨らんでしまう下肢静脈瘤などがあります。
いずれの場合も、むくみの解消法を行っても症状は改善しません。すみやかに病院を受診するようにしましょう。
また、ふくらはぎのむくみが気になって病院へ行く場合は、内科がよいですが、内科で見てもらっても症状が改善しない時には循環器科や泌尿器科などを受診するようにして下さい。
ふくらはぎのむくみのまとめ
生活習慣や筋力の低下によるふくらはぎのむくみは、少しの努力で改善することが可能です。
塩分を控えた食生活を送り、ウォーキングやストレッチ、マッサージなどを習慣化して、ふくらはぎのむくみで悩まない毎日を送りましょう。