頭皮のかゆみの原因と対策や対処の仕方!
かゆみ、というのは体のどこであっても不快なものですが、中でも頭皮がかゆくてガシガシとかくと、同時に周囲への臭いも気になってしまうことがありますよね。
また、頭皮のかゆみと言うと、きちんと洗えていないのではないか?
シャンプーやコンディショナーが合っていないのではないか?
と考えがちですが、実は頭皮のかゆみには思わぬ原因が隠れていることがあります。
なかなか改善しない頭皮のかゆみがある方は、その原因を正しく知ることで、適切な対処を行うことができかゆみを解決することができるかも知れません。
そこで今回は、頭皮のかゆみについて説明したいと思います。
目次
頭皮のかゆみ6つの原因!
頭皮のかゆみ、と一口に言っても、その原因は様々にあります。
ここでは、原因を6つに分け具体的に説明したいと思います。
原因①:皮脂・汚れによる頭のかゆみ
頭皮のかゆみの原因として、最も多いと考えられているのがこの、皮脂・汚れによるかゆみです。
皮脂や汗、ホコリなどの汚れが毛穴に詰まることで、かゆみが引き起こされるのですが、実は洗い過ぎも皮脂を詰まらせる原因となってしまいます。
これは、皮脂が本来頭皮の表面を保護する役割があるためで、その皮脂が足りていないと防衛本能から過剰に皮脂を分泌してしまいます。
一日二回シャンプーをする、洗浄力の高いシャンプーを使っている方は要注意です。
原因②:頭皮の乾燥によるかゆみ
頭皮のかゆみと同時にフケが出るという方の場合は、乾燥が原因の可能性があります。
頭皮が乾燥する原因には、必要な皮脂まで取り除くようなシャンプーの仕方の他に、季節や加齢などがあります。空気自体が乾燥している冬の時期、おのずと頭皮も乾燥しやすくなりますし、夏場もエアコンを常時運転しているような環境にいると頭皮も乾燥しがちになります。
また、年齢と共に皮脂の分泌量が減ることで頭皮の乾燥も起こりやすくなりますし、男女比で見ると女性の方が元からの皮脂の分泌量が少ないため、加齢と共により乾燥しやすくなると言われています。
原因③:雑菌やカビによる頭皮のかゆみ
シャンプーをする時に爪を立ててガシガシと洗うと、頭皮は肌と同じですので当表面が傷付いて、そこに雑菌が繁殖することがあります。
また、マラセチア菌という真菌が増えることでも、頭皮のかゆみを引き起こすことがあります。
マラセチア菌は皮膚常在菌で誰もが持っている菌ですが、皮脂をエサにしているため皮脂量が増えると一気に増殖し、かゆみの原因となってしまいます。
マラセチア菌が増える条件は、夏のジメジメとした気候の他、動物性脂肪の取りすぎや洗髪時にしっかりとすすぎが行われなかったため、液が頭皮に残ってしまった場合などが考えられます。
原因④:ストレスが原因による頭のかゆみ
一見、ストレスと頭皮のかゆみは無縁に思われるかも知れませんが、実は密接な繋がりがあります。
ストレスが蓄積されると皮脂の分泌量が増えるため、かゆみを引き起こしてしまうのです。
また、常に心身が緊張状態にあると、それだけ汗をかきやすくなります。
プレッシャーや不安が原因で冷や汗をかいた経験は、誰もが一度はしていると思いますが、冷や汗は手や脇だけではなく頭でもかいています。
汗を過剰にかけば、やはり皮脂が溜まりやすくなって、頭皮がかゆくなるのです。
原因⑤:頭皮湿疹が原因による頭のかゆみ
頭皮湿疹には、脂漏性皮膚炎、皮脂欠乏性皮膚炎、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などがあります。
脂漏性皮膚炎は皮脂の過剰分泌が原因の炎症、皮脂欠乏性皮膚炎は頭皮の乾燥が原因によるもの、接触性皮膚炎はシャンプーや整髪料が原因で起こる皮膚の炎症です。
原因⑥:疲労・睡眠不足による頭のかゆみ
ストレスと同様に見過ごせないのが、疲労や睡眠不足による頭皮のかゆみです。
慢性的な疲労や睡眠不足は、自律神経やホルモンバランスを崩し、皮脂の過剰分泌を招いてしまいます。
頭皮のかゆみに有効な6つの対処法や対策!
頭皮のかゆみを感じたら、どのような対処をすればよいのでしょうか。ここでは、6つの対処法をご紹介したいと思います。
対策1:丁寧にシャンプーをする
シャンプーは頭の上で泡立てず、手の平でしっかり泡を作って頭に載せます。
シャンプーを原液のまま頭に載せると、頭皮の奥まで原液が沁み込んでしまい、すすいでも原液が頭皮に残ってしまうことがあるからです。
また、すすぎの際にはぬるま湯でしっかりとシャンプーを洗い流すことも大切です。
対策2:低刺激&保湿力のあるシャンプーに変える
丁寧にシャンプーをしているのに、頭皮のかゆみが治まらない場合には、使っているシャンプーが合っていない可能性があります。
シャンプーはかなり豊富に種類があるため、自分に合うものを探すのはなかなか大変ですが、低刺激や洗浄力がそれほど高くないものを選ぶと、洗い過ぎによる皮脂の取り除きを防いでくれます。
対策3:かゆみが落ち着くまで整髪料やヘアケア剤の使用を避ける
整髪料の多くには、合成界面活性剤が使われているため、頭皮にかゆみや湿疹などのトラブルがある場合に使用すると、悪化させてしまう恐れがあります。
また、整髪料を使うと空気中のホコリや汚れを吸着しやすくなるので、それも頭皮に負担となってしまいますので、かゆみが落ち着くまで整髪料はできるだけ使わない方はよいでしょう。
もし使用する場合は、根元には使わないようにして、その日のうちにシャンプーをして綺麗に洗い流すことが大切です。
対策4:頭皮の乾燥ケアをする
頭皮の乾燥が気になる方は、頭皮を保湿するケア剤を使ってみてはいかがでしょうか。
化粧水というと顔に使うもの、というイメージがありますが、頭皮用の化粧水というのも売られています。
ただし、こちらを購入する場合は、男性用と女性用をよく確認して買うようにしましょう。
また、ツバキオイルやホホバオイルなどのオイルでケアするのも効果的です。
シャンプー前に使うことで皮脂を浮かせて洗いやすくする効果がある他、入浴後に適量を吹きかけてマッサージをすると、頭皮の血行をよくし保湿もしてくれます。
対策5:マッサージで頭皮の血行を良くする
頭皮がかゆいと、つい爪を立ててガシガシと洗いがちですが、それでは頭皮を傷付けてしまいます。
シャンプーの際には、指で頭皮をマッサージするように洗いましょう。
対策6:生活習慣や食事の見直し
頭皮のかゆみを防ぐには、ストレスの軽減や正しい生活習慣を身に付けることも大切です。
ストレスが蓄積すると、血管が収縮し血行が悪くなります。
頭皮に必要な栄養が届かなくなると様々なトラブルが起こりやすくなってしまいます。
また、油分や糖分、アルコールの取りすぎも頭皮にはよくありません。皮脂量が増えてしまうからです。
特に、胸や背中にニキビができたら、それはマラセチア菌が増殖している証拠。頭皮にも同等のトラブルが起きていると認識し、食生活を見直しましょう。
頭のかゆみともなう病気や疾患は何かあるの?
頭皮のかゆみを引き起こすものには、疾患や病気が原因の場合もあります。
中でも、発汗による刺激でかゆみを発生させるコリン性蕁麻疹は、運動や入浴、精神的なストレスなどによって汗をかくと、赤みを帯びた腫れを伴ってかゆみが出ます。
発症原因はまだ詳しくはわかっていないのですが、汗によって皮膚が刺激を受けると、自律神経の中の交感神経からアセチルコリンという物質が分泌されることにより、1mm~3mmほどの蕁麻疹が大量に出るのが症状です。
頭皮やその他の全身のかゆみと共に、下痢や嘔吐などが現れることが多いため、これらの症状が出た場合はコリン性蕁麻疹を疑って早めに病院へかかるのがよいでしょう。
日常生活でできる頭のかゆみの予防法は?
頭皮のかゆみを防ぐには、日頃からできる予防法を実践することが大切です。
例えば、シャンプーの前にしっかりとブラッシングをすることでホコリがとれ、頭皮に余計な負担を掛けずに洗うことができますし、お風呂から上がった後、髪の毛は自然乾燥させず、ドライヤーで乾かすことで頭皮の菌が増えるのを防げます。
また、空気が乾燥する時期には加湿器を使う、洗濯物を干すなどして頭皮に十分な湿度を与えるのもよいでしょう。
頭皮は肌と同じ、という感覚を持つと保湿やケアが必要だと感じるのではないでしょうか。
頭のかゆみが長く続いた時には病院は何科に行けばいいの?
頭皮のかゆみを改善する方法をあれこれとしてみても、頭皮のかゆみが治らない場合は皮膚科を受診しましょう。
頭皮のかゆみを訴えて皮膚科を受診する方の約6割は、頭皮湿疹の1つである脂漏性湿疹が原因のようです。
かゆみを抑える薬などが処方されるので、それと並行して対処法を行っていくのがよいでしょう。
頭皮のかゆみの原因と対策のまとめ
頭皮のかゆみを軽くみてはいけません。
かゆみをそのままにしておくと、脱毛や薄毛などの原因になってしまうこともありますので、頭皮にかゆみを感じたら早めの対策、早めの受診を心掛けて下さいね。