足のむくみの原因と解消法!病気の心配はないの?
女性に多い悩みごとの一つである「足のむくみ」。
ある調査によると、成人女性の50%以上の人が足のむくみやだるさで悩んでいると言われています。
しかし一方で、足のむくみは日常的によくあることとして重要視していない方も多く、足がむくんでしまう原因について深く考えていない方もいらっしゃいます。
確かに、足のむくみは一時的な場合も多く、特にこれといった対処をしなくても自然と治ってしまうこともあります。
ですが、実はそのままで放置しておくと症状が悪化し、病気になるケースもあることをご存知でしょうか。
そうならないためにも、足のむくみの原因を見つけ、解消法を知っておくことが大切です。
セルフケアで改善しない足のむくみについては、病院を受診する必要があるかも知れないからです。
そこで今回は、足のむくみの原因や解消法についてご紹介したいと思います。
目次
なぜ足がむくむの?その原因は?
女性が足がむくみやすい原因は、大きく分けて以下4のつと言われています。
①老廃物(リンパ液)が滞るため
男性に比べて女性に足のむくみが多い理由には、元々の筋力の違いが挙げられます。
足は心臓から遠いので、足に送られた血液を心臓に送り返す際、筋力が必要となります。
しかし、筋力が弱い女性はこの送り返す力が弱いため、足の末端部分に血液が滞りがちになってしまうのです。
また、リンパ液の滞留は、長時間立ちっぱなし・座りっぱなしのように足が疲労することでも起こりますし、下着や靴などの締め付けによっても起こります。
②塩分やアルコールの摂り過ぎ
塩分を摂り過ぎると、血液中の水分が血管から沁みだすことでむくみます。
また逆にアルコールの場合は、水分が失われ血液の濃度が上がるため、血液濃度を抑えるために血液に過剰に水分を溜めこんでしまい、結果的にむくみを発生させます。
③ホルモンバランスの乱れによるもの
女性は月経の周期によって、ホルモンバランスに乱れが生じてしまうため、それが足のむくみの原因となる場合があります。
特に生理前にむくみが出る方が多いのですが、これはプロゲステロンという黄体ホルモンの分泌が促されることにより、代謝が落ち体内に水分を溜めこみやすくなってしまうからです。
④病気によるもの
むくみは一過性の場合が多いですが、長期間むくみがとれない場合は病気によるむくみの可能性があります。
足のむくみや痛みを即効で解消する方法!
老廃物が溜まって起こる一過性の足のむくみは、下半身に溜まったリンパ液を上半身に流してあげることで解消します。
解消法は様々にありますが、最も手っ取り早いのが壁に向かって仰向けに寝て、足を壁に立てかけるという方法です。
足を心臓より高く上げることで、足の末端に溜まったリンパ液や血液を上半身に流すことができます。
また、仰向けに寝て、両手両足を上に上げ、ブラブラと揺らす体操も効果があります。
この時、ゆっくりではなく少し早めに揺らすとさらによいでしょう。
足のむくみ取りマッサージを教えて!
リンパの流れが悪くなると、細胞内に老廃物が溜まってしまいそれがむくみの原因となります。この状態を解消するには、リンパマッサージが効果的です。
リンパマッサージの手順
①片足を立てるようにして床に座ります。
②立てた方の足の足首に両手を添え、そこから膝に向かって擦るようにマッサージをしましょう。この時、強く圧迫したり揉み込んではいけません。
③膝に手が届いたら、膝裏を指で押しましょう。膝裏にはリンパ節があるのでここは圧力を与えます。
④膝から太ももの付け根に向かって擦るようにマッサージを行ってください。太ももの付け根にもリンパ節があるのでそこに流すイメージでマッサージをします。
⑤これを両足10回ずつ行って下さい。
寝る前に布団の上で行うのもよいですが、お風呂上がりにすると血流がよくなっているので効果が高まります。
足のむくみをとるツボは?
足のむくみを解消する方法にツボ押しがあります。マッサージを仕事中に行うのは難しいですが、ツボ押しなら気軽に行えるのではないでしょうか。
ここでは足のむくみ解消に効果的にツボをご紹介します。
●委中・・膝裏の真ん中のくぼみの部分。
●承筋・・ふくらはぎの一番膨らんでいる部分の真ん中。
●承間・・承筋と承山の間。
●承山・・委中と足首の間。
委中 → 承筋 → 承間 → 承山の順に指で押していきましょう。
●足心・・足の裏のちょうど真ん中あたり。
●湧泉・・足の裏の真ん中より少し上あたり。
湧泉は足の疲労を取るツボで、足のむくみだけではなくだるさや痛みにも効果があると言われています。
また足心は、腎臓機能をアップさせ、体内に溜まった水分の排出を促すことでむくみを解消してくれます。
足のむくみを予防するには?
足のむくみは予防することができます。
足は一度むくんでしまうと、解消まで時間が掛かると言われているので、むくませないようにするのが大事です。
ここでは、足のむくみの予防法をご紹介したいと思います。
①仕事中は一時間に一度は立って歩きましょう。歩くことで血流の流れがよくなり、むくみを予防してくれます。
②立って歩くのが難しい場合は、座ったままで足首を回したり、爪先とかかとを交互に上下させるだけでも効果があります。
③休日はウォーキングやジョギングなどを行い、筋力アップに努めましょう。難しい場合は通勤時に駅まで歩く、社内ではエレベーターを使わないなどの工夫をしましょう。
④弾圧ストッキングを穿くのも効果的な方法です。
足のむくみが痛い時は、病気の可能性はあるの?もしあるとしたらどんな病気?病院は何科に行けばいいの?
足のむくみの多くは一過性ですが、中には上記の解消法を行っても全く改善されない時があります。
その場合は、病気の可能性も否定できません。
足のむくみを引き起こす病気として考えられるものに、「静脈還流障害」があります。
下半身の静脈の血流が滞ってしまう疾患なのですが、初期症状に足のむくみやだるさなどがあります。
放っておくと静脈瘤や色素沈着、皮膚潰瘍などを発症する恐れがあります。
また、肝臓病や腎臓病、心不全、妊娠中毒症なども、足のむくみが症状として現れる病気です。
慢性的に足のむくみがある場合や、足だけではなく全身にむくみがある時などはすぐに病院で診察を受けましょう。
なお、足のむくみで病院を受診する時は内科に行くとよいでしょう。
足のむくみのまとめ
足のむくみの原因は様々にありますが、むくみの原因を知ることで対処が可能となり、むくみによる不快感やイライラを取り除くことができます。
また、解消法を試しても症状が改善しない場合は、「たかが足のむくみ」と思わずに病院へ行くことをおすすめします。
足のむくみは病気の初期症状として出ることも多いので、早めに対処することで病気の悪化を防ぐことができます。