ぎっくり腰になったらどう対処や応急処置をするのか?
ある日突然、腰に耐えられないほどの激痛が走る「ぎっくり腰」。
息を吸うのもつらい痛みは、経験した方じゃないとわからない、想像を絶する苦しみと言われています。
また、「ぎっくり腰は年配の方がなるもの・・」「ぎっくり腰は重い荷物を持ち運びする機会が多い人がなるもの・・」そのように思っている方は要注意です。
ぎっくり腰は、いつ、どこで、誰がなってもおかしくない症状なのです。
そこで今回は、ぎっくり腰について調べてみました。
ぎっくり腰になる原因や、なってしまった時の対処法、予防・再発を防ぐ方法などをご紹介していますので、ぎっくり腰の経験がある方だけではなく、これまで一度もぎっくり腰になったことがない方にも是非読んで頂けたらと思います。
目次
ぎっくり腰とは?その症状は?痛みの期間は?
ぎっくり腰とは、いつも腰が重だるく痛みがある慢性腰痛とは異なり、ある瞬間にいきなり痛みを発症してしまう急性腰痛です。
ヨーロッパでは「魔女の一撃」とも呼ばれ、突然鋭い痛みを襲われたかと思ったらそのまま動けなくなって身悶えてしまう場合もあり、一度でも経験したことのある方は「もう2度と同じ目に遭いたくない」と言わせるほどです。
ちなみに、腰痛を起こす原因には内臓疾患によるものや骨の異常がありますが、レントゲンなどの検査を行っても特に異常がない場合は、急性腰痛=ぎっくり腰と診断されることが多いようです。
ぎっくり腰の主な症状は、腰の痛みです。
しかし、症状の度合いは人によって異なり、最初は痛かったものの徐々に痛みがやわらぎ、やがて腰に多少の違和感が残りながらも通常通りの生活が送れるようになるケースがある一方、歩くことはおろか寝ることも屈むこともできなくなる場合や、くしゃみや咳をしただけでも腰に痛みが走って苦痛になる場合もあります。
このようなことから、ぎっくり腰になってしまった時の痛みの期間も人それぞれというのが実情です。
とは言え、ぎっくり腰を発症してから1~3日ほどが痛みのピークだったと感じる方が多いようで、以後少しずつ回復に向かうようです。
ぎっくり腰になる原因
一般的にぎっくり腰には、年配の方が腰を屈めて重い物を持ち上げようとした時になる、と言ったイメージがないでしょうか。
しかし実は、ぎっくり腰は若い方にもよく起こりうる症状であり、また発症原因も上記に限ったことではなく、くしゃみやあくびのような些細な動作が原因もで起こります。
ぎっくり腰になる原因は様々にあり、ぎっくり腰を発症した人の数だけ原因もあると言われるほどです。
そのため、ぎっくり腰の原因を特定するのは難しいと言われているのですが、大きく分けて3つが原因と言われています。
筋肉の疲労
日々蓄積されていた筋肉の疲労が、ある切っ掛けで限度を超えてしまいぎっくり腰を招いてしまうというもの。
骨格の歪み
姿勢の悪い方や、長時間立ちっぱなし(もしくは座りっぱなし)など同じ体勢を続けていると、筋肉が固まってしまいやがて骨格の歪みを生じさせます。骨格が歪むと体のバランスをとっている腰に大きな負担が掛かり、腰痛を発症してしまうというもの。
急激に体に負荷を掛ける
走っているところからいきなり止まる、高いところから飛び降りるなど、それまで全く使っていなかった筋肉を突然使うことによって過剰な負荷が掛かり、腰痛を起こしてしまうもの。
また、以下の方はぎっくり腰になりやすいと言われています。
肥満体型の方
太っている人は腰への負担が大きく、ぎっくり腰になりやすいと言われています。特に急に太った方は要注意です。
ストレスが溜まっている方
ストレスは筋肉を緊張させるので、ぎっくり腰を発症しやすくしてしまいます。
冷え症の方
冷え症は血の巡りが悪いため、筋肉の疲労がとれずにぎっくり腰になりやすくなります。また、体にぴったりとした服を好んで着る方やハイヒールをよく履く方も締めつけにより血行不良になりやすいと言われています。
慢性的に腰痛がある
ぎっくり腰はいきなり発症しますが、実はその前段階で腰が重い、腰に違和感があるなどの症状が出ていることも多いもの。腰に疲労が溜まっていると感じた時は早めに休息を取ることが必要です。
姿勢が悪い
猫背の方や、あぐら・横座りが癖になっている方は骨格の歪みから腰に負担を掛けている場合が多いようです。
やわらかい布団で寝ている・やわらかいソファーに座っている
布団やソファーがやわらかすぎると、お尻が沈み込みすぎて腰が曲がり、負担が大きくなってしまいます。
勿論、これらにあてはまるからといって必ずぎっくり腰になるわけではありませんが、日頃から注意をすることで発症のリスクを減らすことはできます。
ぎっくり腰になった時の応急処置や対処法!
ここでは、ぎっくり腰になった時の対処法をご紹介します。
●とにかく動かないように安静にする
●座っているよりも寝ている方が楽という方が多いようです。またその場合、横向きになり股にクッションなどを挟むと腰の負担が減り痛みがやわらぎます。
●腰を冷やしましょう。温めると一時は痛みが治まる気がしますが、炎症を起こしているのでさらに痛みが激しくなる場合があります。
ぎっくり腰は、発症した時の適切な対処で回復が変わってくると言われています。
無理に動いたり、炎症がひどい時にマッサージや整体を行うと症状が悪化し、最悪入院する方もいるようですので注意して下さい。
ぎっくり腰を治す方法
ぎっくり腰になってしまった時は、痛みのピークが過ぎる2~3日は楽な姿勢をとりながら休むことが一番だと言われていますが、なかなかそうできない方もいらっしゃると思います。
そのような場合は、腰椎を保護してくれるベルトを巻くのがよいでしょう。
また、前屈みの体勢はぎっくり腰を悪化させてしまう原因になりますので、ハイヒールのように体が前に傾く履物は避け、スニーカーなど底が平らで安定したものを選ぶようにして下さい。
さらに、食器洗いや洗顔などで前屈みになる時には、足元に台を置き、そこに片足を載せておくと前屈みを防止することができます。
そして、発症から3日ほど過ぎて痛みがやわらいできたら、少しずつ動くようにしましょう。
無理は禁物ですが、ぎっくり腰の再発を恐れて動かなさすぎると筋肉が固まってしまい、回復が遅れてしまいます。
炎症が治まっているようでしたら、お風呂に入って温めるのも効果的です。
ぎっくり腰の時は入浴やマッサージは大丈夫?
慢性的に腰に痛みがある場合は、入浴をすることで血行が促進され痛みが軽減することがありますが、急性腰痛であるぎっくり腰の場合は、温めることで炎症がひどくなってしまうので避けた方がよいでしょう。
また、お風呂場は滑りやすいため、足腰に力が入った体勢をすることで症状が悪化する可能性もあります。
これと同様に、マッサージも血行を促進し患部に刺激を与えることになるので止めましょう。
ぎっくり腰を予防する方法!ストレッチは重要?
ぎっくり腰を予防・再発を防ぐためには、毎日ストレッチを行うのがよいでしょう。
筋肉を伸ばしてあげることで、疲労の回復を早めてくれます。
また、筋肉量を増やすことでも予防・再発の効果があります。
しかし、いきなり筋トレを行うのは負担が掛かり過ぎるので、腰に負担の少ないウォーキングやアクアビクスなどを取り入れて少しずつ筋力をアップさせるとよいでしょう。
ぎっくり腰の応急処置や対処法のまとめ
腰に強い痛みが生じるぎっくり腰ですが、痛みがなかなか引かない場合や下半身にしびれや痛み、発熱などの症状がある場合は、ぎっくり腰以外の疾患の可能性があるため、早めに病院へ行くようにして下さい。