ストレートネックの治し方!頭痛などの原因は?
近年、女性に急増していると言われている「ストレートネック」。
名前を聞いただけではいまいちよくわからないかも知れませんが、あなたがもし今、原因不明の頭痛や肩こり、冷えなどに悩んでいるとしたら、それはストレートネックが原因かも知れません。
頭痛や肩こり、冷えなどの症状は、比較的周囲にも同じように悩んでいる方が多いためつい放っておきがちな症状ですが、悪化すると吐き気やめまい、腕のしびれ、不眠などに繋がってしまう可能性があります。
何より、どうして頭痛や肩こりが治らないのか、その原因を知りたくはありませんか?
そこで今回は、「ストレートネック」について調べてみました。
目次
ストレートネックとは?
通常の人間の首(頸椎)は、生理的前彎といってアーチ状に曲がっているのが正常な状態です。
しかし、この頸椎が何らの原因で直線状に並んでしまうことをストレートネックと呼んでいます。
ストレートネックは病名ではなく、状態を表す言葉なのですが、和訳をすると「まっすぐな首」となり、文字通り首(頸椎)がまっすぐな状態を示しています。
ストレートネックになる原因は?頭痛に何故なるの?
ストレートネックは一種の現代病と言われる症状です。
通常はアーチ状に曲がっているはずの頸椎がまっすぐになってしまう原因には、長時間のデスクワークやパソコンの作業、スマホの操作が挙げられています。
パソコンやスマホを触っている時のご自身の姿勢を思い出してみて下さい。
自然と前屈みになって猫背になってはいませんか?
ストレートネックになる一番の原因は、この猫背と言われています。
猫背になると顔やアゴが前に出ますが、この時、首から背中に掛けての僧帽筋が頭部を必死で支えようとします。
人の頭の重さは体重の8~13%と言われているので、例えば体重が50kgの人なら5kgくらいの重さが常に首や肩に掛かっていると考えられます。
本来であれば、頭の重さはアーチ状の頸椎によって上手く分散され、首や肩や背中にある筋肉でバランスよく支えているのですが、ストレートネックによってこの機能が失われると、頭の重みがダイレクトに首に伝わってしまうため神経を圧迫し、肩こりや頭痛を引き起こしてしまうのです。
ストレートネックの症状は?
ストレートネックの主な症状は以下の通りです。
- 頭痛
- 肩こり
- 首の痛み
- 頭が重く感じる
- めまい
- 吐き気
- 上を向くのがきつい
- 腕がしびれる
- 脱力感やイライラ
また、ストレートネックと自律神経失調症には関わりがあると考えられています。
上記の症状は自律神経失調症でも多く見られるものばかりですよね。
ストレートネックによって首や肩の筋肉が常に緊張状態になると、自律神経の中の交感神経が優位に働き過ぎてしまい、バランスを崩してしまいます。
長年、自律神経失調症と診断されていた方が、整形外科でストレートネックと診断されて頸椎を正常の位置に戻す治療を行ったところ、自律神経失調症の症状が治まったという例もあるようですので、自律神経失調症がなかなか治らないという場合は整形外科を受診されることをお勧めします。
自宅でできるストレートネックの矯正の仕方
ストレートネックになる原因は、猫背と言われています。
このため、猫背を矯正することがストレートネックの改善に繋がります。
猫背は、巻き肩と言って肩が前方に移動し、左右の肩甲骨の間が広がった状態になっているため、これを元に戻すことが大切になります。
それでは、具体的に猫背の矯正の方法をご紹介しましょう。
①ドアの開口部を利用します。
②ドアを開けた状態で前に立ち、肘を90度に近い状態で曲げたまま両腕を横の壁に置きます。
③この時、肘が肩より上になるようにして下さい。
④このまま、体を前に突き出します。胸の筋肉が引っ張られているように感じるところまで体を前に出し、引っ張られていると感じたら少し戻します。
⑤これを繰り返すことで、縮んでいた胸の筋肉にやわらかくなり、猫背を改善してくれます。
ストレートネックを解消する体操
ストレートネックの方は、首がまっすぐなだけではなく肩が丸まった猫背の場合が多いようです。
このため、体の前部分(胸や肋骨の辺り)が縮んでいるので、胸や肋骨部分をしっかり開いてあげる体操を行うのがよいでしょう。
立ち上がった状態で両足を肩幅程度に開いたら、両腕を背中に回しそのまま組みます。息を吐きながら顔を上に反らし、この時に両腕を上に持ち上げます。
動きは止めず一連の動作で行って下さい。また、息はゆっくり吐いて吸うを繰り返すようにしましょう。
ストレートネックを解消する上で、首だけをストレッチするのは間違いです。胸や背中も意識して体操を行うようにして下さい。
なお、うつむき姿勢を長く続けていて、慢性的な猫背の方がこの体操をすると思っている以上にキツイそうです。
いきなり無理はせず、固くなった体を徐々に解すようなイメージでゆっくりと行いましょう。
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ストレートネックの改善方法や簡単な治し方と「タオル枕」の作り方
起きている時に、姿勢を意識することは可能ですが、寝ている時は難しいですよね。
そこで寝ている時にストレートネックの改善になる「タオル枕」の作り方をご説明したいと思います。
①バスタオルを用意し、縦半分に折ります。
②さらに半分の大きさになるように横に折ります。
③床に置き、しっかり巻きます。この時、巻き始めと反対側を引っ張ってもらうと、硬く巻くことができます。
④最後まで巻いたらリボンやゴムなどで弛まないように留めます。
⑤首のくぼみに入れて寝ます。
⑥この状態で、左右に首を10回揺らします。
⑦さらに首を小さく前後に10回うなづきます。この時、頭の重みで後ろへ引っ張られないように注意して下さい。
⑧最初は3分、慣れてきたら5分、10分と伸ばしていきます。
使用中に違和感があったらすぐに止めて下さい。
また、女性の場合は高すぎるかも知れませんので、その場合は薄手のタオルに換えるなどして対応しましょう。
成長期の子供に使用してはいけません。
ストレートネックのまとめ
ストレートネックを発症してしまう多くは、パソコンやスマホが原因と言われています。
長時間のデスクワークを行う場合は、30分~1時間を目途に軽いストレッチや運動を行ってみましょう。
それが無理な場合はトイレに行くタイミングで行うなど工夫をすることが必要です。
実は、ストレートネックは軽症の場合は、このような毎日のストレッチで症状が改善されることも多いそうです。
ただし、すでに症状が重くなっている時や、頸椎に異常がある場合はストレッチでは改善しませんので、病院を受診して治療を受けることが大切です。
肩こりや頭痛で悩む女性の7割に、ストレートネックが関係しているとも言われているので、これらの症状がある時には疑ってみてはいかがでしょうか。