オルニチンの効果や効能
「オルニチン」。名前は聞いたことがある、なんとなく体に良いものだという認識はある。
では実際、どのような効果があるのか?と問われるとあなたは自信を持って答えを口に出来ますか?
たくさんある成分、すべてをしっかり認識、意識、把握出来ている人の方が少ないのかもしれません。
どうしても自身が意識して摂取している成分以外は「なんとなく」この言葉がでてくるでしょう。
今回は、なんとなくの部類に入ってしまいがちなオルニチンについて、しっかり効果・効能の知識を身に付けて欲しいと思います。
目次
オルニチンって何?
では、早速!「オルニチン」。
実は体外の摂取の前に、私たち身体の中にもともと備わっているのです。
この「オルニチン」の主な働きは
- 成長ホルモンを分泌
- 筋肉作り
- 基礎代謝をアップ
- 体脂肪を分解
- 細胞分裂を活性化
- 肌の新陳代謝促進効果
- 肝臓の解毒作用
- アンモニアを分解
- 二日酔いを解消
なんだか気になる作用、効果を持つ「オルニチン」ですが、オルニチンは、肝臓で活躍するアミノ酸。
身体の中にも存在し、私たち人間の肝臓の働きを保ち疲労回復発揮のため活動してくれる成分です。
オルニチンの効果・効能について
オルニチンとは?そこで効果を紹介しましたが、今回は実際の研究結果のもと、効果を紹介します。
まず、オルニチンを摂取したグループ、そして摂取していないグループに対して、「日常生活の自覚症状」についてアンケートを行った結果が出ています。見てみましょう。
被験者は45~64歳の健康な男女14名。
試験食品、オルニチン800mg
【試験方法】
調査対象者を7名ずつ2グループに分け、それぞれの試験食品を3週間摂取。試験開始の前後にアンケートを行い、疲れや体調がどのくらい改善しているか、その自覚症状を調査。
【結果】
オルニチンの摂取で疲労感と体調が改善されました。
疲労改善作用の「眠気とだるさの指標」「注意集中の困難の指標」のいずれにおいても、オルニチン摂取グループの方が、プラセボグループよりも、改善率が高くなっています。また、日常生活の自覚症状においても、オルニチン摂取グループの改善率がプラセボグループよりも高いことがわかりました。この結果から、オルニチンには疲労を改善する効果があると考えられます。
次の実験は、あなたも気になる飲酒翌日の疲労感・・・
試験対象はマウス
グループ設定 (各グループ10匹)
①コントロールグループ(CTL)
②エタノール投与グループ(EtOH)
③オルニチン+エタノール投与グループ(ORN+EtOH)
【試験スケジュール】
マウスに通常のエサを7日間与えて環境に順応させた後に、3グループに分けた。その後の7日間は、①、②グループは通常のエサで、③グループは通常のエサにオルニチンを1%混入した飼料で飼育した。試験前日に、①には生理食塩水を、②、③グループにエタノールを体重1kgにつき4gで経口投与した。①、②、③グループとも17時間絶食させ、翌朝に遊泳試験を実施した。
【試験方法】
マウスに体重の9%の重りをつけて遊泳させ、泳げなくなるまでの時間を測定した。遊泳時間を比較しアルコール性疲労に対するオルニチンの効果を評価した。
【結果】
オルニチンが飲酒による疲労を予防するエタノール投与グループ(②)は、コントロールグループ(①)よりも遊泳時間が短くなりました。これにより、エタノール投与によって、遊泳時間が短くなることが確認されました。また、オルニチンを摂取していたグループ(③)では、エタノール投与による遊泳時間の低下が抑えらました。この結果から、アルコールの摂取が翌日の疲労につながることが示唆され、オルニチンにはアルコール摂取による疲労を改善する効果があると考察できます。
いかがでしょう?
よく、二日酔いには「しじみの味噌汁が効く」なんて聞きますが、オルニチンを多く含む代表的な食品はしじみです。
やはり、飲酒前後にしじみを体内に摂取しておくと、あの辛~い2日酔いもおさまるかもしれませんよ。(とはいえ、飲みすぎ注意です!)
あの瞬間は必ず心に決めるんですよね?もうお酒はしばらくいいや!と。
しかし、日中グダグダになりながらもなんとか過ごすと、あらビックリ日が暮れ始めると、片手にビール・・・苦笑。
最後のオルニチン実験は「運動後のアンモニア上昇を抑える効果」、そして「運動中の疲労を抑える効果」についてです。
被験者は、29~53歳の健康な男女17名。
試験食品
1日目〜7日目 : オルニチン1.6g
8日目 : オルニチン4.8g(2.4gずつ2回摂取)
【試験方法】
被験者をオルニチン摂取グループとプラセボ摂取グループの2グループに分け、それぞれの試験食品を7日間毎日摂取。8日目に4時間の運動負荷試験(エアロバイク漕ぎ)を実施し、運動パフォーマンスの低下量と、運動後の血中アンモニア濃度変化を測定。4時間の試験中には試験食品4.8gを2回に分けて摂取。これにより、オルニチンの運動疲労抑制効果とアンモニア上昇抑制効果を検証。
【結果】
オルニチンの摂取で運動後のアンモニア上昇と、運動中のパフォーマンス低下を抑制する運動負荷試験において、オルニチン摂取グループの方が、プラセボグループよりも、運動後のアンモニア濃度上昇が抑制されました。また、この時の運動パフォーマンスの低下も抑制傾向を示し、特に女性に有意な効果が確認されました。この結果から、オルニチンは運動によるアンモニア上昇を抑制すると共に、運動パフォーマンスの低下を防ぐことが示されました。オルニチンによる運動時の抗疲労効果が期待されます。
いかがでしたか?
オルニチンの効果を3つの実験で確認しましたが、眠気やだるさ、運動後の疲労回復効果、そしてアンモニア上昇の抑制効果。
何といっても、社会に出て感じる付き合いの大切さからくる二日酔い、そして疲労。
あのなんとも言えない、時には自分自身を責め立てたくなるような二日酔いにも翌日の疲労回復効果を発揮してくれるんです。
オルニチンってどういう食べ物に多く含まれているの?
オルニチンの含有量がナンバーワン、それはもうお分かり「シジミ」です。
シジミのオルニチン含有量は、2位との差、約10倍。
シジミ100gにオルニチンは10.7~15.3mg。
次にオルニチンが多く含まれる食品は、キハダマグロですが、キハダマグロ100gにオルニチンは1.9~7.2mg。
これには、ビックリです。
しかし、オルニチンをシジミからだけ摂取というのも飽きがきてしまいそうですよね?
キハダマグロ、そしてチーズやヒラメにも含まれていることはしっかり知識として頭に入れて置きましょう。
オルニチン・サプリメントの選び方や基準
オルニチンは1日500~1000mgの摂取が理想的。
しかしシジミから500~1000mg、摂取しようとすると、それはシジミ100個以上、食べなくてはいけません・・・
そこで、お勧めしたいのはサプリメント。
では、どのようにサプリメントを選びとより効果をしっかり感じられるのでしょう?
- オルニチンだけ抽出したタイプ
- しじみを大量に詰め込んだしじみ超圧縮タイプ
大きく分けてサプリメントはこの2種類販売されていると考えて下さい。
オルニチンだけ抽出、これは価格が控えめ手に取りやすい商品です。
そして、しじみを大量に詰め込んだしじみ超圧縮タイプは価格が高め。
しかし、完全なる健康食品扱いで安心ですし、栄養素をしっかり摂取できます。
シジミ生活を始める方は、足りない分をサプリで、その場合はサプリメントの予算を下げるといいでしょう。
時間が無く、サプリメントに頼るしかない、そんな方はしっかりサプリメントから吸収するといいでしょう。
オルニチンの摂り方や摂取量は?
オルニチンの摂取量目安は、1日あたり500~1000mgでしたよね?
なかなかシジミからは難しい、プラスサプリメントを併用することを紹介しました。
では、摂取のタイミングは?
オルニチンを摂るとき、摂取量<摂取タイミング。
オルニチンは体内に蓄積できないという性質があります。
一度に多く摂取ではなく分けて摂取しましょう。
オルニチンの副作用について
食品からは理想摂取量を摂取する方が現実的に難しそうなので、神経質になることはありません。
そしてサプリメントからの摂取時。
今、現在では「オルニチンを毎日5~7gほど摂取し続けても副作用はなかった」と報告されています。
サプリメントからの摂取でも、重大な副作用が起こることはないと言われていますので、やはり副作用に関して神経質になる必要はなさそうです。
オルニチンのまとめ
なんだか最近、気が張らないな・・・疲れが溜まっているなと気落ち気味な時、そして忘年会や新年会、いつもに増してお酒の席が増える時期には積極的にオルニチンの摂取をするといいですね。
しかし、あまりの大量の飲酒にはさすがのオルニチンも効果を発揮できなくなります。
お酒は・・・ほどほどに♡