ユリ根のカロリーや保存方法と栄養や効能・効果!
ホクホクとした食感と優しい甘みが人気のユリ根。
しかし、ユリ根は高級な料亭やおせち料理に使われる印象が強く、どこか一般には馴染みのない食材と言えるかも知れません。
もしかしたら食べたことがない・・という方もいらっしゃるかも知れませんね。
とは言え、ユリ根は一度食べると、独特な味わいにファンになる方も多く、「また食べたい」と思う方が多いようですが、スーパーなどで見掛けても「調理の仕方がわからない・・」と困ってしまい、結局買わずじまいなんていうことも。
そこで今回は、ユリ根をもっと身近に、手軽に感じてもらえるよう、賞味期限、保存方法なども調べてみました。
さらに、ユリ根の栄養や効能、効果、気になるカロリーなどもご紹介していますので、「お正月くらいしかユリ根を食べない」という方も、是非この機会にユリ根を普段使いして頂けるようになればと思います。
目次
ユリ根の栄養成分とカロリー
ユリ根は、加熱をするとねっとりとした食感になるのでわかる通り、でんぷんを多く含みます。
そのため炭水化物が多めですが、その他にもビタミンCやビタミンB群、カリウム、マンガン、鉄、リン、亜鉛、食物繊維などを含んでいます。
ビタミンCの含有量はそれほど多いわけではないのですが、加熱をしてもでんぷんによって守られるため、ビタミンCの摂取を効率よく行うことができます。
また、カリウムの含有量は野菜の中でもトップクラスを誇り、食物繊維も不溶性、水溶性の両方を含んでいます。
なお、カロリーは炭水化物が多いことから、100gで126㎉と野菜の中では高めと言えるでしょう。
新鮮で美味しい「ユリ根」の選び方や見分け方と旬な時期
ユリ根は全国に流通しているうちの90~95%が北海道で生産されています。
一大産地である北海道では、10月から収穫が始まりますが、かぼちゃなどと同じように収穫してすぐに出荷するのではなく、2~3ヶ月置いた方が、でんぷんが糖に変わり甘味が増すと言われています。
そのため、旬としてスーパーなどに並ぶのが12~1月ごろとなりますが、おせち料理の材料として需要が伸びることから、お正月前までが最も流通量が増え、同時に値段も高くなります。
また、ユリ根は鱗片をバラしてパック詰めされて売られているものよりも、丸ごとがおがくずと一緒に売っているものの方が鮮度が高くなります。
丸ごとのユリ根を買う時は、持ってみてずっしりと重く、鱗片がしっかりと重なって引き締まっているものがよいでしょう。
さらに、白くて丸みのある方が美味しいと言われています。
ユリ根の効能・効果
カリウムや食物繊維など、多くの栄養成分を含んでいるユリ根には、一体どのような効能や効果が期待できるのでしょうか。
ここでは、ユリ根の効能や効果をご紹介したいと思います。
高血圧の改善
カリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあると言われています。
体内の塩分濃度が濃くなると、一定の濃度まで下げようと水分を溜めこみやすくなり、血液量が増して血管の壁に圧力をかけ、高血圧になりやすくなると言われています。
そのため、塩分を排出することで水分も減り、高血圧の予防や改善効果があると言われています。
むくみの改善
カリウムにとって塩分や水分が排出されることで、高血圧の改善だけではなく、むくみの改善効果も期待できます。
便秘解消
ユリ根には、不溶性・水溶性両方の食物繊維が豊富に含まれています。
不溶性は水に溶けない性質を生かし、腸内で便のかさを増すことで腸壁を刺激してお通じを改善する効果があり、一方の水溶性は水に溶けやすい性質を生かして便をやわらかくすることで、排出を促すと言われています。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の違いは何?どういう効果があるの?
コレステロールの上昇を抑える
ユリ根に含まれる水溶性食物繊維には、血中のコレステロールの排出を促す働きがあると言われており、これによってコレステロールの上昇を抑える効果があると言われています。
精神安定
ユリ根は、中国では昔から生薬として利用されており、イライラや不安などを抑える作用があると言われています。
また、鎮静作用があり、生理痛や生理前症候群(PMS)の緩和にも効果があると言われています。
ユリ根の保存方法と賞味期限
ユリ根はおがくずと一緒に売られていることが多いですが、保存する場合はおがくずを捨てず、一緒にビニール袋などに入れて冷暗所にて保存します。
この方法であれば一ヶ月程度日持ちします。
おがくずがない場合は、乾いた新聞紙に包み、冷蔵庫にて保存しましょう。
同様に一ヶ月程度日持ちします。
バラしてあるものを買った時は、そのままではすぐ傷んでしまうため、塩を入れたお湯で茹で、冷凍した方が長期保存ができます。
ユリ根の美味しい食べ方のポイントと注意点
ユリ根は、読んで字の如くユリの根(球根)のことを指しています。
ユリはアジアを中心に世界各国に自生しているユリ科の多年草。
日本には15種があり、そのうちの7種が日本特産種と言われています。
ただし、今回ご紹介するユリ根はユリ科の植物全般の根のことを示すのではありません。
その中でも食用に適しているコオリユリやオニユリ、ヤマユリの根のことを指しています。
シロユリなど、庭先を彩る園芸用のユリの根を食べると、下痢や腹痛などが起こる場合があるので注意しましょう。
なお、ユリ根は比較的火の通りやすい野菜です。
ホクホクとした食感を生かすために、加熱する時は火を通しすぎないようにして下さい。
ユリ根を美味しく食べるおすすめレシピ
おせち料理くらいしか見掛けたことがないユリ根。
どうやって調理すると美味しくなるの?と悩んでいる方のために、ユリ根を美味しく食べるお勧めのレシピをご紹介したいと思います。
ユリ根とベビーほたてのバター炒め
ユリ根を一枚ずつはがして洗い、大きいものをフライパンに入れてバターで炒めます。
さらに、塩を振って小さいユリ根とベビーほたてを入れて炒め、黒コショウで振りかけて完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/4192951
ほくほくゆりねといんげんのマスタード和え
剥がして洗ったユリ根とカットしたいんげんを茹で、水気を切ったらボールに入れて、そこにすりおろしたにんにくとマスタード、塩、黒コショウを混ぜ、仕上げにパセリを散らして完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/3590779
ゆり根の天ぷら
ゆり根を解し、水洗いしたら水気を切って、天ぷら粉と水を混ぜたものにつけて、170度の油で揚げましょう。
塩を振ったら完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/1359873
ユリ根の効能・効果や栄養と賞味期限!美味しいの?のまとめ
ユリ根には高級食材のイメージを持っている方も多いですが、お正月を過ぎると比較的安価で購入することができるため、そのタイミングで普段使いできるユリ根のメニューを試してみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介したレシピ以外にも、ユリ根は同じようにでんぷんを多く含むじゃがいもなどの代用も可能となっています。
「使うのが難しそう・・」「扱いがよくわからない・・」と壁を作らずに、是非進んでユリ根を毎日の食事に活用してみて下さいね。