ビタミンB12を多く含む食品と効能・効果!
私達が生きていく上で、欠かせない栄養素であるビタミン。
現在、ビタミンは13種類があり、発見された順にビタミンAビタミンB、ビタミンCと名付けられましたが、ビタミンBだけはさらに種類が分かれており、その全てを総称してビタミンB群と呼ばれています。
今回は、そのビタミンB群の種類の一つである「ビタミンB12」についてご紹介したいと思います。
ビタミンB12の効能や効果、摂取量の目安、ビタミンB12を多く含む食品など、これまであまりビタミンB12を意識していなかった方にも、この機会にビタミンB12の大切さを知って頂き、毎日の健康に役立てて頂けたらと思います。
目次
ビタミンB12の効能・効果と役割
ビタミンB群は、ビタミンB1を始めとして、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類から成っています。
ビタミン類の中でも、ビタミンB12は聞き馴染みがないという方も多いと思いますが、私達の体で重要な役割を担っています。
ビタミンB12の体への役割
ビタミンB12は、葉酸と共に血液中の赤血球のヘモグロビンの生成に関わっています。
そのため、ビタミンB12は「造血ビタミン」とも呼ばれています。
ビタミンB12の発見は、それまで鉄不足が原因で起こるとされてきた貧血が、鉄を補って改善されないことから研究が進められ、発見された成分です。
貧血予防
ビタミンB12は、赤血球を作るための補酵素として働いているため、鉄不足が原因ではない貧血の予防に効果があります。
神経を正常に保つ
ビタミンB12は、DNAの生成に関わる葉酸の働きを助け、神経細胞の機能を正常に保つという働きを行っています。
肩こりや腰痛の改善
ビタミンB12には末梢神経の傷を修復する働きがあるため、肩こりや腰痛を改善する効果が期待できます。
睡眠のリズムを整える
睡眠は、メラトニンというホルモンの分泌によって促されますが、ビタミンB12にはこのメラトニンの分泌を調整して、睡眠のリズムを整える働きがあります。
アルツハイマーや認知症などの予防や改善
ビタミンB12を摂取すると、脳細胞や脳神経の再生・修復が行われることがわかっており、これによってアルツハイマーや認知症の予防や改善が期待できると、今現在研究が続けられています。
ビタミンB12が不足すると…
ビタミンB12が不足すると、赤血球の生成が行われなくなり、貧血を発症します。
この貧血は、巨赤芽球性貧血と呼ばれており、めまいや下痢、動悸、息切れ、食欲不振などを引き起こします。
ただし、ビタミンB12の不足は通常の食生活を送っている方であれば、起こらないと言われています。
しかし、ビタミンB12が多く含まれる動物性食品を食べない(いわゆる菜食主義者)方や、胃や腸を切除して栄養の吸収が上手く行えない方などは、不足する恐れがあると言われています。
ビタミンB12の摂取量の目安は?
ビタミンB12の一日の摂取推奨量は、成人(18才以上)の男女ともに2.4μgとなっています。
なお、ビタミンB12は水溶性ビタミンのため、多く摂取しても体外に排出されるため、過剰摂取による副作用の心配はないとされています。
ビタミンB12が多く含まれる食品や食べ物15選
ビタミンB12は通常の食事をしている分には不足することはない、と言われていますが、健康管理の面からもどのような食品に多く含まれているか、きちんと知っておきたいものですよね。
そこでここでは、ビタミンB12が多く含まれる食品をご紹介したいと思います。
しじみ
二日酔いの時に飲むとよいと言われているのがしじみの味噌汁ですが、それには肝臓の機能を高めるオルニチンが多く含まれているからです。
そのしじみには、ビタミンB12も多く含まれており、その含有量は食品の中でトップを誇ります。
赤貝
好きな寿司ネタとしてファンが多い赤貝ですが、ビタミンB12が豊富に含まれる食品となっています。
すじこ
ねっとりとした独特の食感や味のすじこは、ビタミンB12の含有量の多い食品の一つです。
おにぎりの具として一般的に食べられていることから、気軽にビタミンB12をとることができます。
牛レバー
苦手な方も多いレバーですが、ビタミンB12を多く含む食品となっています。
あさり
味噌汁の具や炊き込みご飯、パスタなど、幅広い料理に活用されるあさりも、ビタミンB12を多く含む食品です。
ほっき
高級食材として知られるほっき(北寄貝)ですが、あさりや牛レバーに匹敵するほど多くのビタミンB12を含んでいます。
いくら
ぷちぷちとした食感と、旨味や甘味を持ついくらは、小さなお子さんからご年配の方まで幅広く支持される食品ですが、ビタミンB12を多く含んでいます。
はまぐり
バーベキューの食材やお吸い物の具として欠かせないはまぐりですが、ビタミンB12が多く含まれています。
なお、生のものよりも佃煮の方が、1.5倍ほど多くビタミンB12が含まれています。
あんきも
ねっとりとした味わいにファンが多いあんきも。
お酒を飲む時のお父さんのつまみ、というイメージを持っている方も多いと思いますが、ビタミンB12が多く含まれており、抗酸化作用に優れたビタミンEも豊富に含まれています。
牡蠣
海のミルクと称されるほど栄養豊富な牡蠣ですが、ビタミンB12も多く含まれる食品となっています。
味付け海苔
関東では馴染みが薄いようですが、関西ではおにぎりやご飯には欠かせない味付け海苔。
その味付け海苔は、ビタミンB12を多く含む食品となっています。
ちなみに、味のついていない焼き海苔も味付け海苔に匹敵する量のビタミンB12が含まれていますので、食べる時はお好みで選んで下さいね。
煮干し
出汁をとる時だけではなく、そのまま食べてもカルシウム豊富なおやつになる煮干しですが、ビタミンB12もとても多く含まれている食品です。
さんま
秋の代表的な味覚であるさんまには、ビタミンB12が多く含まれています。
いかの塩辛
いかの塩辛にも、ビタミンB12が含まれています。
北海道では、蒸したじゃがいもにバターと塩辛を乗せて食べるのが定番です。
牛の小腸
もつ鍋や焼肉に欠かせない牛の小腸にも、ビタミンB12が含まれています。
ビタミンB12が多く含まれる食品や食材と効能・効果!のまとめ
動物性食品に多く含まれるビタミンB12は、普段の食事で十分摂取可能な成分です。
そのため、不足しないようにと強く意識する必要はありませんが、不足してしまうと体調に大きな影響を与えてしまうということを是非覚えておきましょう。