ビタミンB6を多く含む食材や食品と効果・効能!
ビタミンの中でも、似たような働きだったりお互いを補うように作用をすることから、ビタミンB1やB2、B16、B12などはビタミンB群としてひとくくりにされていることが多くあります。
そのため、ビタミンB群という名前は知っていても、ビタミンB群にはどのような種類があるのかまでは詳しく知らないという方が殆どだと思います。
ビタミンB群には全部で8種類があり、その中にはナイアシンやパントテン酸などのように、一見するとビタミンB群とはわからないものも含まれています。(※ナイアシンはビタミンB3、パンテトン酸はビタミンB5になります)
そこで今回は、ビタミンB群にスポットをあて、その中でもビタミンB6の働きを詳しくご紹介したいと思います。
ビタミンB6の効能や効果は勿論のこと、ビタミンB6が多く含まれる食品についても掲載していますので、この機会にぜひビタミンB6のことを知って頂けたらと思います。
目次
ビタミンB6の効能・効果と役割
ビタミンB6は、一部、体内の腸内細菌から生成されるため、一般的には不足しない成分と言われていますが、体にどのような役割や効能・効果があるのでしょうか。
ビタミンB6の体への役割
ビタミンB6は、皮膚炎を予防する働きがある物質として発見されました。
体内では、たんぱく質からエネルギーを作り出す際のアミノ酸代謝の補酵素として、主に皮膚や粘膜の健康維持という役割を担っています。
髪や肌などの健康を保つ
髪や肌、爪、歯などが成長するには、たんぱく質の存在が欠かせませんが、ビタミンB6はそのたんぱく質の代謝を促進させる働きがあります。
神経の伝達機能を正常に保つ
ビタミンB6はアミノ酸代謝の補酵素として働くことから、脳内の神経伝達物質の合成を促進し、神経の伝達機能を正常に保ち、精神の安定に役立ちます。
脂肪肝を予防
ビタミンB6は脂質の代謝にも関わっているため、肝臓に余分な脂肪が溜まる脂肪肝を防ぐ働きがあります。
免疫機能を保つ
ビタミンB6は免疫機能を保つ働きがあり、最近ではアレルギーを緩和・改善する効果があることもわかっています。
月経前症候群の緩和
ビタミンB6は女性ホルモンのエストロゲンの代謝に関わっており、生理前になるとエストロゲンの分泌量が減ることから、肩こりや頭痛、イライラ、憂鬱な気分といった症状が現れる月経前症候群を緩和する働きがあると言われています。
ビタミンB6が不足すると…
ビタミンB6は、不足になることがあまりないと言われていますが、ピルや抗生物質を長期間服用している方などは不足することがあります。
ビタミンB6が足りなくなるとあらゆる症状が現れますが、特に皮膚や粘膜にトラブルが起こりやすくなり、口内炎や口角炎、舌炎、結膜炎など、口や目の炎症が多くなります。
また、血液中のヘモグロビンの合成にも関わっていることから、不足によって貧血が起こる場合もあります。
ビタミンB6の摂取量の目安は?
ビタミンB6の一日の摂取量の目安は、男性(18~69才)であれば1.4mg、女性(18~69才)なら1.2mgとなっています。
ビタミンB6は水溶性ビタミンのため、多く摂り過ぎてもおしっこと一緒に排出されるため、通常の食事からであれば過剰摂取の心配はありませんが、サプリメントなどで大量に摂取すると腎臓結石やしびれ、痛みなどの感覚障害が現れることもあります。
ビタミンB6が多く含まれる食品や食べ物15選
ビタミンB6は、どのような食品に多く含まれるのでしょうか。
ここでは、ビタミンB6が多く含まれる食品を一覧にしていますので、摂取の際の参考になさってみて下さい。
にんにく
食品の中で最も多くのビタミンB6が含まれているのが、にんにくになります。
まぐろ
まぐろの中でもミナミマグロが最も多くのビタミンB6を含んでおり、その次はビンナガ、さらにホンマグロ、キハダと続きます。
かつお
かつおは春に獲れるものよりも、秋に獲れるものの方がビタミンB6の含有量が多くなっています。
牛レバー
肉類の中では、牛レバーにビタミンB6が最も多く含まれています。
鶏ひき肉
たんぱくな味わいの鶏ひき肉にも、ビタミンB6が豊富に含まれています。
酒粕
最近は健康飲料としても人気のある甘酒は、酒粕から作られていますが、酒粕には多くのビタミンB6が含まれています。
白鮭
白鮭は、秋鮭や秋味などと呼ばれる鮭の種類で、鮭の中では最も多くのビタミンB6を含んでいます。
鶏ささみ
たんぱくな味わいとカロリーの低さから、ダイエット中の女性や筋肉増強中のアスリートに人気の食材である鶏ささみも、ビタミンB6の含有量が多くなっています。
とうがらし
100g中のビタミンB6の含有量は、食品中のトップとなっているとうがらしですが、一度に100g食べることはないため、現実的にはそれほど多くを摂取できるわけではないようです。
ピスタチオ
硬い皮を剥くのが少し手間ですが、ピスタチオは手軽にビタミンB6がとれる食品となっています。
大豆
大豆を始め、大豆を使った納豆や豆腐などの大豆製品も、ビタミンB6が含まれる食品となります。
さんま
脂の乗ったさんまを食べると、秋の訪れを感じる方も多いと思いますが、さんまにも多くのビタミンB6が含まれています。
あじ
あじの開きやあじフライなどは、朝食に出ると嬉しいメニューですが、あじにもビタミンB6が含まれています。
特に、むろあじという種類が、他のあじよりも多くのビタミンB6が含まれています。
バナナ
ビタミンB6は比較的魚類に多く含まれる成分なのですが、魚が苦手という方は手軽に食べられるバナナをお勧めします。
ローストビーフ
自宅で作るには少し手間が掛かりそうなローストビーフですが、ビタミンB6が多く含まれる食品の一つとなっています。
ビタミンB6が多く含まれる食品や食材と効能・効果!のまとめ
ビタミンB6は、ビタミンCやビタミンEのような認知度の高い成分ではありませんが、私達の健康維持のためには欠かすことのできないものとなっています。
とは言え、ビタミンB6は腸内細菌から生成されるため、通常の食生活を送っている場合には不足することはないことからそれほど心配する必要はありませんが、他のビタミンB群と同時に摂ることで相乗効果を発揮するので、ビタミンB1やB2、B12などと一緒に摂って、皮膚や粘膜を健康に保つように意識してみましょう。