イノシトールの効果や効能
健康ブームが続く昨今、口から摂取するものに気を遣う方は年々増えています。
特に、体によいと言われている成分を、サプリメントなどで補う方は年齢を問わず多くなっている気がします。
勿論、毎日必要な栄養をサプリメントだけで摂ろうというのは論外ですが、食事だけではなかなか上手く摂取できない分をサプリメントで補うのは、年を重ねるごとに必要な方法だと言えます。
そのような中、最近注目されているのが「イノシトール」という成分です。
聞いたことがない、全く知らないという方も多いと思いますが、イノシトールが持つ効能や効果は私達の健康に欠かせないことがわかっています。
そこで今回は、イノシトールについてご紹介したいと思います。
目次
イノシトールって何?有効成分は?
イノシトールとは、神経細細胞や筋肉組織に多く存在する成分で、体内ではブトウ糖から合成されます。
以前はビタミンB群の一種として扱われていましたが、現在はビタミン様物質に分類されています。
また、イノシトールは私達が普段口にする食物にも含まれており、小麦粉や玄米、米糠、豆類、果物などに多く含まれていることから、その存在を知らずして効果や効能の恩恵を受けていたことになります。
さらに、イノシトールは糖アルコールの一種であり甘みを持っていることから、砂糖に変わる甘味料としても注目されています。
イノシトールの効果・効能について
糖アルコールで有名なものと言えばキシリトールではないでしょうか。
一方でイノシトールは聞き慣れない成分と言えますが、実は摂取することで様々な効能や効果があることがわかっています。
そこでここでは、イノシトールの効能や効果をご紹介したいと思います。
生活習慣病の予防・改善
イノシトールは「抗脂肪肝ビタミン」と呼ばれるほど、肝臓に余分な脂肪が蓄積しないように抑制する働きを持っています。
このため、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防・改善に効果があります。
コレステロールを低下させる
コレステロールが溜まるのを防ぎ、スムーズに流れるように働きかけるため、動脈硬化などの予防にも効果があります。
髪を健やかに保つ
イノシトールが持つ6つのリン脂質が、神経細胞の栄養となり活性化させるため、頭皮のトラブルを防ぎ髪の健康を保つ効果があると言われています。
便秘解消
イノシトールは、腸の筋肉も活性化するためぜん動運動を促進する働きがあります。
このため、便秘解消にも効果があると言われています。
パニック障害や強迫性障害の改善
イノシトールに含まれるリン脂質は、脳細胞の栄養となり神経の働きを正常に保つため、神経の伝達や脳の活性化に欠かせない成分です。
さらに近年には、イノシトールを1日12~18g摂取すると、パニック障害や強迫性障害を改善する効果と報告され注目を集めています。
イノシトールは、こんな人におススメです!
若い時には「好きなもの」「美味しいもの」を中心に食生活を送ってきた方も多いと思いますが、30代を過ぎたあたりからは体や健康を気遣った食生活にシフトチェンジする必要があります。
ちなみに、イノシトールの場合は以下のような症状や悩みがある方が摂取するとよいと言われています。
・長年アルコールを飲んでいる方
・脂っこい食事が好きな方
・お腹周りが気になる方
・コレステロールの高めな方
・健康診断などで脂肪肝を指摘されたことのある方
・抜け毛が多い方
・気持ちが落ち込みやすい、気分に波がある方
・ダイエットを考えている方
・食事の量が減っているにも関わらず太りやすくなった方
イノシトール・サプリメントの選び方や基準
イノシトールを手軽に摂る方法として、サプリメントがあります。
しかし、どれを選んだらよいか悩んでしまう方も多いと思いますので、イノシトールサプリメントを購入する場合のチェックポイントをご紹介します。
1. 成分に注目しましょう。
イノシトールが配合されていることは勿論ですが、イノシトールはビタミンB群と一緒に摂取することによってより効果が高まると言われています。
そのため、イノシトールのみのサプリメントやビタミンB群の含まれていないものよりも、ビタミンB群が含まれているものの方がよいでしょう。
2. 成分量に注目しましょう。
いくらイノシトールやビタミンB群が含まれていたとしても、含有量が少なければその効果を実感することは難しくなります。
メーカーによっては含有量にばらつきがありますので、成分だけではなく成分量も必ず確認するようにしましょう。
イノシトールの摂り方や摂取量は?
イノシトールは、近年になって日本でも注目されるようになった成分のため、国産よりも海外製造のものが多く出回っています。
そのため、カプセルが大きめに作られていることがあり、日本人にとっては少し飲みづらいと感じることがあるようです。
しかし、イノシトールはカプセルだけではなく粉末状のものも販売されているので、カプセルの大きさに不安を感じる方は粉末タイプを選ぶとよいでしょう。
粉末タイプなら、飲み物に混ぜて飲むことができるので便利です。特に「糖分は控えたいけれど、コーヒーに砂糖を入れなければ飲めない」という方には、イノシトールは甘味料としても使えるためおすすめです。
イノシトールの副作用について
イノシトールは水溶性のビタミン様物質のため、摂取した場合でも余分なものは体外へ排出される仕組みになっています。
このため、イノシトールを摂取することによって副作用が起こることはないと考えられています。
しかし、過剰に摂取するとめまいや吐き気、頭痛などの症状が起こる場合があるため、必要な量以上を摂取することは控えた方がよいでしょう。
また、海外製造のイノシトールサプリメントの中には、ミネラルの吸収を阻害するものもあり、下痢や腹痛などを起こす恐れがあります。
これは、イノシトールをフィチン酸(IP6)形態で摂取すると起こると言われているので、海外製造のものを購入する場合は、IP6タイプであるかどうかを確認するのがよいでしょう。
イノシトールの効果・効能や摂取量や副作用の心配はないの?のまとめ
イノシトールは、毎日の食事でイノシトールが多く含まれる食材を摂取することで補うことが可能ですが、脂肪肝やコレステロールが気になる方は効率よくイノシトールを摂取するために、サプリメントなどを摂ることを考えてもよいかも知れませんね。