ビタミンKを多く含む食材や食品と摂取量の目安!
私達が生きていく上で欠かすことのできないビタミン類は、普段の食生活で意識して摂取している方が多いのではないでしょうか。
それだけ、ビタミン=健康によいという認識が一般的に広まっているということですよね。
しかし、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンEなどは聞き覚えがある方も多い反面、ビタミンKについては名前さえも知らないという方がいらっしゃるのが現状のようです。
そこで今回は、ビタミンKの効能や効果について調べてみました。
また、ビタミンKが多く含まれる食品も掲載していますので、そちらも併せてご覧下さい。
目次
ビタミンKの効能・効果と役割
ビタミンKは未だに、その存在すらよくわからないという方も多い成分ですが、実は私達の体内で大変有効な働きを行っています。
ここでは、ビタミンKの役割や、効能・効果についてご紹介したいと思います。
ビタミンKの体への役割
通常、ビタミン類は発見された順で、A、B、C・・と表記されていますが、ビタミンKの場合は異なり、ドイツ語の「koagulation」の頭文字をとってビタミンKと名付けられました。
Koagulationには凝固という意味があることから、ビタミンKの主な働きは血液の凝固作用になります。
そのため、ビタミンKは別名「止血ビタミン」とも呼ばれています。
では、ビタミンKには具体的にどのような効能や効果があるのでしょうか。
止血作用
切り傷や擦り傷、内出血などで皮膚の内外から出血しても、時間の経過と共に出血が止まりますが、これにはトロンビンという血液を凝固させる酵素が関係しています。
トロンビンは、肝臓にてプロトロンビンという成分が生成されることで作られますが、ビタミンKはこのプロトロンビンの生成に必要不可欠な成分となっています。
血液の凝固抑制
ビタミンKは、血液を固めて出血を止める働きだけではなく、止血が必要のない箇所ではスムーズに血液が流れるよう、凝固を抑える働きにも関与しています。
骨の健康維持
ビタミンKは血液の凝固だけではなく、ビタミンDと共に骨の成長にも関わっており、骨にあるたんぱく質を活性化させたり、カルシウムの沈着を促す働きがあります。
生理痛の緩和
ビタミンKは出血を防ぐ働きがあることから、生理時の出血量を抑えることで痛みを軽減する効果があると言われています。
動脈石灰化を予防
動脈にカルシウムが沈着してしまう動脈石灰化が起こると、血管が硬くなり動脈硬化などの発症リスクが高まりますが、ビタミンKにはこれを予防する効果があると言われています。
ビタミンKが不足すると…
ビタミンKには血液を固めて止血する働きがあるため、不足してしまうと鼻血がなかなか止まらなくなる、内出血が消えないなどの症状が現れます。
また、骨の成長にも関係しているため、骨が脆くなってしまい、高齢な方ほど骨粗しょう症を発症する可能性が高くなってしまいます。
ビタミンKの摂取量の目安は?
ビタミンKは、大量摂取した場合の研究データがないことから、上限量は特に決められておらず、一日の目安量のみが提示されています。
それによると、成人男性の場合は一日で75μg、成人女性の場合は一日で60~65μgの摂取が推奨されています。
なお、ビタミンKは腸内細菌からも合成されるため、通常の食生活を送っている分には不足することはないと言われています。
ただし、腸が未発達な乳児はビタミンK不足になりやすいため、生後数日のうちにビタミンKシロップが投与されます。
ビタミンKが多く含まれる食品や食べ物15選
ビタミンKには、大きく分けて2種類があり、主に植物の葉緑体から作られるビタミンK1と、微生物によって作られるビタミンK2があります。
そこでここでは、食品から摂取しやすいビタミンK1とビタミンK2を多く含む食品をご紹介したいと思います。
抹茶
茶葉は全般的にビタミンKを多く含んでいますが、お湯で抽出することで実際の含有量はかなり下がってしまいます。
しかし、茶葉を粉末にした抹茶はビタミンKをそのまま摂ることができるためお勧めです。
納豆
納豆菌によって作られる納豆には、多くのビタミンKが含まれています。
なお、通常の粒納豆よりも、ひきわり納豆の方がより多くのビタミンKが含まれています。
パセリ
パセリには非常に多くのビタミンKが含まれており、一日4本ほど食べるだけで一日のビタミンK摂取量を満たしてしまいます。
しそ
しその葉にも多くのビタミンKが含まれますが、一度にたくさん食べられるものではないため、摂取量としてはそれほど多くはなりません。
春菊
独特の苦みや香りがある春菊ですが、ビタミンKが多く含まれる食品となっています。
モロヘイヤ
ほうれん草に似た葉物野菜ですが、火を通すと特有の粘りが出るモロヘイヤは、ビタミンKを多く含む食品となっています。
あしたば
今日摘んでも、明日すぐに芽を出すほど生命力が強いことから、「明日葉」と名付けられたあしたばにはビタミンKが多く含まれています。
かぶの葉
捨ててしまうことも多いかぶの葉ですが、ビタミンKが多く含まれている部分なので、是非料理に活用してみましょう。
大根の葉
かぶの葉同様に、食べない方も多い大根の葉の部分ですが、ビタミンKが多く含まれています。
バジル
バジルには多くのビタミンKが含まれていますが、料理の飾りに使われることが多いため、一度にたくさん摂取できないので摂取量としては少な目になってしまいます。
おかひじき
見た目が海藻のひじきに似ていることからその名がついたおかひじきですが、実際にはアカザ科の一年草で海岸付近に自生しています。
シャキシャキとした食感にファンも多く、ビタミンKの他カロテンやカルシウムが多く含まれています。
ほうれん草
緑黄色野菜の王様と称されるほうれん草は、多くの栄養を豊富に含んでいますが、ビタミンKも多く含まれています。
焼き海苔
海藻類にもビタミンKが多く含まれるものが多くありますが、一般的に食べられる焼き海苔や味付け海苔よりも、ほし海苔やいわ海苔の方がより多くのビタミンKが含まれています。
アセロラ
さくらんぼに似た見た目ながら、ビタミン類が豊富に含まれているアセロラ。
ビタミンKもトップクラスの含有量を誇っていますが、日本ではそのままで売られていることが少ないため、その場合、含有量は劣りますがジュースで摂取するのがよいでしょう。
ケール
青汁の原料としてお馴染みのケールにも、ビタミンKが多く含まれています。
ビタミンKが多く含まれる食品や食材と効能・効果!のまとめ
ビタミンKは主に葉物野菜に多く含まれていますが、あしたばや春菊、パセリなどは毎日食べるのが難しい食品も多くありますよね。
そのような時は、納豆や海苔、ほうれん草など馴染みがあり、料理にも使いやすい食品を活用して、上手に取り入れるようにしてみましょう。