DHAを多く含む食材や食品と摂取量の目安!
「頭がよくなりたいなら、魚を食べなさい」
このようなことを、親に言われた記憶がある方は多いのではないでしょうか。
また、以前に流行した歌の中に、「魚を食べると頭がよくなる」というフレーズがあり、それを切っ掛けに何となく魚は頭によい効果があると覚えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、どうして魚を食べると頭がよくなるのでしょうか。
そもそも、本当に魚を食べると頭がよくなるのでしょうか。
そこで、魚を食べると頭がよくなると言われる理由について調べてみると、それには魚に含まれるDHAという成分が関係していることがわかりました。
さらに、魚の中でもどのようなものにDHAが多く含まれているのか、こちらも一緒に調べていますのでDHAを効率よく摂取するために是非参考にしてみて下さい。
目次
DHAの効能・効果と役割
DHAは、正式名称をドコサヘキサエン酸と言い、多価不飽和脂肪酸(不飽和脂肪酸)の一種です。
DHAは体内で生成されないため、必須脂肪酸として食べ物などから積極的に摂取する必要があり、私達の健康維持には欠かすことのできない成分となっています。
DHAの体への役割
DHAは、脳の伝達情報に必要なシナプスの原料になるものです。
そのため、DHAを十分に摂ると脳の働きが活性化され、記憶力や集中力が向上すると言われています。
これが、DHAが頭によい成分と言われる理由です。
イギリスの研究者が、日本の子どもの知能指数が高いことに目を付け食生活を調べたところ、魚を多く食べることがわかり、それを発表したところ世界中に「DHA=脳の発達を活発にする」として広まったと言われています。
また、DHAにはこの他にも次のような効能や効果があると言われています。
血液をサラサラにする
血液がドロドロになると、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を引き起こす原因になりますが、DHAには血液をサラサラにする効果があるため、これらの病気の予防・改善にも繋がります。
心筋梗塞や脳梗塞を予防
動脈硬化や高血圧といった生活習慣病は、放置してしまうとやがて血管内にできた血栓が心臓や脳で詰り、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病を引き起こします。
DHAは血液をサラサラに保つ働きがあることから、これらの病気を予防する働きがあります。
視力を回復する
目の網膜に含まれる脂肪酸の約4割がDHAとなっており、加えて脳の働きが衰えると視力が低下することもわかっていることから、DHAを摂ることで目や脳の働きをサポートし、視力を回復する効果が期待できます。
アレルギーを改善する
DHAにはアレルギーを発生させる酵素を阻害する働きがあることから、アレルギーの予防や改善効果が期待できます。
アルツハイマーを予防・改善する
アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が委縮してしまう病気ですが、DHAには傷付いた細胞を修復したり、残っている細胞の働きを助けることでアルツハイマーを予防・改善する効果が期待できます。
DHAが不足すると…
肉や乳製品などに多く含まれている飽和脂肪酸は、摂り過ぎると内臓脂肪が大きくなり、いわゆるメタボリックシンドロームの発症に繋がることがわかっています。
近年、欧米化の食生活が定着したことで、魚に含まれる不飽和脂肪酸の摂取量が減り、代わりに飽和脂肪酸の摂取量が問題視されています。
このような食生活の変化は、日本において肥満の増加の原因と言われています。
また、DHAが不足すると血栓ができやすくなることから、認知症を発症しやすくなると言われています。
DHAの摂取量の目安は?
DHAは、摂取の推奨量などは特に決められているわけではないようですが、DHAが含まれるオメガ3系の脂肪酸は、男性なら一日2.1g、女性は1.8gの摂取量が目安として決まっています。
なお、血栓予防や視力の向上・改善などには、一日1~1.5g程度のDHA摂るのがよいと言われています。
DHAが多く含まれる食品や食べ物15選
DHAが多く含まれる食品と言えば魚が思い浮かびますが、どのような魚を食べるとよいのでしょうか。
ここでは、DHAが多く含まれる魚をご紹介したいと思います。
本鮪(ほんまぐろ)
子どもから大人まであらゆる人が好きな魚の一つであるマグロは、魚の中で最もDHAを多く含んでいます。
真鯛(まだい)
お祝いの席で食べられることが多い鯛ですが、マグロに次いでDHAを多く含む魚となっています。
鰤(ぶり)
脂ののった鰤は、刺身だけではなく大根との煮付けでもよく食べられますが、DHAが多く含まれる魚となっています。
鯖(さば)
青魚の代表格とも言える鯖には、DHAだけではなく同じオメガ3系であるEPAも多く含まれています。
秋刀魚(さんま)
以前までは手軽に買うことができた秋刀魚も、近年は漁獲高が減ったことで価格が上がってしまったことで、買うのを躊躇ってしまう方も多いと思いますが、秋刀魚にも多くのDHAが含まれています。
真鰯(まいわし)
秋刀魚とは逆に、以前までは高級魚だった真鰯は、ここ数年豊漁が続いていることから、手軽にDHAを摂れる魚として注目されています。
鮭(さけ)
おにぎりの具やお寿司のネタとして子どもに人気のある鮭は、魚嫌いな子が増える中でDHAを摂りやすい食品と言えます。
鯵(あじ)
焼き魚として食べるだけではなく、唐揚げにすると骨まで食べられるのでDHAと一緒にカルシウムも摂ることができます。
鰹(かつお)
独特の旨味がある鰹は、たたきだけではなくカルパッチョにして洋風のドレッシングにもよく合う魚となっています。
鰈(かれい)
鰈にも多くのDHAが含まれています。
たんぱくな味なので、煮付けやから揚げなど子どもも食べやすいメニューにするとよいでしょう。
穴子(あなご)
穴子の脂にも多くのDHAが含まれています。
平目(ひらめ)
鰈によく似た平目にも、多くのDHAが含まれています。
虹鱒(にじます)
川魚の虹鱒にもDHAが多く含まれています。
鮎(あゆ)
清流の女王と呼ばれる鮎も、DHAが多く含まれる魚となっています。
鱈(たら)
たんぱくな味わいゆえ、刺身だけではなく鍋やソテーにしても相性のよい鱈にもDHAが多く含まれています。
DHAが多く含まれる食品や食材と効能・効果!のまとめ
DHAは、私達が知る多くの魚に含まれていることがわかりました。
毎日マグロを食べるのは難しいかも知れませんが、お肉中心の食生活から魚を食べることを意識するだけでも、DHAの摂取量が上がり、健康維持に役立つのではないかと思います。