ヒルドイドの効果と使い方!
美容へのあくなき追求は、女性にとって永遠のテーマと言えるかも知れません。
中でも、アンチエイジングは夢であり希望であると言えます。
アンチエイジングとは、抗老化。すなわち、老化を抑え、若返った肌を保つための美容方法です。
最近は、美魔女と言われる年齢を感じさせない若々しい方が増えていますが、年と共に肌にはシワが増え、たるみやシミができるのはごく当たり前なことですよね。
ではなぜ、美魔女の方々は年齢に逆らったような美しい肌を保つことができるのでしょうか。
肌の保湿や保水力を高めるアイテムとして、美容液やサプリメントが思い浮かびますが、最近にわかに注目を集めている「ヒルドイド」はご存知でしょうか。
実はこのヒルドイド、医薬品なのですが、アンチエイジング効果があるとしてモデルさんやタレントさんが使用して話題となっているものなのです。
そこで今回は、ヒルドイドについて調べてみました。
目次
ヒルドイドって何?
ヒルドイドとは、皮膚科で処方される塗り薬で「ヘパリン類似物質」が主成分となっています。
ヘパリン類似物質は、書いて字の如くヘパリンに似た性質を持つ物質のことを指すのですが、元となるヘパリンは私達の体にあらかじめ備わっている成分の一つで、コンドロイチンやヒアルロン酸と同じムコ多糖類に属し、肝臓で生成されます。
ヘパリンには血液が凝固するのを防ぐ働きがあることから、ヘパリンに似た性質を持つヘパリン類似物質には血流を促し、しもやけなどを改善する働きがあり、皮膚科の治療薬として処方されています。
また、保湿力が非常に高いのも特徴で、ひどい乾燥肌や角皮症、アトピーなどに処方されます。
このヘパリン類似物質が有効成分として配合されているのが、ヒルドイドです。
本来は医薬品として使用される物ですが、ヒルドイドの持つ保湿力に注目が集まるようになり、美容液のようにして使用する方が増えていると言われています。
ヒルドイドの種類(軟膏・クリーム・ローション)とそれぞれの使い方!
ヒルドイドには、軟膏・クリーム・ローション・ゲルの4種類がありますが、ゲルは打撲や捻挫、筋肉痛などに用いられ皮膚科では処方されませんので省略します。
ここでは、その他の3種類について説明したいと思います。
まずは、ヒルドイドローションです。
3種類の中で最も付け心地が軽く、伸びがよいのが特徴です。匂いも殆どしないため、お子さんのアトピーや乾燥肌の処方薬としてよく出されています。
次にヒルドイド軟膏ですが、3種類の中で一番テクスチャは重めでべたつきや油膜感があるものの、肌にぴったりと馴染みます。ローションタイプ同様匂いは殆どせず、皮膚科へ行くとローションタイプと並んでよく処方されます。
最後にヒルドイドクリームですが、付け心地は軟膏よりも重く感じるものの肌への馴染みがよく、擦り込むと肌の表面はさらっとしてきます。匂いは他の2種類に比べてやや独特な匂いがして、ローションや軟膏タイプと比べてあまり処方はされません。
これは、ヒルドイドクリームに含まれるラノリンアルコールという成分がかぶれを起こす可能性があるためで、特にお子さんへの使用には注意が必要です。
ヒルドイドの効果は?アンチエイジングに良いって本当?
ヒルドイドの主成分であるヘパリン類似物質には、保湿作用、血行促進作用、抗炎症作用があると言われています。
元々は皮膚の疾患や炎症を改善するために用いられていた医薬品ですが、それが美容クリームのように使われるようになったのは、これらの作用にアンチエイジングの効果があると考えられているからです。
保湿作用
肌のシワやたるみの原因は肌の乾燥によるものと言われています。
これは加齢と共に増加していくので、高年齢になればなるほど保湿成分の多い美容液やクリームなどを使用するわけですが、一説によるとヒルドイドの保湿力は3万円の美容液よりも高いと言っている皮膚科医もいるようで、そのような発言からもヒルドイドには非常に高い保湿力があるとされています。
血行促進作用
血行がスムーズになると末端まで酸素や栄養が行き届きやすくなり、新陳代謝が活発になります。シミやくすみを減らし、若々しい肌を保ちます。
抗炎症作用
ニキビや吹き出物などの肌トラブルを改善し、肌を正常な状態に保ちます。
このようなことから、美肌に欠かせない保湿や新陳代謝が期待できるヒルドイドは、アンチエイジング効果に期待が持てると言ってもよいでしょう。
ヒルドイドとワセリンの違いを教えて!
ヒルドイドもワセリンも、皮膚科でごく普通に処方される塗り薬です。
では、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。
まず、ワセリンですが、一度でも使ったことがある方は知っていると思いますが、かなりテクスチャが固くねっとりとしています。
そのため肌に塗ってもベタベタがいつまでもなくなりません。
これは、ワセリン本来の肌の保湿機能が肌の表面に油膜を張ることで、水分の蒸発を防ぎ肌を乾燥から守るからです。
また、ワセリンは肌の奥まで浸透しないため、リスクの少ない保湿剤として赤ちゃんにも使えます。
一方のヒルドイドは、角質層まで浸透し水分を溜めこむ働きに優れています。
このため肌表面はさらっとしていても内部ではしっかりと保湿しています。
しかし、肌の奥まで届く分、人によっては肌に合わない方もいらっしゃいます。
ヒルドイドは、どこで購入できるの?市販薬はあるの?
ヒルドイドは医薬品のため、処方せんがないと購入することができません。
そのため、皮膚科を受診する必要があります。
また、皮膚科を受診したからと言って必ずヒルドイドが処方されるわけではありませんが、ヒルドイドを処方してほしいと伝えると大抵は処方して貰えるようです。(※勿論、皮膚の状態や医師の考え方によっては処方してもらえない場合もあります)。
なお、傷痕ややけどの痕、肘・膝の角化症に使用する小林製薬の「アットノン」にはヘパリン類似物質が含まれており、こちらは市販薬として販売されています。
ヒルドイドを使うとき注意することは?副作用は心配ないの?
ヒルドイドは一度に多量を使用したり、時間を空けずに何度も使用するのはやめましょう。
ヒルドイド使用による副作用の例としては、かゆみや発疹、皮膚炎などが報告されています。
また、血液の凝固を防ぐ働きがあるため、血小板減少症や紫斑病などの疾患がある方は使用できません。
ヒルドイドのまとめ
高い保湿力によるアンチエイジング効果が期待できるヒルドイドですが、元々は美容のために作られているものではなく、皮膚疾患を治すための治療薬です。
医師の処方せんがないと手に入れられない医薬品ですから、アンチエイジングの目的で使う方は自己責任となりますので注意しましょう。