股関節が痛い!その原因と解消法やストレッチで対策!
股関節とは、人が立ったり、座ったり、しゃがんだり、歩いたり、走ったり、止まったりというような日常的によく行う動作をする時に使われる関節です。
腰にある骨盤と太ももの大腿骨を繋いでいる場所で、体を支える役割も担うため、股関節が痛くなると大変つらい思いを強いられます。
ではなぜ、股関節が痛くなってしまうのでしょうか。
そこで今回は、股関節が痛くなる原因とその解消法について調べてみました。
現在、股関節の痛みで悩んでいる方は勿論ですが、そうではない方にも是非お読みになって頂き、股関節痛を起こさないための予防にお役立て頂けたらと思います。
目次
股関節が痛くなる主な原因は?
股関節が痛いと思った時、多くは股関節の中でもある特定の場所に痛みが生じるようです。
そして、その痛みの場所によって原因が異なると考えられます。
そこでここでは、それぞれの場所別に痛みの原因を探ってみましょう。
右股関節が痛い場合
右股関節が痛い場合、原因として次の5つが挙げられます。
1.右足に強い衝撃を受けた
2.右足に体重を掛けて立つ癖がある
3.よくあぐらをかいている
4.右足を組む癖がある
5.外反母趾や腰痛など、股関節以外に痛みを感じている
左股関節が痛い場合
左股関節が痛い場合、原因として次の5つが挙げられます。
1.左足に強い衝撃を受けた
2.左足に体重を掛けて立つ癖がある
3.よくあぐらをかいている
4.左足を組む癖がある
5.外反母趾や腰痛など、股関節以外に痛みを感じている
股関節の「外側」が痛い場合
股関節の外側が痛い場合の多くは、実は股関節自体に問題があるのではなく、その周辺にある中殿筋や大腿筋膨張筋に負担が掛かっているものと考えられます。
足を組む癖がある方や、立っている時いつも同じ足に体重を載せてしまう方というのは、長年の積み重ねによって骨盤が左右のどちらかに傾いていると言われています。
本来であれば左右同じ高さであるはずの骨盤が歪んでいるため、筋肉が酷使されて痛みを引き起こしていると考えられます。
股関節の「内側」が痛い場合
股関節の内側が痛い場合に考えられる原因の一つに「内膜筋筋膜症候群」があります。
内膜筋筋膜症候群は、肩甲骨や恥骨、太ももの内側などに急性の痛みが生じるもので、主に横方向の力が大きく働いた時に周辺の筋肉に負担が掛かることで起こります。
例えば、サッカーのインサイドキックは股関節並びに太ももを横方向に大きく動かし、ボールを蹴る衝撃が加わるため負担を掛けやすい動作と言えるでしょう。
股関節に「しこり」を伴う痛みがある場合
股関節にしこりを伴う痛みがある場合は、注意が必要です。
多くは良性腫瘍で、粉瘤や脂肪の塊と言われていますが、股関節にはリンパ節が集中している場所のため、ウイルスによる腫れや悪性リンパ腫の可能性も否定できません。
また、鼠蹊ヘルニアといって腸の一部が足の付け根に飛び出してしまうことで、股関節にしこりが生じることもあります。
股関節にしこりを発見したら、自己判断せず病院で診てもらうのがよいでしょう。
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股関節の痛みの症状は?
股関節の痛みと一口に言っても、その症状は実に様々にあります。
・階段や坂などを登る時に痛みが出る
・片方の足に体重を乗せると痛みの度合いが強くなる
・座っている姿勢から立つ時、または歩き出す最初の一歩に痛みが走る
・無意識に片足を引きずって歩いている
・ポキポキやパキパキ、ゴリゴリといった音がする
・肩こりや頭痛、腰痛が伴う
このような症状がある場合は、股関節に何らかの異常があると考えた方がよいでしょう。
股関節痛の種類は?病気の可能性はあるの?
股関節が痛む原因には、病気の可能性も考えられます。
では、股関節に痛みを生じる病気には、どのようなものがあるのでしょうか。
1.変形性股関節症
股関節が痛む病気の代表的なものです。
股関節を動かすための軟骨がすり減ってしまうため、骨同士が擦れて痛みを生じさせてしまいます。
2.化膿性股関節炎
股関節に菌やウイルスが侵入し、炎症を起こすことで痛みが発生します。
3.先天性股関節脱臼
先天的に股関節が外れやすい病気ですが、出生時において先天性股関節脱臼が疑われた子どもは、治療によって改善することがわかっています。
ただし、大人になり再び発症するケースも少なくありません。
4.リウマチ性関節炎
関節リウマチの発症原因は未だ不明ですが、一説には免疫システムの不具合が考えられています。
関節リウマチを発症すると、股関節にも痛みが生じます。
5.大腿骨頭壊死
骨盤とのつなぎ目にあたる大腿骨頭が壊死する病気です。
子どもの場合は、ペルテス病とも言われます。
股関節痛に効く「ツボ」
●陽陵泉(ようりょうせん)… 膝の下の外側にある出っ張った骨の下のくぼみにあるツボです。膝を曲げた状態で両手の親指で押しましょう。
●居りょう(いりょう)… 骨盤の前側で一番骨が出っ張っているところから、斜め下に指を下ろして行き、骨が出ているところを見つけたら、骨盤との中間地点にあるツボです。ツボの位置がよくわからない時は、その周辺を押すだけでも効果があります。
●環跳(かんちょう)… お尻に力を入れた時にできるくぼみにあるツボです。指で押しづらい時は、テニスボールなどをあてて押してもよいでしょう。
股関節痛に効果的なストレッチ
<股関節の内側に効くストレッチ>
1.床に座った状態で両足の裏を合わせます。
2.両足の先を両手で掴み、前に動かないように固定します。
3.体を前の方にゆっくりと倒して行きます。
4.膝が上がってしまう方は、肘で膝が浮かないようにしましょう。
5.次に、片足は膝をつけ、もう片方の足を立てた状態になり、立てた方の足側へ体を移動させていきます。この時、膝を付いている方の腰に手をあて、斜め前に押し出すようにするとよいでしょう。
6.20~30秒行って下さい。
股関節痛の予防の仕方や日頃のケアは?
運動不足や加齢によって股関節が硬くなると、ちょっとした動きで痛みが生じるようになってしまいます。
そのため、日頃から股関節を動かし、なめらかにしておくことが大切です。
毎日できる予防方法としては、ストレッチがお勧めです。
夜寝る前や朝起きた時など、短い時間で構わないので股関節を伸ばすストレッチを行ってみましょう。
股関節の痛みやしこりには、病院は何科が良いの?
股関節に痛みやしこりがある時は、整形外科を受診するようにしましょう。
ただし、しこりの場合は場所が場所のため、女性であれば産婦人科で診てもらっても構いません。
しこりは、自己判断せずに必ず医師に診てもらうようにして下さい。
もし、粉瘤や脂肪腫であれば皮膚科でも治療を受けることができます。
股関節の痛みの原因や症状!ストレッチやツボは効果的か?のまとめ
股関節が痛むと、日常生活に大きな支障が出てしまいます。
「そのうち治るだろう」と思って無理をすると、痛みが強くなって歩けなくなることもありますから、できるだけ安静に過ごすようにして下さい。