虫歯や歯周病や口臭予防にはL8020乳酸菌が効果的!
ここ最近、腸内環境を整えることが健康に長生きするためには欠かせないと、腸活がブームになっていますよね。
そして、この腸活に必要不可欠と言われているのが乳酸菌です。
乳酸菌は、乳酸を生成する細菌の総称を言いますが、主にヨーグルトや乳酸菌飲料、それにキムチやザワークラウトなどの発酵食品に多く含まれていると言われています。
乳酸菌には様々な種類がありますが、その中でも特に注目を集めているのが「L8020乳酸菌」です。
この乳酸菌の凄いところは、これまでの〝乳酸菌=腸〟という認識を覆し、口腔ケアに役立つとされているところです。
そしてこの素晴らしい乳酸菌を発見したのが、日本人ということもあって、今、国内で高い関心が示されています。
そこで今回は、L8020乳酸菌にスポットをあて、その驚くべき効果をご紹介したいと思います。
目次
L8020乳酸菌とは?
L8020乳酸菌は、正式名称を「ラクトバチルスラムノーザスKO3株菌」と言い、広島大学医歯薬学総合研究科の二川浩樹教授によって発見されたものです。
L8020乳酸菌は、虫歯や歯周病のない健康な子どもの口腔内から取り出された菌で、80才になっても20本の歯を保つようにという願いが込められ名付けられました。
L8020乳酸菌の効果
二川教授が大学で行った実験によると、L8020菌が入ったヨーグルトと、入っていないヨーグルトをそれぞれ2週間、毎日お昼に1個食べてもらい口腔内の変化を調べたところ、L8020菌が入ったヨーグルトを食べていたグループは、8割以上虫歯菌の減少が見られ、さらに歯周病菌も4~9割の減少があったと言います。
これにより、L8020菌には虫歯菌や歯周病菌を減らす効果があると考えられています。
また、こうした菌の繁殖を防ぐことから、口臭予防にも効果が期待できると言われています。
虫歯予防にL8020乳酸菌が良い理由
L8020菌は、虫歯にならない子どもの唾液を研究している中で見つかった、ヒト由来の乳酸菌です。
私達は食べ物を口に入れ、歯で噛み砕いて飲みこむことで栄養を摂取していますが、食後に歯磨きを怠るなどの理由で歯の表面に虫歯菌(代表的なものはミュータンス菌)が付着すると、そこにバイオフィルムが形成され、フィルム内で増殖した虫歯菌が取り込んだ食べ物の糖を分解する時に酸を生成し始めます。
この酸によって、歯の表面のエナメル質が壊されるのが、いわゆる虫歯です。
つまり、虫歯を予防するためには食後に歯を磨いて、食べ物のカスなど虫歯菌のエサとなるものを長く留めておかないことと、虫歯菌そのものを減らすことが大切だというわけなのですが、L8020菌には虫歯菌を減らす働きがあることから、虫歯の予防に役立つと考えられています。
歯周病予防にL8020乳酸菌が良い理由
歯周病は、歯を支えている組織が破壊されることで起こる症状の総称を言います。
40才の実に8割が歯周病とも言われており、歯周病は様々な病気の原因や症状の進行に関わっていると言われているため、虫歯と同様に早期発見、早期治療がとても大切となっています。
そして、この歯周病を引き起こすのが歯周病菌です。
歯周病菌は、歯周ポケットと言われる歯と歯ぐきの隙間にバイオフィルムを作り、増殖して歯ぐきに炎症を起こします。
歯周病を発症する原因としては、不十分な歯みがきや歯並び、ストレスや口呼吸、歯ぎしりなどがありますが、歯周病の元となる歯周病菌を減らすことで、歯周病発症のリスクを抑えることが可能になります。
口臭予防にL8020乳酸菌が良い理由
私達の口の中には、億単位の菌が存在していると言われており、その菌は腸と同じように悪玉菌と善玉菌に分かれていますが、悪玉菌が増えると、食べ物のカスなどを分解する時にガスを発生させ、それが口臭の元となってしまいます。
口臭予防には、殺菌効果のあるマウスウォッシュやスプレーを使っている方もいらっしゃると思いますが、それだと体にとってよい働きをしてくれる善玉菌までも減らしてしまいますが、L8020菌は善玉菌優勢の口腔内を作ることで、虫歯や歯周病の原因となる菌を抑えるだけではなく、口臭の予防にも役立つと考えられています。
L8020乳酸菌はどこで買えるの?
L8020乳酸菌は、二川教授と共同開発したL8020菌ヨーグルトの販売元である「らくれん」(四国乳業)の取り扱いがあるスーパーで購入することができますが、四国や関西を中心としているため、関東などではなかなか手に入りにくいのが現状のようです。
そこで、確実に入手したいなら、インターネット通販がお勧めです。
ヨーグルト以外にもタブレットも販売されているようなので、ヨーグルトが苦手という方はそちらを試してみてもよいかも知れません。
なお、L8020乳酸菌は、つい先日テレビ番組で取り上げられたこともあって、現在大人気となっていますので、気になる方は早めに購入するのがよいと思います。
L8020菌を発見した広島大学の二川教授について
(画像はhiroshima-u.ac.jpより)
二川浩樹(にかわひろき)
1986年、広島大学歯学部歯学科を卒業後、同大学の大学院に進み歯学博士を取得。
2005年より広島大学歯学科の教授として教鞭をふるう一方、2015年には「感染の拡大を防ぐ固定化できる抗菌抗ウィルス消毒薬の開発」によって、文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞する。
虫歯菌、歯周病菌、カンジタ菌の繁殖を抑制するL8020乳酸菌の発見により、四国乳業の協力の元、L8020乳酸菌を用いたヨーグルトにてヒト試験を行い、口腔内から虫歯菌と4種の歯周病菌を減らす効果があることを明かしている。
なおL8020乳酸菌の他にも、虫歯菌の繁殖を防ぎ、殺菌効果のある「ロイテリ菌」という乳酸菌の一種も、二川教授によって発見されている。
L8020乳酸菌の効果が凄い!【虫歯・歯周病・口臭予防】のまとめ
食後に歯みがきをしても、虫歯や歯周病になりやすいという方にとっては、原因そのものを減らしてくれるL8020乳酸菌を摂ることで少しでも発症のリスクを減らせるのではないかと思います。
ただし、L8020乳酸菌を摂っていれば虫歯や歯周病にはならない、というものではありません。
歯みがきによって歯の表面の汚れをきちんと落とさなければ、数が少なくなったとは言え虫歯菌や歯周病菌が繁殖して、やがて虫歯や歯周病を発症してしまいますので、歯みがき+L8020乳酸菌の摂取の習慣を身につけることが大切です。