せりの栄養成分とカロリーや保存方法!
近年は海外原産の野菜が数多く日本に入ってきており、これまで見たこともなかった種類をスーパーなどでよく見かけるようになりましたよね。
アボカドも、最初見た時は「どうやって食べるの?」と思ったものですが、それが今では専門店ができるほど人気になっています。
このように、日本にはなかった野菜が食の多様化に伴い、一般的に受け入れられるようになった一方で、日本古来の野菜については私達は少し知らな過ぎるところがあるかも知れません。
例えば、春の七草として知られているせりは、名前こそは聞いたことはあっても、もしかしたら今まで食べた事がないという方もいらっしゃるかも知れません。
でも、日本人なら昔から食べられている野菜の味は、きちんと知っておきたいなと思いませんか?
そこで今回は、日本原産の野菜であるせりにスポットをあててみたいと思います。
知られざるせりの栄養や効能や効果はもちろんのこと、女性なら気になってしまうカロリーや、賞味期限、保存方法などをご紹介したいと思います。
目次
せりの栄養成分とカロリー
せりは、万葉集にも登場するほど、日本では古くから食べられている野菜の一つです。
山菜として今も親しまれており、春になると水辺に生えるせりを探しに出掛ける方も少なくありません。
せりという名前の語源は、競り合うように密集している様子から名付けられたと言われており、逞しく生きるその姿を見て私達の祖先は春の息吹を感じていたのかも知れませんね。
1月7日に食べる七草粥は、そんなせりを使った料理です。
食べると万病を防ぐと言われていますが、せりは漢方薬の生薬として使われるほど、様々な栄養が豊富に含まれています。
せりには、β-カロテンとビタミンCがとても多く含まれています。
また、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅などのミネラルも多く含まれています。
さらに、食物繊維や葉酸といった成分も含んでいます。
なお、カロリーについては84gで14㎉ほどとなっています。
新鮮で美味しい「せり」の選び方や見分け方と旬な時期
せりの旬は2~4月と言われています。
1月7日に七草粥を食べることから、1月も旬では?と思われるかも知れませんが、1月のせりは時期的にはまだ少し早いと言わざるを得ないでしょう。
せりは日本全国に自生しているため、食べずともその姿を見掛けたことがあるという方は多いと思います。
なお、栽培物は通年出荷されており、スーパーなどで気軽に買うことができます。
せりを買う時は、緑色が鮮やかで茎に張りのあるものを選ぶようにしましょう。
葉が黄色く変色していたり、茎が太すぎるもの、しなっているものは選ばないようにして下さい。
せりの効能・効果
数多くの栄養成分が含まれるせりには、どのような効能や効果があるのでしょうか。
ここでは、せりの効能・効果についてご紹介したいと思います。
美肌効果
せりには肌のハリや潤いの元となるコラーゲンの生成に関わるビタミンCや、体内に入るとビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の細胞の修正や再生を促す働きを持つβ-カロテンが豊富に含まれることから、美肌効果が期待できると言われています。
アンチエイジング効果
ビタミンCやβ-カロテンは、体内の活性酸素を除去する抗酸化作用に優れた成分です。
活性酸素が増えると細胞を攻撃して破壊してしまうため、老化や病気の原因になると言われています。
整腸作用
せりには腸内環境を整える食物繊維が多く含まれていることから、お腹の調子を整え、便秘解消などに効果があると言われています。
風邪予防
ビタミンCやβ-カロテンには、免疫力のアップや皮膚の粘膜を保護する働きがあることから、風邪を始めとした感染症の予防や改善に効果があると言われています。
貧血予防
せりには、鉄や葉酸といった不足すると貧血を起こす原因になる成分が含まれていることから、貧血の予防や改善に効果が期待できます。
せりの保存方法と賞味期限
せりを保存する時は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包んだ後、ビニール袋やポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて保管するようにしましょう。
横にして保存すると、上に伸びようとする習性から茎や葉が折れたり萎れやすくなると言われています。
また、せりは独特の香りを楽しむ野菜ですので、保存しても2~3日で使うようにしましょう。
せりの美味しい食べ方のポイントと注意点
せりはせりならではの香りと、シャキシャキとした歯触りを楽しむ野菜です。
そのため、調理の際には火を通しすぎないように注意しましょう。
下ゆでする時は、さっと熱湯にくぐらせた後、氷水にしばらく浸けておくとアクが抜けて食べやすくなります。
なお、山菜採りなどでせりを収穫する時は、よく似た野草である毒ぜりには十分注意をして下さい。
毒ぜりを食べると、下痢や嘔吐、けいれん、呼吸困難などの中毒症状が現れます。
見分け方としては、毒ぜりは根元にたけのこのような太い地下茎があり、花が咲く時期になると長さが1mに到達するほど大きく成長します。
一方のせりは、草の状態では10~15㎝ほど、花が咲く時期でも30㎝ほどしか成長しません。
また、葉に特有の香りがあるのが特徴となっているため、せりを摘む時は香りを確かめたり、太い地下茎がないか必ず確認しましょう。
せりを美味しく食べるおすすめレシピ
せりは七草粥だけではなく、もっと日常の食卓で活躍できる食材です。
せりならでの独特の香りや味があるため、いつもの料理にアクセントをつけたい時などに入れるとグンと味を引き締めてくれます。
とは言え、食べる機会が少ないとどう調理していいか悩んでしまうものですよね。
そこでここでは、せりを美味しく食べられるお勧めのレシピをご紹介したいと思います。
簡単♪せりの春サラダ
生のまま2~3㎝にカットしたせり、スライスして水にさらした玉ねぎ、角切りしたトマト、細切りした大根とにんじん、コーン、じゃこ、ごまを混ぜ、ドレッシングをかけて完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/3808178
せり香る♪コンソメスープ
薄切りした玉ねぎとカットしたベーコンを油で炒め、水を入れて煮立たせたらアクをとってコンソメと醤油を入れ、最後にカットしたせりを入れて完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/4207836
めんつゆだけ!せりと海苔で簡単もう一品
せりを1分ほど茹で、冷水ですすぎ水気をとったら一口大に切り、海苔をちぎって加えてめんつゆで和えたら完成です。
参考URL: http://cookpad.com/recipe/3944554
春の七草の1つである「せり」の栄養と効能・効果と食べ方!のまとめ
せりを食べたことがない方は多いと思いますが、スーパーで気軽に手に入る野菜ですし、春先には自分で収穫して旬のものを食べることもできます。
せりの独特の香りが苦手という方は、茹でた後しばらく水に浸けておくことでアクを抜いて食べやすくなりますし、栽培物だと天然物ほどせり本来のアクがないそうです。
寒い時期には鍋に入れて楽しむこともでき、秋田のきりたんぽ鍋や仙台のせり鍋など、せりをたっぷりと入れて食べるものもあります。
この機会に、海外の野菜だけではなく、是非日本の野菜にも目を向けて楽しんではみませんか?