レスベラトロールの効果や効能
レスベラトロールという成分をご存知ですか?
レスベラトロールとはブドウ、そしてあまり耳慣れないサンタベリーなどに含まれるポリフェノールの一種です。
ポリフェノールと聞くと少し身近に感じますよね?
ポリフェノール、一つの総称でその中には様々な成分があります。
その一つが今回の、「レスベラトロール」。
レスベラトロールがどんな効果を持っているのか?
どのように摂取したらいいのか?調べてみましょう。
目次
レスベラトロールって何?
初めに伝えてように、ブドウやサンタベリーに含まれるポリフェノールの一種です。
レスベラトロールは、その中でも化学構成の違いによって「トランス型」、そして「シス型」の2種類の存在があります。
【トランス型】
新鮮な原材料から摂れる安定した分子構成。
【シス型】
太陽光や熱、酸化によって不安定な状態の分子構成。
※トランス型のレスベラトロール太陽光などが原因でシス型に変化することもあります。
レスベラトロールの効果・効能について
レスベラトロールが最も効果を発揮するのは「美容効果」です。
美肌という言葉でまとめますが、あなたにとってどのような状態が美しい肌でしょうか?
潤い・ハリの維持
美しい肌、それはその肌の表面の潤いやハリが大事です。レスベラトロールは、肌の組織、水分保持、そして柔軟性の保つために大事なヒアルロン酸をしっかり守ってくれます。
ヒアルロン酸の敵、ヒアルロニダーゼという酵素があります。
このヒアルロニダーゼ、ヒアルロン酸分解の原因を作りますが、レスベラトロールはヒアルロニダーゼの活性を抑制。ヒアルロン酸をしっかり守り、潤い・ハリの維持。
肌の弾力の維持
潤い・ハリの維持とくると次は「弾力性」を求めるでしょう。
肌の弾力は、肌の真皮に存在するコラーゲンとエラスチン、2つのたんぱく質の働きで保たれます。
しかし肌に紫外線があたることで肌の炎症が起き、炎症パワーでコラゲナーゼ、エラスターゼという酵素が活性化します。
コラーゲンとエラスチンの敵です。コラゲナーゼ、エラスターゼは肌の弾力を保つコラーゲンとエラスチンを分解し始めます。
ここでも、レスベラトロールは正義の味方。
コラゲナーゼ、エラスターゼの活性を抑制、コラーゲンとエラスチンを守り、肌の弾力維持。
美白効果
柔軟性の保つヒアルロン酸、弾力を保つコラーゲンとエラスチンをしっかり守り、あなたの肌を白く透き通った肌に変えてくれるのもレスベラトロール。
しかし、ここで考えたいのが、確かに「美白美白」と美白効果を求めることは多いですが、まずは肌をしっかり健康に戻すことが「透き通った白い肌」に繋がるのかな?と考えました。
白い肌、でも弾力やハリが無ければ「顔色が悪いよ・・・」という見方に変わりそうな気がします。
美白に近づくためには表面からではなく中の地盤から整えることなんでしょうね。
少し、話がそれましたが、美白効果ですね。この美白効果は肌のくすみやシミの原因、チロシナーゼという酵素によって作られるメラニンです。
レスベラトロールは、またここでもこのチロシナーゼの活性抑制してくれます。
また、肌のくすみやシミの原因、メラニンの生成を抑える効果が研究でも検証されています。
ニキビ予防効果
ニキビの発症原因はアクネ菌。
アクネ菌の増殖でニキビが姿を現します。
そしてこのアクネ菌、肌表面の皮脂を栄養とします(図々しいですね)栄養をしっかり摂りながら、さらに増殖・・・でも、大丈夫!レスベラトロールはアクネ菌を抑制ではなく今回は菌なので、抗菌作用を発揮してくれます。
抗炎症作用との相乗効果でニキビの発症と悪化を抑えることが期待されています。
老化防止
レスベラトロールには、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる働きがあるといわれています。
長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子を活性化するには、食事のカロリーを抑える方法が良いということは知られており、1989年から20年間をかけた研究によりカロリー制限と長寿の関係は立証されました。
その研究は、人間に近いアカゲザルで行われました。
普通のエサを与えたサルと、ビタミンやミネラルなどの栄養素を保ちながら、摂取するカロリーを30%減らしたアカゲザルとで見た目や血液検査などを比較しました。
人間の年齢で例えると70歳のアカゲザルですが、カロリー制限を行ったアカゲザルは、皮膚や毛並みに色つやがあり、白髪やしわも少なく非常に若々しく見えました。
また、若返りホルモンの値が高く、脳が活性化されていること、そして細胞レベルにおいても活性酸素による損傷が少ないことが明らかとなり、カロリー制限とサーチュイン遺伝子活性化の関係性が立証されたのです。
レスベラトロールってどういう食べ物に多く含まれているの?
レスベラトロールを多く含む食品は紹介してきた、ブドウとサンタベリー。
では、サンタベリーって?
北欧・ラップランドの森に自生する真っ赤な果実です。
多く含む食品、代表的な食品はこの2つしか挙げることが出来ませんが、ブドウが原料の赤ワイン、他にもレスベラトロールはピーナッツの皮やアーモンド、ココアなどにも含まれています。
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レスベラトロール・サプリメントの選び方や基準
あまり、多くの食品に含まれていなそうだからサプリで摂取しようかな?という方。
サプリメント購入前に注意が必要です。
多く出回っているサプリは原料がイタドリ由来のものです。
イタドリ由来のレスベラトロールは安く、購入しやすいのですが、日本ではイタドリ抽出物が「医薬品」として使用される成分リストに掲載されています。
つまり安価で購入しやすいのですが、イタドリ抽出のサプリの使用は禁止されます。
レスベラトロールの摂り方や摂取量は?
レスベラトロール摂取は、ブドウや、手に入りにくそうなサンタベリー。
食べれるの?と疑問が湧くピーナッツの皮や好き嫌いが分かれそうなアーモンド。
ココアはなんとか摂取できるのかな?
あまり、摂取量を心配するほど大量に摂取しそうにない食品が少ないですが。
気にするものといえば一つ挙げられてる「アルコール飲料」、赤ワインですね。
適量、1日にグラス2~3杯のワイン摂取はレスベラトロールの効果を発揮しますが、飲みすぎは禁物です。
レスベラトロールの副作用について
前にも記しましたが、レスベラトロールは摂取量を心配するほどでもないようです。
食品に自然に含まれている分を摂取するのであれば、副作用などの心配はありません。
レスベラトロールのまとめ
レスベラトロールについて少し知識が身に付きましたか?
このように何かの成分を調べることで、また違った何かに気付くこと、今回はレスベラトロールの効果を調べていくと、「美肌」の意味が分かることから少しずつ知識が身に付き、さらに習得しようという気持ちが湧くのかもしれません。
なんでも口から摂取し、体内でどのような働きをしてくれるのか?というのはもっていて損のない知識ですからね。
参考文献
- 植物栄養素DBフィトス 監修 最新医療が明かす長寿遺伝子活性成分 レスベラトロールの秘密 株式会社カンゼン
- Lassaletta AD, Chu LM, Elmadhun NY, Burgess TA, Feng J, Robich MP, Sellke FW. 2012 “Cardioprotective effects of red wine and vodka in a model of endothelial dysfunction.” J Sung Res. 2012 Jun 21.
- Wu L, Zhang Y, Ma X, Zhang N, Qin G. 2012 “The effect of resveratrol on FoxO1 expression in kidneys of diabetic nephropathy rats.” Mol Biol Rep. 2012 Jun 26.